外国人は日本人の何に驚くのか?
日本の人や社会について、どんな印象やイメージを持っているのか?
今回は外国人から見た「日本人の時間厳守の感覚」に焦点を当てて書いていこうと思う。
サーチナの記事(2010年7月27日 )に、日本で大学教授をしているオーストラリア人があげた「日本人の13の特徴」がのっている。
そのひとつがこれ。
日本人は完ぺき主義者であり、極端なほど秩序にこだわる。日本人が秩序を守ることは、全世界が知るころである。
ほかにも、日本人にはこんな特徴があるという。
・個人間の関係は驚くほど誠実なものである。
・日本人の行動は組織立っていて秩序がある。
・チームワーク意識が強い。
くわしいことは上の記事を見てください。
これらに共通することに「時間厳守」がある。
「日本人は時間を守る」ということは世界的に有名だ。
成田空港から浜松市まで電車でやって来たイギリス人がこう驚いていた。
「ここまでの移動で1分の遅れもなかった。イギリスの鉄道でこんなことが起きたらニュースになる」
「待ち合わせの時間を守る。相手を待たせない」というのは誠実のあかし。
組織での行動やチームワークに時間厳守はあたり前。
時間にいいかげんな人間は日本の社会では信用されない。
そうした人と一緒に働くと、本当にストレスがたまるしツラい。
少し前に浜松市で、日本語を学んでいる外国人が「日本で気になること」を発表するイベントがおこなわれた。
インド人の主婦は日本人についてこんな発見をしたという。
「あまり運動をしないインド人に比べ、日本人は脂っこい料理を食べた後に、運動をしている」
「脂っこいものを食べた後はウーロン茶だろ」という気もするけれど、インド人があまり運動をしないのは本当らしい。
少し古い考え方だと思うけれど、インドでは「太っている人は裕福で、やせている人は貧しい」というイメージがあると聞いた。
またフィリピン人は遅刻に怒る日本人を見て、フィリピン人との価値観の違いを感じる。
それで、日本人が遅刻をしない理由を調べてこう発表した。
静岡新聞の記事(2018/3/6)から。
多くの日本人が電車やバスの時間、行き先を事前に調べ、5分前に約束の場所に着くと判明。「日本人は相手の気持ちを考えて行動する。その一つが時間を守ること。学校でその大切さを教わることも知った」と発表し、「相手への尊敬と思いやりを学びたい」と話した。
「なぜ遅刻しないのか?」 日本の不思議、外国人が発表
「相手への尊敬と思いやり」について、知り合いのインドネシア人から「あれにはビックリした」という話を聞いたことがある。
あるとき、彼は日本人と午後1時に待ち合わせをした。
そのインドネシア人は、たまたま12時45分に待ち合わせ場所に着く。
12時50分に日本人が姿を見せる。
するとその日本人は彼にこう謝った。
「すいません。遅れてしまいまして」
「待ち合わせ時間は1時じゃないですか。遅れてませんよ」
「いえ、あなたを待たせてしまいましたから。私は時間じゃなくて、相手より遅れたら遅刻だと思っているんです」
インドネシア人はこれを聞いて言葉を失う。
でも、「素晴らしい考え方だけど、やりすぎでは?」と感じていたけれど。
たしかにインドネシアでこれは考えられない。
時間がいいかげんな東南アジアのなかでも、インドネシア人のゆるさは「キング・クラス」と言っていい。
インドネシア語に「ジャムカレット(ゴムの時間)」という言葉がある。
「ジャム(時間)+カレット(ゴム)」で「ジャムカレット(ゴムの時間)」。
インドネシアでは、予定の時間が1時間2時間とズルズルとのびることがあたり前のようにある。
時間がゴムのようにのびることから、「ジャムカレット(ゴムの時間)」という言葉ができたという。
こんなインドネシア人からしてみたら、日本人の時間感覚は異次元レベルだ。
去年、日本社会の”異次元レベル”な時間感覚に世界が驚いた。
9時44分40秒出発予定だった「つくばエクスプレス」が、9時44分20秒に出発してしまう。
首都圏新都市鉄道はこれについて、「お客様には大変ご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます」と公式に謝罪した。
「鉄道会社が20秒早く出発したことを謝罪した!」とこれが世界的なニュースになる。
イギリスBBCの報道(2017年11月17日)によると、「日本の鉄道はこうなんだぜ」と自分の国の鉄道会社にこれを知らせる人が続出した。
感銘を受けた世界中の鉄道利用者たちは、自分たちの地元の鉄道運営会社に向けてこの出来事をツイートした。鉄道が頻繁に遅延する英国で、こうしたツイートは特に多く見られた。
日本に住んでいる外国人だと思うのだけど、彼は「日本について、もっともすばらしいことの一つ」とツイートした。
Tokyo train company’s apology for 20-second-early departure is one of the best things about Japan https://t.co/chfzE5uZMU
— Stan Yee (@stanyee) 2017年11月16日
イギリスのフォースター議員は「イギリスの鉄道会社なら絶対にないと思う!」といったことをツイートしている。
Don’t think this will be an apology @SW_Railway or any other train company in the UK will ever have to make!https://t.co/TgZfyVFayL
— Will Forster (@WillForster) 2017年11月16日
アジア開発銀行の元アメリカ代表理事だったカーティス氏は、「ニューヨークのペンシルベニア駅を利用するのはもうやめよう」とツイートした。
We’re not in NY’s #PennStation anymore. #Japan train crew spoken to after leaving 20 seconds early. https://t.co/SaZbkjDEQo
— Curtis S. Chin (@CurtisSChin) 2017年11月16日
世界よ、これが日本だ。
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満州の旅②東南アジアのルーズな時間感覚!ゴムのようにのびる。
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