若者の車離れ、調味料離れ、黒魔法離れ・・・。
日本では「若者の~離れ」が各方面で進んでいる。
最近では仏教離れも深刻で、全国のお坊さんが頭を悩ませているとか。
でも、抜け毛の心配はなさそう。
日本人の仏教離れを食い止めようと、京都・知恩院のお坊さんが立ちあがった。
知恩院といえば全国的に名の知れた大寺院だ。
中学校の歴史の授業で、鎌倉仏教の浄土宗についてならったはず。
「南無阿弥陀仏と唱えれば誰でも救われる」という簡単でやさしい教えが農民に受けて、浄土宗は日本中に広がった。
この浄土宗を始めたのが法然。
その法然が亡くなったところに建てられたのが知恩院で、こんなふうに地元の人から愛されている。
現在のような大規模な伽藍が建立されたのは、江戸時代以降である。徳川将軍家から庶民まで広く信仰を集め、今も京都の人々からは親しみを込めて「ちよいんさん」「ちおいんさん」と呼ばれている。
なんかイタリアのサン・ピエトロ大聖堂と似ている。
サン・ピエトロ大聖堂も、ヨーロッパにキリスト教を広めたペテロが死んだ場所に建てられた。
知恩院
サン・ピエトロ大聖堂
仏教離れをどうにかしようと、知恩院がYouTubeに公開した動画がこれ。
明らかに若者を意識したつくりだ。
知恩院のお坊さんが「ぽくぽくすまいる」というバンドを結成して歌を歌っている。
これが話題を呼んで、動画を見た人は「ナムい」なんて書き込んでいるとか。
「ナムい」は浄土宗の南無阿弥陀仏から。
でも、仏教離れをふせぐためとはいえ、「お坊さんがドラムをたたく、エレキギターを弾く、歌を歌うというのはどうか?」という声もある。
MBSニュース(2018/11/05)で、知恩院の布教部にいる僧がそんな批判にこう答えている。
「『大丈夫なのか?』と心配の声もいただきます。そういった方とのバランスが大変だった。ブレてはいけないので、しっかり信念を持ちながらしております」
お坊さんが熱唱、知恩院が攻めのPR 仏教離れをふせげるか
攻撃こそ最大の防御ナリ。
仏教として重要な部分は残すけど、変えられるものは変えていくというスタイルらしい。
何ごとも、変わらないためには、変えなければいけない部分もあるのだ。
日本人の心にいつも仏教があるように、仏教はそのままで、お寺やお坊さんが変化することは大事。
でも残念ながら、ネットの反応はイマイチのようだ。
・こんな色モノじゃなくてさ
檀家を回って「悩み事はありませんか?」「お友達に苦しんでる人は居ませんか?」と地道にやれよ
・ブッダが予言した末法ってまさにこれのことだろう
・税金納めろよ
・般若心経RAPとか結構好き
・タモリ倶楽部でやってたな
ブッダrockやブッダmetalもあるし
Buddaラップもあっていいよ
大事なのはクォリティ
・いや、浄土宗は本来こんなだよ
増上寺でもクリスマスコンサートやってるし
・萌えキャラとコラボした寺ってあったよな
・Bo´z
・法事は50cc、普段は高級外車
・知恩院はミッドナイト念仏とか、ファンキーなことやるよな。
・客離れが進むラーメン屋がカレーラーメンや激辛ラーメン始めるのと同じだな
個人的には「お坊さんが熱唱、知恩院が攻めのPR」というのはナイストライだと思う。
浄土宗の一派に「時宗」というのがある。
この時宗は踊念仏で有名だ。
踊念仏【おどりねんぶつ】
日本仏教の中で空也や一遍の念仏をさす。太鼓や鉦(かね)をたたいて拍子をとり,踊りながら念仏や漢讃・和讃などを唱えるもの。後に俗化して踊りを主体にした念仏踊になった。
百科事典マイペディアの解説
お坊さんが歌って踊って民衆に訴えるのは十分にアリ。
現代版踊念仏で、日本人の仏教離れをふせぐことができるかどうかは分からないけど、とりあえず話題になることはできた。
知恩院のライトアップは12月2日まで。
余裕のある人は行ってらっしゃい。
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