スポーツ日韓戦:勝てばマウンティング、負ければ徹底抗議

 

「日本と韓国は仲が悪いんですね」

最近、タム君という知り合いのベトナム人からそう言われた。
「どこでそんな国家機密を?」と思ったら、友人の日本人からそう聞いたという。

今年の夏、インドネシアのジャカルタでアジア競技大会がおこなわれた。
このときサッカーの決勝戦で、日本と韓国が対戦する。

結果は2-1で韓国の勝ち。
韓国優勝おめでとう。
でも実際には、ハンディキャップマッチだったのだけど。
くわしいことはこの記事をどうぞ。

興奮の韓国と冷静の日本。サッカー日韓戦で反応が違いすぎ。

 

この勝利に韓国国民のよろこびが爆発。
韓国のスポーツ・メディアは「日本サッカーを“また泣かせた”」「日本を沈黙させた」と誇らしげに書く。

こういう韓国の反応を知った日本人が怒って、タム君にスポーツ日韓戦の歴史や不満を伝えたらしい。

「でも、ライバルがいるのはいいじゃないですか。サッカーでのベトナムのライバルはタイです。お互いが競い合って向上するのはいいことですよ」

とベトナム人が言うと、「日本のライバルはオーストラリア」と日本人に否定されてしまった。
それで「韓国と試合をすると、勝っても負けてもイヤな気分になる」という日本人のグチを聞かされる。
※これは個人の感想であり、効果・効能を示すものではありません。

でも「韓国とスポーツの試合をすると、勝っても負けてもイヤな気分になる」というコメントはネットでよく見る。
ボクもそう感じたことがある。

ということで今回は、柔道に焦点を当てて書いていこうと思う。
スポーツの日韓戦では、勝てばマウンティング、負ければ徹底抗議のお隣さんについて。

 

 

まずは日本が韓国に負けた場面から。

2010年に広州アジア競技大会の柔道100キロ級の決勝で、韓国の黄選手と日本の穴井選手が戦った。
結果は黄選手の勝利で、みごと金メダルを獲得。

厳しい勝負の世界だから、それは仕方ない。
試合の後にはいつだって勝者と歯医者がいる。いや、敗者だった。

それはいいのだけど、こういう韓国のマスコミ報道がイラッとさせてくれる。
中央日報の記事(2010年11月15日)。

<アジア大会>黄橲太、日本柔道の自尊心を破る

いや、「日本人選手を破って金メダル」でいいだろ。

 

韓国人にとって大事なことは、韓国人選手が日本の自尊心を打ち負かしたこと。
個人と個人ではなくて、国と国の問題になる。
だから、こんな読者受けをねらった記事をつくる。

そして韓国人読者をよろこばすポイントは、日本と韓国を対比して優越感をくすぐること。
この記事にはこんなことが書いてある。

「穴井は悔しそうな表情をしていた。」

「黄橲太の金メダルに価値があるのは日本柔道の自尊心を破ったからだ。」

最後はこう結んでいる。

試合前、穴井の顔を見ると白くなっていたので、‘相手は緊張しているな’と思った。金メダルを取れそうだった」と述べ、取材陣を抱腹絶倒させた。

<アジア大会>黄橲太、日本柔道の自尊心を破る

 

日本人のボクには、腹を抱えて笑う要素が見えない。
「勝者の謙虚」や「敗者への敬意」という点で、韓国と日本には大きな違いがあるとしか見えない。

こういうことがあるから、「韓国と試合をするとイヤな気分になる」となってしまう。

 

次は日本が韓国に勝ったケース。

普通は相手に勝ったら悪い思いはしないのだけど、そうはさせてくれない相手もいるのだ。

ことしのアジア大会柔道・男女混合団体戦の準々決勝で、日本と韓国が激突した。
結果は日本の勝利。
勝ったはいいのだけど、後味が悪かった。

今度は日本のメディア・デイリースポーツの記事(2018.09.02)を紹介しよう。

日韓戦判定騒動 韓国側は納得せず「試合前に規定は確認した。日本優位に変えた」

日本にルールを変える力なんてねーよ。
ルールを守ることが国民性なんだから。

 

審判が日本の勝利を告げたにもかかわらず、韓国側はこれに納得がいかない。
判定を受け入れられない韓国選手は、畳の上に10分間ほど座り込んで動かない。

日本も同じように判定を不満に思うことはあるけど、こういう抗議のやり方はしない。

韓国の代表監督も「日本優位に判定を変えた」と怒りをあらわす。
でもマスコミは冷静で、「見苦しい姿をさらした韓国代表」と手厳しい。
・・・と思ったらそんなことはなく、「イルガンスポーツ」などの韓国メディアは「釈然としない」、「とんでもない判定」と韓国代表の怒りに共感していた。

コリアまいるね。

 

この誤審騒ぎについて、日本代表の井上康生監督は韓国側のミスを指摘。

「相手がルールの解釈を誤ったことであったが、世界選手権に向けて我々もこのようなことがないよう改めて学んだ」

これは「韓国を反面教師にします」と言ってるようなもの。

日本のメディアも審判の誤審ではなくて、韓国側のかん違いが原因と見ている。
「とんでもない」のはどっちやねん。

 

自分たちのミスを認めず、「日本優位に変えた」という韓流解釈に、日本のネットはあきれまくり。

・引っ込みがつかなくなって困ってる
・選手が弱かったそれだけ
・他のチームも確認してるんだから
・ルール確認できてなかった自分等が悪いのに本当にどうしようもない
・まあ、ルールを把握してませんでした、とは言えんわな
・他国の監督に彼らがどのようにルールを認識していたか
聞いてみれば、どちらが正しいかすぐにわかるはず
・日本がこんな負け方したら、指導者は確認もせずに何やってたんだ!
って国内から総叩きになるだろ。
・確認はしたが理解出来なかったんだろうな。
・勝てばマウンティング
負ければ抗議と座り込み

最後のコメントが、ほとんどの日本人の気持ちを代弁していると思う。

勝てば「日本柔道の自尊心を破る」とマウンティング、負ければ「日本優位に変えた」と座り込んで抗議する。
だからスポーツの日韓戦は、勝っても負けても複雑な気分になってしまう。
ハッキリ言えばイヤになる。

タム君わかったかな。

 

 

いま行われているアジア・パラリンピック大会では、韓国と北朝鮮が日本の金メダルに抗議している。

サンスポの記事(2018.10.9 )

3着だった韓国と北朝鮮の合同チーム「コリア」がその裁定を不服として抗議したが却下され、着順通りに順位が確定した。騒動を受け、競技委員長の判断により、同種目の表彰式は9日以降に延期された。

アジアパラ大会競泳で日本の順位巡り紛糾…「コリア」が抗議

いつまでもこんなことが続くのか。

 

 

4 件のコメント

  • 何やら翻訳サイトで浜松市のガイジンの日というイベントが問題視されているようですが、どんな感じのお祭りだったのでしょうか。
    日本は罵倒語でも自分に向けて使うなど、言葉で罵倒する事は少ない国です。ガイジンという単語も外人さんとなれば聞き苦しくないですし、外国人も単語そのままだと強い意図を感じてしまいます。いつからガイジンが差別用語になったのやら不思議な話です。

  • よくご存じですね。
    浜松で「ガイジンデー」がありました。
    私は行っていないのでよく分かりませんが、ブラジルやペルーの日系人が食べ物や音楽などを紹介したようです。
    外国人に聞いても、外国人はいいけど外人には蔑視のようなものを感じると言います。
    テレビで外人は言えないでしょうね。
    ここ15年ぐらいのような気がします。そうなったのは。
    むかしはスポーツ新聞に「害人」と平気で書いていたのですけね。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。