これまでサッカーW杯で日本のグループリーグ3戦の試合結果をすべて的中させて、「ノストラダムスの再来」と言われたタコの「ラビオ君」。
その予言タコが今日のベルギー戦を前にして出荷されてしまい、いま日本中が悲しみに包まれている。
*結果からいうと、こんなことをしたせいなのか、2-0で勝っていた日本はベルギーにまさかの大逆転負けをくらう。
干されるラビオ君をモデルにして作られたピアス。
干されるタコのピアスができた。何やってんだ貴重な休日に(´・ω・`) pic.twitter.com/hgNTa256lI
— Jade (@jad_ko) 2018年6月30日
こんな感じで、とにかくいま日本はベルギー戦で盛り上がっている。
「バスに乗り遅れるな!」ということで、前回に続いて今回もワールドカップの便乗記事で、ベルギーについての理解を深めていこうじゃないか。
前回は観光地・日本との関係・歴史を簡単に紹介したんで、今回はベルギーの食文化、有名なチョコレート・ワッフル・ビールの由来などを知っていこう。
まずはベルギーのチョコレート。
日本でおなじみのゴディバもベルギーのチョコ。
ベルギーのフランダース地方には、世界的に知られたチョコレートの製造元がある。
このことから、「チョコレートの首都」なんて呼ばれている。
なんでベルギーのチョコはこんなに有名になったのか?
その理由は、ヨーロッパのアフリカ植民地支配に関係している。
「アフリカ分割」は高校世界史で習う重要なことだから、これを機に覚えておこう。
1870年代のイギリスによるエジプトの支配に始まり、フランス、ポルトガル、ドイツ、イタリアによって帝国主義的分割が進められ、ベルギー国王のレオポルド2世によるコンゴ領有を機に、1884~85年にドイツのビスマルクが提唱したアフリカ分割に関するベルリン会議が開催され、列強の利害が調整された。
アフリカ分割によって、コンゴはベルギーのものになった。
コンゴでカカオ栽培をすることによって、ベルギーは質の良いカカオを手に入れることができた。
でも、コンゴはあまりカカオ栽培に適していなかったから、ベルギーに運ばれるカカオの量は十分ではなかった。ということで、ベルギーは他のヨーロッパの国からカカオを仕入れていた。
結果的に、ベルギーではいろいろな味のカカオを比較して使うことができたから、チョコの質が高まっていく。
各種スイーツの情報サイト「ALACARTE」にこんな記事があり。
しかしこの、「色々な土地のカカオ豆をミックスする」という工夫が、ベルギーチョコレートの発達を後押しすることになるのです。
カカオ豆の絶妙なブレンドによってベルギーチョコの評判が広がり、いまでは「チョコレートの首都」という名声を獲得するにいたった。
次はワッフルだ。
オランダ語(かドイツ語)でハチミツがいっぱいのハチの巣を「wafel」と言って、これがワッフルの語源になった。
上の写真を見ると、たしかにハチの巣みたいだね。
ちなみに「wafers(ウェハース)」とwafelは語源が同じ。
このワッフルが誕生したのはキリスト教の修道院で、もともとはハチミツと小麦粉を練り合わせて作る焼き菓子だったという。
*ゴーフルはフランス語でワッフルのこと。
ミサに用いられるホスティア(聖餅)から生まれた〈ゴーフル〉(ワッフル)など,中世を通じての代表的な菓子が発達した。
その後、宣教師によってヨーロッパ各地に伝わったという。
最後はベルギービール。
ベルギービールも修道院の修道士によってつくられたという。
国王がビール作りをすすめたこともあって、ベルギービールが発達した。
ベルギーは緯度が高い。
だから良いブドウがあまりとれず、ワイン作りには向いていなかった。
ベルギーでビール作りが広がった背景にはそんな事情もある。
日本でもベルギービールを愛する人は多い。
それで日本では「ベルギービールウィークエンド」というイベントが開かれている。
入場するだけなら無料。
今年はもう終わってしまったから、来年は、雰囲気だけでも味わってみよう。
でも、今夜ベルギーが日本に勝ちやがったら、国産のビールを飲むことにしよう。
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