近い将来、東南アジアに、それも日本のすぐ近くに新しい国名が爆誕するかもしれない。
その名を「マハルリカ」という。
共同通信にその記事(2019/3/9)がある。
フィリピン国名、マハルリカに?
フィリピンのドゥテルテ大統領は、じつは「フィリピン」という国名が大嫌いだった。
その理由は世界史を学んだ人なら知ってるかも。
16世紀の大航海時代、この地にやって来たスペイン人が国王フェリペ2世(当時は皇太子)にちなんで「フィリピン」と名付けた。
つまり、現在の国名は外国人が付けたもので、植民地支配に由来するものである。
だからドゥテルテ大統領はこれを「植民地時代の名残」と考えて、国名を変えたいと言っている。
「我々の国名は、その旅をスペインの国王フィリペが支払ったマゼランが考えたものだ。だから愚か者はフィリピンと名付けた。だがいつか我々はこれを変更しよう」
新しい国名の候補として、「マハルリカ共和国」があがっている。
「マハルリカ」とは、現代のフィリピン語で「王族」という意味らしい。
この「マハ」とは、サンスクリット語の「マハ(偉大な)」と思ったらぜんぜん違った。
ちなみにサンスクリット語のマハは「マハラジャ(大王)」のマハで、「摩訶不思議」の「摩訶」でもある。
個人的にはドゥテルテ大統領の気持ちはわかる。
「フィリピン」は外国人が付けたもので、植民地支配の結果でもある。
名誉より屈辱を感じるのは当然。
日本だってそうだ。
古代、中国人に「ワ(倭)」と名付けられて、ずっとその国名を使っていたけど、7世紀後半に自分たちで「日本」という国名をつくり出している。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
まあ、その気持ちはわかるのだけど、「マハルリカ」はどうなんだろうね。
日本人からしたら、けっこう呼びにくいと思う。
個人的には「マハルリカ」と聞くと、なんとなく「魔法」が思い浮かぶ。
RPGでそういう魔法や呪文、王国なんかがありそう。
で、このニュースにネットの声は?
・スイーツみたいで恥ずかしい
・マハリクマハリタでええよ
・エキゾチックでカッコいい名前だな。良いんじゃないか
・ドゥテルテランドでいいだろう
・フィリピーナはマハルリーナになるってことか
・呼び辛いけどカワイイな
・日本にいそうだ
間春里香さんとか
・魔法少女ドゥテルテ☆マギカの放送いつからですか
日本人にとっては、しょせんは他人ごと。
だからテキトーなことを言っているけど、現地に住むフィリピン人はこの国名変更をどう思っているのだろう?
ということで、さっそくメールで聞いてみた。
これがその返事。
「Yes, Philippines is named after King Felipe and the current president doesn’t like it. But I think our country’s name is okay. It’s more mendouksai to change our name.」
このフィリピン人はいまの国名でまったくかまわない。
いまさら変えるのは「面倒くさい」という。
この人は前に日本で英語を教えていたから、簡単な日本語を知っている。
そして「mendouksai」という言葉は、フィリピン人の国民性をよく表すと言っていた。
働きたくないし、できるだけ楽をして生活したい。
フィリピン人は面倒くさがりで、シェスタ(昼寝)が大好きという。
でも、これって植民地の名残じゃん。
大統領は国名を変える気満々だけど、国民はこんなものだろう。
その前に、貧困や汚職などの身近な問題を解決してほしいだろうし。
フィリピン国民にはフィリピンでいい。
「マハルリカ」への変更は「mendouksai」。
そういう人が多いと思う。
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