「テレ朝news」で、こんなニュース(2018/02/24)があった。
「“世界で最も寒い村”に自転車で…日本人学生ら保護」
“世界で最も寒い村”と言われる村がロシアのシベリアにある。
自転車でそこに向かっていた日本人大学生4人が地元の人たちに保護された。
彼らが保護されたとき、気温は約マイナス40度だったという。
これを読むと、「地元の人たちありがとう」という言葉しか出てこない。
4人はヤクーツクから約100キロの地点で夏用のテントに滞在していたところ、地元の住民が危険だと判断して保護したということです。1人は両足に軽い凍傷を負っていて、治療を受けていると報じられています。
「“世界で最も寒い村”に自転車で…日本人学生ら保護」
この冒険旅行には、ネットでこんな声が上がっている。
・ロシアは寒いのに住民の心は温かいのね
・これがゆとりか
・−50℃とかの永久凍土の村に自転車で?
・充分な対策をとらず自己満足のために無謀な行為で人に迷惑かける
恥だなあ
・夏用テントとかアホすぎだろ
・つーか、−50℃超えるとオイミャコン方面行きの地元の飛行機も飛ばないのに、迷惑かけまくって情けない。
・ユーチューバー気取りのバカだろ
他国に行って迷惑かけんなよ
・自分探しの旅で意識高くやってたのかな?
帰ってきたら武勇伝として語るんでしょ?
・保護されて良かった
もう100km進んでたら全員さようならかもね
サハの人ありがとう
おそろしあ。
軽い凍傷だけですんだこの大学生はまだ運がいい。
日本人大学生の冒険旅行では、現地の人に殺されてしまった事件もある。
1997年のペルー早稲田大学探検部員殺害事件を知っているだろうか?
冒険部に所属していた学生2人がアマゾン川をイカダで下る冒険旅行をしていた。
すると、そこを警備していた陸軍の兵士につかまってしまう。
兵士たちは学生が持っていた現金約1,200ドル(約15万円)に気づく。
それで、日本人を殺して金をうばうことにした。
兵士4人に顔を殴られたり腹を蹴られたして、1人の学生が殺される。
彼が暴行を受けている間に、もう1人の学生が逃げ出そうとしたけど、別の兵士につかまってしまう。
その学生は丸太で殴られるなどして殺害された。
その後の様子について、ウィキペディアにはこう書いてある。
*Xはペルー軍の兵士。
殺害直後、ジャングルの中では事件が発覚しないであろうというXの判断で、死体は監視所近くに放置されたままだった。
11月に部隊がエクアドル国境の基地へと移動することが決まると、10月31日にマチェテと呼ばれる山刀で頭、胴体、足、腕にばらし、付近の小川に隠したり、穴に埋めたりした。
大学生が兵士に連行された後、地元の人たちが彼らの荷物を盗んでしまう。
ロシアの住民とは大違いだ。
現地の警察が不自然なライフジャケットや寝袋を持っていた少年を見つけたことから、この事件が明らかになる。
この問題は日本社会に大きな衝撃を与えた。
事実誤認を指摘された橋本龍太郎首相の言動や事件への対処能力、補償問題、海外での日本人の安全確保、冒険の是非などさまざまな議論も起きた事件である。
当然のことながら「海外での日本人の安全確保」が大きな課題となる。
当時、この冒険旅行には「日本人の甘い常識が通用するような地域ではない」という批判や「これは予測不可能だし、防ぎようがない」と擁護する声が上がっていた。
世間一般では、大学生を「無謀だった」と批判的する意見が多かったと思う。
ボクとしては、亡くなった人を今さら批判する気はない。
冒険旅行をしたことはないけど、個人旅行でいろいろな国に行って楽しんだ経験はあるから、「冒険旅行をするな」とは言わない。
旅人の「ヨロ(YOLO)」の考え方も理解できる。
*「You Only Live Once(人生は一度だけ」という意味の言葉で、若いアメリカ人が使う。
ただ、人生は一度だけだけど、自分だけのものでもない。
今後こうした不幸な日本人を出してはいけない。
そのためにも、冒険旅行をした結果、こんな残念なことがあったことは多くの人が知っておいていいと思う。
ロシアで保護された大学生について、先ほど「軽い凍傷だけですんだこの大学生はまだ運がいい」と書いたけれど、実際には、それだけではすまなくなりそうだ。
いまネットでは、この大学生のフェイスブックやインスタグラム探しが始まっている。
それが特定されて、ネットでさらされるのは時間の問題だろう。
そうなったら、ネット空間で半永久的に、彼らの記録が残り続けることになる。
将来的には就職をはじめとして、いろいろなところで影響が出てくると思う。
彼が冒険旅行をおこなった代償を受け取るのはこれからだ。
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