いきなりですが、政治の問題です。
政治をおこなう上で一番大事なものは、次の3つのうちどれでしょう?
1、軍隊
2、食べ物
3、信頼
どれでも重要なものだけど、儒教を始めた孔子の答えは3の「信頼」。
国民の信頼がなかったら、国は安定しないから。
食べ物がないと人は死んでしまうけど、国が安定しなかったら、もっと多くの命が失われてしまう。
これが論語にある「信なくば立たず」というもの。
目の前の人を救うのは慈善家。
未来もふくめて、多くの人を救うのが政治家。
でも、これはけっこうキレイゴト。
実際には、信頼がなくても人気があれば政治はできてしまう。
それはそれで、「ポピュリズム」って言われて嫌われるけど。
信頼というのは、築くのはむずかしいけど、なくすのは超簡単。
ウソをつけばいい。
政治のばあい、国民をだましてそれがバレたら、信頼はなくなる。
最近、韓国政府がそんなことをやっていて、国民やマスコミを怒らせている。
「数字はウソをつかないけど、ウソつきは数字をつくる」
むかし読んだ本に、そんな言葉があった。
数字をつくっても、相手をだまし通せたらいい。
でも韓国政府の”ウソ”は、すぐにバレてしまう。
1か月ほど前にそんなことがあった。
韓国政府が「3月に韓国を訪れた中国人観光客の数は、40万人だった。これは、昨年3月より11%増加した」と発表したのだけど、実はこれは”ウソ”だった。
中央日報の記事(2018年04月25日)には、「だがこの数字は相当部分水増しされていることがわかった」と書いてある。
例えば政府が発表した数字には、なぜか航空会社のパイロットもふくまれていた。
パイロットやCAを「観光客」としてカウントするのは、もう詐欺と言っていい。
中央日報がくわしく分析してみたら、実際には28万人しかいなかった。
先月入国した中国人は32万1749人、中国同胞は10万5809人だ。韓国政府が言う「中国人観光客40万人」のうち中国同胞と観光以外の目的で入国した中国人を除くと約28万人だけが実際の観光客ということになる。
政府発表40万人の約3分の1、12万人がウソ(水増し)だった。
企業がこんな数字を発表したら、どうなるだろう。
なんで韓国政府はこんなでたらめな数字をつくったのか?
自分たちの行った政策が成功していることをアピールしたくて、政府は「11%増の40万人」という”粉飾決算”をしたらしい。
これを知った韓国民は、当然のことながら激怒。
「政府がウソをついた!」「もう信用できない!」と、政治不信が広がってしまった。
それからおよそ1か月後、韓国政府は、今度は「わい曲した」数字を発表した。
このねじ曲げぶりが悪質でひどい。
韓国最大の全国紙・朝鮮日報はこう書いている。
「歴代政権で無理な主張がなかったことはないが、これほどとんでもない強弁は初めて見た」
少し前に、韓国政府が最低賃金を引き上げる政策を行った。
文大統領はこれによって、「プラス効果が90%あった」と胸を張って言う。
でも、朝鮮日報が調べてみたら、この数字は政府に都合のいいようにつくられたものであることが発覚。
最低賃金を引き上げたことで、韓国では、50万人分以上の雇用が減少してしまった。
でも、政府はこれを一切無視。
「政策はうまくいっている」という数字になるように統計をつくり、「最低賃金引き上げで勤労所得が増えた」と発表する。
自分の都合に合わせて、数字を自在につくってしまう。
こんな韓国政府の態度に、朝鮮日報は社説( 2018/06/04)で怒りと不信をあらわにした。
政権に人気があるからといって、国民に目隠しをし、経済の現実を歪曲(わいきょく)する統計を作成して構わないとでも考えているのか。
統計は作成目的、方式通りに活用すべきで、勝手にねじ曲げてはならないというのは常識だ。大統領がそうした報告と統計に基づき、国政を運営すれば、深刻な結果につながりかねない。
「所得統計を都合よくねじ曲げた韓国大統領府」
中国人観光客の水増しも経済のわい曲も、目的は同じ。
政府の政策がうまくいっていると、国民にアピールしたかっただけ。
そのために、中国人パイロットを観光客にふくめたり、都合の悪い部分は排除したりして、”すばらしい実績”をつくり上げた。
でも、それがすぐにバレて、国民やマスコミに怒られるのが韓流政府。
ここまでは韓国国内のことだから、日本には関係ない。
好きなように数字をつくって、国民にたたかれたらいい。
ただ注意した方がいいのは、韓国政府の発表には、こうしたトリックがある可能性が高いということ。
しかも慰安婦問題や徴用工問題といった反日に関することには、マスコミのチェック機能が働かない。
日本も財務省の文書がでたらめだったから、エラそうには言えないけれど、韓国政府の言うことをそのまま受け取らないほうがいい。
韓国はけっこう”盛る文化”のある社会だと思う。
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財務省の文書は出鱈目というよりも公文書の改竄問題です。ただ公務員の作った作業用のメモも公文書なので文書そのものの信頼性は微妙ではありますし、それに頼った追求に価値はありません。それがわかるのが家計問題での愛媛県提出の文書です。
財務省よりは厚生労働省の働き方改革の基本となる数値の滅茶苦茶さこそ韓国、中国に並ぶものと思います。
文書の管理や財務省の考え方がひどくて、でたらめだなあ、と思いました。
厚生労働省もそうだとなると、日本が本当に心配ですね。