「日本が要求すれば少女像は増える」①韓国で強まる反日色

 

「消すと増えます」というのは、インターネットのお約束。

だれかが何かをインターネット上に公開する。
でも、後になって「あれはヤバい!」と気づいてそれを削除する。

それでも多くの場合、別の誰かがそれを魚拓として保存している。

そしてその投稿が消えたのが分かると、保存していたデータを公開して拡散させてしまう。
そうすると、「消すと増える」のネット現象が起こる。

これと同じことは世界中のネットで起きているはず。

 

さて、ここからは韓国の慰安婦像問題について。

韓国には今でも、ソウルの日本大使館前に慰安婦像がある。
2015年に日韓両政府は慰安婦問題について話しあいを重ね、「最終的で不可逆的な解決」で合意した。
たぶんした。
いや、きっとした。

この合意にもとづいて、韓国はこの慰安婦像を撤去しないといけない。
でも、2018年7月13日現在、この像は1ミリも動いていない。

ちなみに、日本はこのときの約束を全て守っている。
安倍首相が心からのお詫びをして、約10億円を韓国側に渡している。

となると、今度は韓国の番ですね。
韓国政府は像の撤去に向けて動かないといけないのだけど、その気配がない。
動かざること山のごとし。
この2年間、韓国は何をしているのか?

 

でも実際は、それどころじゃない。
慰安婦像がなくなるどころか、釜山の日本総領事館前に、別の慰安婦像が設置されてしまった。

「撤去します」と約束したのに、現実には、像が新しく増えてしまった。

「消すと増えます」のようなこの不思議現象について、韓国政府はどう考えているのか?

 

 

中央日報の記事(2017年01月11日)で、康外交部長官(外務大臣)が、日本大使館前にある慰安婦像についてこう話している。

「公館を保護しなければならない外交部の国際的義務があるが、少女像に対する市民社会の熱望に共感して尊重しなければならない。日本が移転を要求すればするほど少女像はさらに作られる」

韓国外交部長官「日本が移転を要求すればするほど少女像は作られていく」

 

長官はたぶんホンキで、こんなでたらめなことを言っている。

「公館を保護しなければならない外交部の国際的義務がある」のなら、慰安婦像は撤去しないといけない。
2015年の日韓合意で韓国がそれを約束したのだから、「日本が移転を要求」するのは当たり前。
にもかかわらず、日本がそれを言うと「少女像はさらに作られる」という。

これじゃ、ちょっとした脅しだ。
この人は何を言っているのか?

 

「消すと増えます」というインターネットの約束では、消す人と増やす人はちがう。
でも韓国の場合、「撤去する」と言った人も増やした人も同じ韓国人だ。
立場はちがうけれど、韓国国内でのこと。

「韓国は約束を守ってほしい」と日本が言うと、「要求すればするほど少女像はさらに作られる」と外交のトップにいる人が開き直る。
そしてそれを全国紙が記事で報じる。

この異常性を指摘する人が韓国にはいない。

 

 

韓国の現政権は、反日の度合いが強い。

前政権のときは、まだ日本の常識が通じていた。

外交部の報道官は公の場で、「合意を守っていくことが大事」と明言している。
中央日報の記事(2017年01月11日)から。

「韓日両国の政府が2015年末に妥結した慰安婦合意の趣旨と精神を尊重するのが大事で、この合意を着実に履行していくことが重要だという立場」とし、「政府レベルでそのような努力を注いでいる」

韓国外交部、事実上釜山の少女像移転を勧誘「韓日合意を尊重」

 

このとき韓国外交部は「韓日合意を尊重」して、「少女像移転」を前向きに考えていた。
でも今では、「少女像はさらに作られる」と言う。

政権が替わると、言うことも変わる。
こんな政府をどうやったら信用できるのか?

 

 

「日本が移転を要求すればするほど少女像はさらに作られる」と、長官がキメ顔でそう言った。
そうやって反日色を強くするのはいいけど、少女像が増えて困るのは、日本ではなく韓国のほうだ。

次回、そのことを書いていきます。

 

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。