日本で高まる“嫌韓”:売り上げ減で、韓国製を隠して売る企業

 

中国を旅行していたときに、こんなものを発見した。

 

平仮名とカタカナを散りばめて「日本製品」を演じている。
一目でわかるパクリ商品だ。
中国人のことは中国企業がよく知っている。
消費者はメイドインチャイナよりジャパンに信頼を置いているから、こうしたほうが売れるということを。
旅行中、こういう「中国隠し」を何度か見た。
そしていま、これと同じことが日本で起きている。

 

 

韓国最大の全国紙・朝鮮日報が社説(2019/05/27)で悲鳴を上げている。

通関遅延に入札脱落、日本で不利益を受ける韓国企業

韓国の経済団体がおこなったアンケート調査によると、いま日本で事業をしている韓国企業の半数で不利益が出ている。
「日本国内の営業にマイナス影響が出ている」と答えた企業は53%、実際に売り上げが落ちているという企業は31%だったという。
日本ではいま韓国を敬遠する空気があって、消費者の韓国離れが起きている。
はっきり言えば、「嫌韓モード」が高まっているのだ。
その結果、上の中国企業と同じように「メイドインコリア」を隠して販売する企業も出てきた。

日本の消費者が韓国製品を買おうとしないため、韓国製であることを隠して販売を行う企業もあった。悪化する両国関係が対日ビジネスを氷河期追へと追い込み始めた。

 

日本はまだ韓国に対して経済制裁をおこなっていない。
でも表面上は見えないけど、すでに始まっているらしい。
いまの日本では韓国の企業に「敵対的なムード」があって、通関手続きが長びいたり、入札で韓国企業がはじかれたりするなど「目に見えない障壁を経験した企業もある」という。

この原因は韓日関係の悪化であることは社説でも指摘している。
それを招いたのは韓国文政権の反日政策だけど、社説はそこをスルー。
「反省とはするものではなく、させるもの」というモットーがあるのか知らないけど、日本政府に「韓国をおとしめる動きが見られる。民主主義と市場経済を掲げる国の政府がすべきことではない」とお説教。
これだとまるで韓国が被害者のようだ。

慰安婦合意や日韓請求権協定を一方的に破り、自衛隊機に射撃用レーダーをあてる。
旭日旗を侮辱しては、天皇陛下に謝罪を要求する。

ありとあらゆる無礼をはたらいておいて、「現在日本は韓国だけに冷たい」と日本を非難する。
それは原因に対する結果で、あたたかくもてなす理由がわからない。

 

 

韓国最大の新聞が日本を責めると、日本最大の新聞は韓国の文政権を非難していた。
読売新聞の社説(2019/05/27)

日韓外相会談 文政権は事態の打開に動け

「動け」と読売新聞が言うように、日韓関係を悪化させた文政権は地蔵状態だ。
自分が問題を起こして、解決は他人に丸投げ。
そんな文政権に読売新聞が怒っている。

「韓国の文在寅政権の無責任さは目に余る。政府は粘り強く対処を促さねばならない。」
「韓国の外交省報道官は「日本企業が判決を履行すれば問題ない」と公言した。日本に責任を押しつける姿勢は容認できない。」
「文氏は、事態を静観する不誠実な姿勢を改め、収拾策の取りまとめに向けて、指導力を発揮しなければならない。」

無責任で不誠実な文政権のツケを払わされているのが韓国企業だ。
でも韓国は民主主義の国。
そんな政府を選んだのは国民なのだから、このブーメランはいわば自業自得になる。
それには同情するけど、「日本は韓国だけに冷たい」と自分棚上げの文句を言うのではなくて、韓国は自国の政府を動かす努力をしないといけない。
問題を起こした側が被害者になるというのは、世界の常識からかけ離れている。
そんな気分から抜け出して問題と向き合わなかったら、日本の嫌韓も韓日関係も変わらない。
それを拒否するなら、韓国製であることを隠して売るか対日ビジネスの氷河期を延長するか、どちらでも嫌いなほうを選べばいい。

 

ただ日本市場での「韓国隠し」は新しいことではなくて、2015年にサムソンがやっている。

産経ビズの記事(2015.5.10)

ギャラクシー「サムスン隠し」の意味って? 異例の“日本限定戦略”

サムソンが日本で販売するスマホに自社のロゴを入れなかった。
サムスン関係者は「日本市場の特殊性を考慮した措置」と言っているけど、ようするに日本の反韓(嫌韓)感情を考慮したということだろう。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。