【約束は守るのが鉄則だ】野党さえ日本政府の韓国対応を支持 

 

時はきた。
あした8月28日、日本は韓国への特別あつかいをやめる。
輸出管理上の優遇対象「グループA」(ホワイト国)から韓国を除外するのだ。
世耕経済産業相は記者会見で「粛々と実行する」と言っていたから、その言葉どおりに進めてほしい。
これはいままで韓国に行っていた優遇対応をやめて、タイや中国などと同じく「普通」のあつかいにするだけのこと。

でも、特別あつかいに慣れてしまった韓国側は「経済報復」「経済侵略」とこれに猛反発。
韓国が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄すると発表した理由にこれがある。
韓国はグループA除外を何が何でも阻止したい。
その日を翌日にひかえて、イ・ナギョン首相が最後の抵抗を見せて、またGSOMIAという切り札を切った。
というかGSOMIAを脅しの材料にした。

中央日報の記事(2019年08月27日)

「GSOMIAが終了する11月23日まで約3カ月の時間が残っている」とし「その期間に打開策を見いだし、日本の不当な措置を原状回復し、我々はGSOMIA終了を再検討できると考える」と述べた。

韓国首相「日本が不当措置を撤回すればGSOMIA終了再検討も可能」

 

「両国が真摯な姿勢で対話することを望む」という韓国側は、日本の求める第三国を交えた仲裁委員会の設置にけっして応じない。
「日本は不当措置をしている」と世界で非難する韓国側は、国際法も日本との約束も守らない。
自分は不誠実な態度をとり続けるけど、相手には誠意を要求する。
それで「再検討も可能」と言われましてもねえ。

 

それに今回の韓国政府の決定は日本政府だけではなくて、幅広い反発を招いた。
安倍首相にとっては敵である立憲民主党の蓮舫議員も韓国政府に強く抗議している。

 

*ツイートが消えるかもしれないから、ここに言葉だけ書かせてほしい。

「韓国政府の一方的な措置に強い抗議を。GSOMIA破棄との間違った判断を改めることを強く求めます。
アメリカ政府が異例な抗議を表明するも当然のことと思います。」

 

同じく野党の立場で、安倍首相の反対側にいる前首相の野田佳彦議員も、韓国政府に対して「残念至極としか言いようがない」「普通は考えられない」と否定的だ。
そしてこの件では日本政府を支持している。

産経新聞の記事(8/23)

「徴用工の問題を含めて、日本政府の態度は決して間違っているとは思わない。重要な、基本的な約束は守るのが鉄則だ。そこから逸脱していることには毅然(きぜん)とした態度で臨むべきだ」と評価。

野田前首相、GSOMIA破棄で「残念至極」 日本政府の対応は評価

 

「約束は守るのが鉄則だ」「毅然とした態度で臨むべきだ」と野田議員が強調した理由は、韓国が相手なら、とくにそれが重要だということを身をもって知っているからだろう。

野田氏は首相だった2011年にイ・ミョンバク大統領と慰安婦問題について話をしたとき、国民感情を前面に押し出す大統領に野田首相は「法」の重要性を説いた。

中央日報の記事(2019年07月12日)

李大統領が「慰安婦は法の前に国民の感情の問題」と述べると、野田は「日本政府の法的立場を知らないのか」と対抗した。会談後、ソウルに戻った李大統領は「弁護士のようにずっと『法、法』だけ話していた」と不快感を隠さなかった。

平行線の韓日 「文は大義を叫び、安倍は契約書にこだわった」

 

こんな日韓対立はずっと変わらない。
2011年も2019年も日本の首相は韓国の大統領に「法を守ってほしい」と伝えている。
それに対して韓国側が訴えるのは情緒だから、日韓では話がまるでかみ合わない。

「国民感情の問題だ」という韓国に対して「約束は守るのが鉄則だ」と毅然とした態度で対応するのは、与党・野党を超えた日本の常識になりつつある。
いい傾向だ。
あしたは粛々と確実に、韓国への特別あつかいをやめるべきだ。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。