韓国で今、日本映画のリメイクブームが起きているらしい。
「ゴールデンスランバー」、「リトル・フォレスト」、「いま、会いにゆきます」といった日本映画のリメイク版がこれから次々と韓国で上映される予定だ。
しかも、その映画に出る俳優陣もすごい。
カン・ドンウォン、キム・テリ、ソ・ジソブといった一流どころで、記事で「豪華なキャスティングだ」と書いているのもうなづける。
…なんて、誰も知らないけど書いてみた。
韓国で日本映画のリメイクは以前からあったのだけど、あまり客が入らず、儲けも少なかったが、2016年に潮目が変わった。
中央日報の記事(2018年01月29日)
その中で2016年10月に公開された『LUCK-KEY ラッキー』が697万人観客を動員して大ヒットを飛ばし、この雰囲気を逆転させた。
このあたりから、今に続く韓国での日本映画のリメイクブームが起きたという。
日本の映画をリメイクするときに重要なポイントは、「日本カラーを極限まで薄めて韓国的情緒を加えること」と記事で指摘している。
日本人と韓国人では好みや感覚が違うから、韓国人に合わせて変える必要がある。
知り合いのイギリス人が日本のアニメを見ていた時、「おにぎり」が英語の吹き替えでは「ドーナツ」になっていたという。
イギリス人に「onigiri」と言っても、何のことか分からない。
日本人にとってのおにぎりはイギリス人にとってのドーナツのようなものだから、おにぎりをドーナツに言い換えたらしい。
小さいことだけど、これもイギリス人向けにリメイクされている。
日本映画のリメイクといば、きょねん「君の名は。」がハリウッド映画になることが発表されて話題を呼んだ。
新海監督もこうツイートしている。
『君の名は。』ハリウッドでの実写映画化が決まりました。プロデュースはJJエイブラムスら。ローカルな想像力とドメスティックな技術で作った『君の名は。』がどう生まれ変わるのか、楽しみにしています。僕たちの新作映画も負けぬようがんばらねば。https://t.co/WO0O44BGia
— 新海誠 (@shinkaimakoto) 2017年9月28日
「『君の名は。』がどう生まれ変わるのか、楽しみにしています」
新海監督はこう言っているのだけど、外国人には不安しかないらしい。
こんなコメントが書きこまれていた。
「No…NO!!!!(やめて、やめてえええ!!)」
「Please someone stop america(だれかアメリカを止めて)」
「Why does America always take something beautiful and then ruin it?
(なんでアメリカはいつもすばらしいものを取り上げては、それをめちゃくちゃにするんだ?)」
さらに、日本映画がアメリカ人向けにリメイクされるにあたって、「白人化(ホワイトウォッシュ)」を心配する人もいた。
「White washing sucks!(ホワイトウォッシングだろ。くそ!)」
「They’ll white wash it(ヤツら、ホワイトウォッシシングをするぜ)」
「gross. they’ll be white and meet at starbucks I bet
(気持ち悪い。彼らは白人になって、スターバックスで会うのよ)」
ウィキペディアではホワイトウォッシュをこう説明している。
アメリカ合衆国の映画業界で白人以外の役柄に白人俳優が配役されること。映画黎明期より度々白人俳優が白人以外の役に配役されてきており、映画の歴史と共にある。
日本映画「ゴースト・イン・ザ・シェル/攻殻機動隊」のリメイク版がアメリカで公開されたとき、主人公の日本人(草薙素子)を白人のスカーレット・ヨハンソンが演じたことが「白人化(ホワイトウォッシング)」だと非難を浴びた。
このキャスティングが一部の反感を買ったこともあって、この映画は興行的には大失敗。
白人が他の人種の役を演じると、やっかいな問題が起こる。
ましてや、顔を黒く塗って黒人になると国際問題に発展してしまう。
日本映画のリメイクが韓国で成功するために「日本カラーを極限まで薄めて韓国的情緒を加える」というのはいいけれど、その映画を制作した日本側もよろこぶような、ウィンウィンなものをつくってほしい。
それと、そろそろ韓国のテレビで、日本語の歌やドラマを自由に放送できるようにしてもいいんじゃないか?
大韓民国では、自国文化の保護のため、また大日本帝国の韓国併合の影響による国民感情を害するとして、日本の漫画や映画、音楽など、大衆文化を法令で規制してきた。
韓国で日本映画のリメイクがブームになっている今、「自国文化の保護のため」はもう理由にならない。
日本では韓国語の歌もドラマも自由に放送できるのに、韓国はそれを禁止しているというのは不公平だ。
文大統領が「未来志向の韓日関係」を目指すなら、まずは日本文化の全面解禁から始めたらしい。
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