世界よ、これが日本の夏だ。蒸し暑さに外国人「軽く死ねる」

 

上のセクシーな白人女性がいるところは京都の嵐山にあるモンキーパーク。
先週8月12日、燃えるような暑さのなか、モンキーパークに行ったベトナム人が下のメッセージと一緒にこの写真をSNSに投稿した。

「I told my friends that it was very hot, but they did not trust me, so here is the evidence.」

日本の夏は異常に暑い。
南国から来た彼がベトナムの友人にそれを伝えても、「ウソだろ」と信じてもらえないほど暑い。
それでこんな“証明写真”が必要だったらしい。

この反応は彼だけではなくて、タイ人やインドネシア人など東南アジア出身の外国人に聞いても、「絶対に日本のほうが暑いです」と息も絶え絶えに太鼓判を押す。
オリンピック開催を来年にひかえ(2020年7月15日~8月31日)、これがいま問題になって対策が急がれている。

朝日新聞の記事(2019年8月19日)

東京の夏は、猛烈な暑さだった。各競技団体や選手は今夏、テスト大会で様々な「暑さ対策」を講じ、1年後の本番に備えているが、開始時間やコースの変更を求める声もあがっている。

IOCも想定外? 五輪テスト大会でわかった日本の暑さ

 

日本の夏の暑さを世界のどこよりも知っているはずの東京五輪招致委員会ですら、実際にテスト大会をしてみて初めて気づくことが山ほどあった。

開催地が東京に決まる前、招致委員会は国際オリンピック委員会(IOC)にこうアピールしていたのに。

「この時期の天候は晴れることが多く、かつ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である」

でも、めでたく開催決定後、さっそく暑さが問題になって男女マラソンは開始時間が変更。
馬術の選手も開始時間を変えるよう声を上げた
陸上男子20キロ競歩世界記録保持者の鈴木雄介選手は五輪のレースについて、「ほぼ日陰がなくて脱水になってもおかしくない。可能ならコースを再考してほしいと思った」と言う。

これにネットの反応は?

・みんな知ってた。
・ぎゃはは思い知ったか orz
・何を今更
水質も暑さも都民なら小学生でもわかってることなのに
・日本の金メダルラッシュ
・むしろ夏は、沖縄に行った東京人が「沖縄の方が過ごしやすかった」って言うから
・日本国民はみんな知ってて止めたんですけど
・悪いのは東京ではなく太陽であることを、どうかご理解いただきたいのであります

 

 

ことしの夏、イギリスへ旅行に行った日本在住のアメリカ人が上の写真とこんなメッセージをSNSに投稿した。

「This picture pretty much sums up the average of the weather during our trip. Coupled with a very comfortable temperature in the low 20s with very little humidity it has been a nice escape from the hell of Japanese summer!
Hopefully we’ll bring some of this weather back with us!
Bye bye UK. You have nice weather!」

イギリス旅行中、気温は20度ちょっとで湿度も低かった。
写真のようなさわやかで快適な気候に恵まれていたらしい。
それに比べて日本の夏はまさに地獄。

このアメリカ人と一緒に母国を旅行したイギリス人女性も日本に戻る直前、こう悲鳴を上げた。

No, I don’t wanna go back, don’t make me go back to hell!!!

日本の暑さ地獄には、全力で戻りたくないらしい。

でもカナダ人の友人がこんなメッセージで励ます。

It’s not that bad, actually. Of course, I just came from Bangkok.

そんなに暑くはない。
と言えるのはバンコクから戻って来た直後だからで、カナダから日本に戻るのなら「」となったはず。

アイルランドに旅行した日本在住のイギリス人もこう書いている。

It’s such a shock coming back here from 15 degrees Celsius Irish weather!

気温15度の天国から夏の日本への移動は衝撃的。もはや拷問だろう。

 

いま日本の空港では訪日外国人にこんなものを配っている。

日本の夏は、暑くて湿度が高い!
気分が悪くなったら、助けを呼べ!

 

日本の夏の暑さは外国人には致命傷になりかねない。
これを見たアメリカ人は「It’s official!」と驚いていた。

上の写真を見たカナダ人は、これが来年のオリンピックでの暑さ対策だと推測する。

「I’m pretty sure this is how the government plans on dealing with the Olympics next year.」

成田空港から東京の大田区へ移動しただけで、このアメリカ人は死を身近に感じたらしい。

「Welcome back to Japan! Oh by the way, you might just die from the heat…. kthnxbai!」

 

記事のはじめに出てきたベトナム人は、実は一緒に京都旅行へ行ったメンバーの1人で、このときは他にもドイツ人とリトアニア人がいた。
みんなで伏見稲荷を見たあと京阪電車で祇園四条駅まで行って、そこから祇園と八坂神社を散策した。
そのまま産寧坂を上がって清水寺まで行こうとしたら、ドイツ人が「これ以上歩いたら死んでしまう」とギブアップ宣言をして脱落。
「あとで拾ってくれ」と言って、カフェへ入ってかき氷を食べた。

ベトナム人も「清水寺は行ったことがあるし、この暑さで坂を上ったらボクも死んでしまう」と言って、近くのカフェに逃避行。
本来なら一番暑さに弱いはずのリトアニア人だけが清水寺までたどり着くことができた。

この旅行中、「日本の夏の暑さはおかしい」「本当に死んでしまう」という言葉をこの外国人メンバーから何度か聞いた。
「そんな簡単に死なねーよ」と言うと、「日本人の君にはそうだろうけど、私にはこの暑さはとても危険だ」と言われて少し反省。
「die」とか「hell」といった外国人の反応を見聞きすると、彼らにとってこの暑さは本当に深刻で恐ろしいものかもしれない。

 

 

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6 件のコメント

  • そういえば去年に続き、今年もまだ蚊を見ていません。
    この暑さが普通に、そしてもっと暑くなってしまうのですかね。
    お年寄りの話を聞くと、昔は30度を超えることは滅多になくて、真夏日はちょっとした騒ぎだったそうですが、将来は「昔は40度を超えることは滅多になかった」と若者に話すことになるのですかね(汗)

  • 多治見で仕事をしているおいらが通りま~す(笑)
    これでへこたれていては多治見では生きていけない(爆)

    中央(西)線も最近外国人観光客(欧米系?)を列車内で
    よく見かけるようになりました。
    中津川経由で馬籠宿とか行くんでしょうね。

  • やっぱりそうなんですね! 5年前くらいからこの話題が夏になるとワイドショーで取り上げられてきました。 ヨーロッパ人はわかるんです。 でも日本より絶対に高温多湿の東南アジア諸国の人達も「夏は日本に居たくない」って言ってました。 そんなに異常なんですかね? 確かに日本人も暑すぎるとは思っていますが。 いよいよ来年~どれだけの外人が搬送されるんでしょうか。 病院側も通訳ボランティアを手配しないといけなくなるかもしれませんね。 注意書きもらっても読まずにポイ!する人が絶対に多いと思います。

  • 言われてみれば、ことしは蚊に襲われた記憶がありません。蚊取り線香もつけていない。
    昔は30度を超えることもまれだったのですね。いまのイギリスの夏のようです。
    これ以上暑くなったら、日本人にとっても死活問題ですよ。

  • 地獄を知ると人間、強くなりますね。笑。
    知り合いのヨーロッパ人も馬籠に行きたいと言っています。
    外国のサイトでは、「京都より古き良き日本が残っている」みたいなことが書いてあるようです。
    中山道を3,4時間歩きたいと言っていたけど、大丈夫かな?と思ってしまいます。

  • 東南アジアの人でも、日本の暑さはすごいというかひどいらしいです。
    東京オリンピックでは、手厚いケアがされる選手はいいけど、ボランティアの人たちのほうが心配ですよ。
    訪日外国人が注意書きをわたされても、「日本はクレイジーな暑さだっ」とSNSにあげたら捨ててしまう人が多そうです。
    来年はいろんな意味で心配ですね。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。