【144カ国中142位】昔から他人に冷たい、関わりたくない日本人

 

日本は世界の中で、どれだけ人助けをする国なのか?

それを示す世界寄付指数(World Giving Index)が発表されて話題になっている。
これはイギリスのチャリティー団体(Charities Aid Foundation)とアメリカの世論調査企業ギャラップによる調査で、人助け・寄付・ボランティアに関する指数を表す。

CAF WORLD GIVING INDEX 2018

この中の「Helping a stranger(見知らぬ人を助ける)」の結果、上位5カ国を見てみよう。

1位:リビア
2位:イラク
3位:クウェート
4位:リビエラ
5位:シェラレオネ

アフリカと中東の国だけというのは意外。
というか、まったく予想できなかった。

では下のほうは?

ワースト1位はカンボジア
2位:ラオス
3位:日本
4位:クロアチア
5位:チェコ

なんと日本はワースト3位。
知人・友人は別として世界的に見ると、日本人は本当に他人を助けない国民だったらしい。

この結果についてネットの反応を見てみると、「分かる」という人と「マジで?」という人が多い。

〇共感する人

・都心部だと通報されるリスクがあるから他人と下手に関われないのだよ
・困ってる人がいてもシカトする人が増えたのは事実だろうな他人と関わるとろくな事がないっていう風に考えつつあるし
・犯罪に巻き込まれたくないし
・他人を蹴落とすような人間ばっかり見てきたら助ける気もおきなくなった
悪いけど人見て判断するわ

〇衝撃を受けた人

・どうしてこんな社会になってしまったのか、何が原因なのか、教育の問題なのか…
・事件や事故の動画を見る度に、取り巻く人達が何も起きてないかのように無視してる姿が怖いなと思ってました。
・日本の税制が急激な格差拡大を生み、自己責任で切り捨てられ続けたので、国民全体に歪んだ考えが伝播した結果だろう。
・バブルがはじけて経済的に余裕がなくなってから、特に他者への気遣いが減ったように思いますね。

「他人を助ける国ランキング」で144カ国中142位という結果にはボクもおどろいたけど、 でも、日本人は昔からそんなもんだ。

 

 

オウム真理教による地下鉄サリン事件(1995年)が起こるまでは、戦後最悪のテロ事件といえば「三菱重工爆破事件」を指していた。

これは「東アジア反日武装戦線(狼)」による犯行で、いまから約50年前(昭和49年)に、千代田区丸の内の三菱重工業本社ビルと向かいの三菱電機ビルがねらわれた。
8月30日午後0時45分、三菱重工業の本社ビル1階出入り口にあったフラワーポット脇に仕掛けられていた時限爆弾がさく裂。
巻き添えとなった通行人など8人が死亡し、376人の負傷者を出す当時では戦後最大規模のテロ事件となった。

 

「三菱をボスとする日帝の侵略企業・植民者に対する攻撃」という犯行動機を発表した「東アジア反日武装戦線」のメンバーは行為にふさわしい思想を持っていた。

第二次世界大戦以前の日本を「完全な悪」と捉えており、太平洋戦争を「侵略戦争」として憎んでいた。(中略)世界進出を行っていた三菱重工業は、犯行時点においても「帝国主義(を支援する企業)」であると断定。グループの政治思想に基づき「経済的にアジアを侵略している」として無差別爆破テロのターゲットとするに至った。

三菱重工爆破事件

 

当然これは世界的なニュースとなった。
このニュースを報道した外国人記者は、このときの日本人の様子にも衝撃を受けたという。
評論家の山本七平氏がこう書いている。

道路に重傷者が倒れていても、人びとは黙って傍観している。ただ所々に、人がかたまってかいがいしく介抱していた例もあったが、調べてみると、これが全部その人の属する会社の同僚、いわば「知人」である。

「空気」の研究  山本 七平 (文春文庫)

 

当時の日本人には、困っている人間が知人なら「あらゆる手段でこれを助ける」けど、他人なら「黙殺して、かかわりあいになるな」という考え方や空気があったらしい。
「取り巻く人達が何も起きてないかのように無視してる姿が怖い」という人がいたけど、相手が見知らぬ人なら、50年前の日本人もそんなもの。
いまもむかしも日本人は、「他人に冷たい」「かかわりたくない」という点では変わっていないだろう。

道をたずねると親切に教えてくれる日本人に感動する外国人も多いけど、こんな面もある。
でも、道をきかれた時点でかかわりを持ったことになり、「他人」ではないからかもしれない。

 

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6 件のコメント

  • 倒れこむ怪我人。その怪我人の知人が介抱している。そんな光景が辺りに広がっている中、「手伝ってください」と言われるまで立ち尽くしてしまう自分を想像するのは簡単でした。誰も側にいない怪我人には応急処置が出来なくても声を掛けられる。しかし応急処置技術がない人間が既に処置を受けているだろう人間に何が出来るのか。たぶん当時、現場で立ち尽くした人達はそんな感じだったと思います。その後の地下鉄サリン事件や秋葉原ではどうだったのでしょうか。そもそも日本人は助けられる事が苦手なのだと思います。そして自分と相手を置き換えて反映され、助ける事を躊躇してしまうのでしょう。

  • 私が知っていることはこの記事にあることだけです。
    自分もいざその場に居合わせたら、スマホで撮影することはないとしても、立ち尽くしていると思います。
    助けられることが苦手なことが、過労死やいじめでの自殺につながるかもしれませんね。

  • 「他人に関わりたくない日本人」というのは表現が正確ではない。正しくは「『赤の』他人に関わりたくない日本人」だと思います。日本人も(いい意味での)身内には迷わず手を差し伸べますよ、特に年配の日本人は。でも果たして「身内」が「他人」であるかどうか、議論の余地はありますけど。
    海外で暮らしてみて分かったこと、日本人の社会は、海外に比べて、無言で「身内」を囲むサークルが非常に強く、しかも何重にも存在している。それに比べて外国の人は一人一人がバラバラな傾向が強く、身内同士のつながりがあっても非常に希薄でぼんやりしたものです。そのつながりの多くの部分が、言語や宗教に依存している、意図的に作った人工的な関係だと感じました。関係のON/OFFも早いし、手軽だ。
    外国人は、このような世の中の関係性の違いを感じ取って、「日本人は冷たい」と言うのでしょう。

    ただこの傾向も、今後、外国人が日本で多く暮らすようになったり、NETがいっそう普及してきたりして、変わってくるのかもしれません。おそらく外国に近づいていくでしょう。

  • たしかにそれも一つの解釈ですね。
    ただ外国人といっても、欧米人と東アジアの人はかなり違うと思います。
    韓国人や中国人は血のつながりを大事にしていて、身内(一族)の結束は日本人以上に強固ですから。
    欧米では族譜はないでしょう。

  • 確かに、欧米人とその他の世界の人々とでは違います。
    族譜は、アジア、オセアニア、多分アフリカも、中南米はよく知らないですが、に当てはまるものです。
    その一方で、欧米に当てはまるものは、おそらく、言語+宗教(+性的俗習)ですね。なお、3つ目の要素は2つ目に大きく関わっているのだろうけど、あまり表沙汰にならないのでハッキリ断定はできません。
    これからの時代、日本人が海外へ進出する(orしなければならない)機会が多くなってくると思いますが、言語はともかく、宗教に関してはあまり気楽な気分で係わることを、できれば避ける方がよいと思いますね。これに関して私から一つアドバイス:もしも日本人が外国人と結婚しようと思ったのであれば、宗教に関する問題は大丈夫か?真っ先にチェックすべき点だと思います。(下世話な話になりますが、子供の割礼どうするとかも含めてね。)

    そこら辺は外国人には、(事前に合意しておくべきなのが)常識という問題なのですが、日本人には、未だ無関心、無理解、鈍感な人が残念ながら多すぎる。またそういう人に限って「国際派」を自認するものだから、余計に救われない。結局の所、宗教ってそこに大きく関係するんです。

  • 日本人は宗教に関心がないから、外国人とのトラブルは予想がつきます。
    たしか去年、日本人がヒンドゥー教徒のインド人アルバイトに牛肉を食べさせて問題になったとききました。
    結婚はとくに大事です。まあ本人もさすがに事前によく話し合うでしょうけど。
    なおここに載せられるよう、コメントは一部編集させてもらいました。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。