意識高い系の友人が最近、フェイスブックにこんな投稿をしていた。
Your cell phone has already replaced your wwatch,camera,calendar,and alarm clock.
PLEASE DON’T LET IT REPLSCE YOUR FAMILY.
携帯電話やスマートフォンは時計、カメラ、カレンダーなどの代わりになっている。
でも、家族の代わりにしてはいけない。
親や子供と過ごす時間を大事にしなさい、というメッセージだ。
「wwatch」というのは本人の投稿にあったもの。
意識は高いけど、確認が不足していた。
アメリカのコカ・コーラ(ビタミンウォーター)がおこなうこのキャンペーンも、考え方は同じだ。
1年間スマートフォンとタブレットに触らなかったら、10万ドル(約1110万円)をゲットできる!
問題は参加者の心が汚れていないかどうか?
その点は、ビタミンウォーター側が用意した「嘘発見器」で確認するらしい。
これにネットの反応は?
・余裕で出来る( ´∀`)
・PC使用可能とかニート大勝利やん
・スマホ触らなかったらコカコーラ自販機アプリ使えないじゃーん
・うちのばあちゃんに参加してもらおうかな。94歳
・赤ん坊をエントリーさせれば余裕
・最後に賞金受け取りサインをタブレットでやらせてアウトってオチだろ
ところで、なんでビタミンウォーターはこんなキャンペーンをするのか?
「スマートフォン中毒が社会にあたえる悪影響を伝えるためのキャンペーン。スマートフォンがないと不安に思う人がたくさんいる」といった説明をしている。
たしかにスマホは便利だけど、家族や有意義な時間を奪う悪魔にもなる。
このキャンペーンで、あるパーティーを思い出した。
知り合いのアメリカ人が主催するパーティーに行ったときのこと。
ドアを開けたら、「ようこそ!」と彼が満面の笑顔で迎えてくる。
それはいいのだけど、問題はこれ。
「じゃあ、君の携帯電話を捨てるから貸して」
こう言って手を出す。
満面の笑みを浮かべたまま。
そんなアメリカン・ジョークはジャパニーズにはわかりません。
玄関先で固まっていると、「君の携帯をこれに入れてくれ。それがパーティーに参加する条件だ」と100均で売ってそうなバケツを見せる。
なるほど。そういうことか。
「悪いがそれはできない。刀が武士の魂だったように、現在の日本人にとって携帯やスマートフォンは魂の一部なんだ」とかいうジャパニーズ・ジョークを言うほどの英語力はなく、ポツダム宣言を受諾するように素直にしたがった。
そしてそのあと数時間、一切のジャマが入ることなく、おしゃべりを楽しむ彼らを眺めていた。
趣旨は分かるけど、ボクには翻訳用にスマホがほしい。
会話に集中するためのアイデアで、会話に参加できなくなるとは。
こんな経験は一度しかないけど、ネットで見たら、アメリカではこんなパーティーをする人がけっこういた。
3年ぐらいのはなしだけど。
日本人だったらどうだろう?
考え方には賛成だけど、このやり方には反対という人が多いと思う。
一緒にいてもスマホをいじるヤツは失礼と思うけど、はじめにそれを取り上げることはしないだろう。
もしそういう人がいたら、その場では何も言わないけど次からは誘わない。
きっとこういうやり方が日本式。
空気を読めないなら、同じ空気を吸わせない。
スマートフォンは楽しいけど、人を不幸にもする。
遠くの人とつながることができるけど、近くの人を遠ざけてしまう。
そんな弊害はいまや世界中の人が知っていて、いろんな人が注意をあたえている。
「PLEASE DON’T LET IT REPLSCE YOUR FAMILY」とSNSでメッセージを書くのは誰でも思いつく。
スマートフォンを一年間使わなかったら10万ドルをプレゼントとか、この部屋に入るにはスマートフォンを捨てないといけないといった条件を出すのはアメリカ人らしい発想だと思う。
お金と同じで物に罪はない。
なら断るのみ。
機械より魅力ない奴の命令なんか聞きたくない