日本とインド、カンニング対策が“異世界レベル”で違う件

 

京都の高校で生徒のカンニングが、ではなくて学校のカンニング対策がいま問題になっている。
その高校では試験が始まってから25分以内に教室から出ると、欠席扱いにされるきまりがある。
トイレが理由でも退出したらアウト。
このルールに識者は、「生徒の生理現象に学校が介入するのはおかしい」と批判する。
一方、学校側はこう説明した。

京都新聞の記事(10/22)

カンニングの恐れがあるのが理由といい、生徒から申し出があった場合は「欠席扱いになる」と伝えていた。体調不良を事前申告した生徒には別室試験と退出を認めていた。

テスト中にトイレ行ったら欠席扱い 高校が独自規則「生理現象への介入おかしい」の声

 

また滋賀県の別の高校では試験中にトイレに行くと、得点を1割減点されるというきまりがあって、これも識者の批判の的になっている。

「50分間は席を立たない」という体調管理も大事な気がするけど、生理現象に対してペナルティーを科すというのはたしかに行き過ぎのような気もする。
むずかしいところだ。

 

一般人の意見は識者と違って、学校側の考えに理解を示すものが多い。

 

さて、ここからはインドの話。
日本と反対の国といえば地理的にはブラジルだけど、価値観や考え方でいえばきっとこの国だ。
これまで30ほどの国や地域を旅行してきたボクの経験からすると、日本人ではあり得ない発想をするのはここ身毒(インドの漢字表記)だった。

日本にもインドにも学校があって試験が行われるから、カンニング行為とそれへの対策もある。
それで日本のある高校では一度教室から出た生徒を欠席扱いにしたのだけど、インドのどこぞの大学で行われたカンニング対策は日本人では到達できない何かに達していた。
隣の生徒の答案用紙を見れないようにするため、学校側はある物を生徒にかぶらせる。
論より証拠、その様子を見てもらおう。
日本人の感覚からきっと異世界の光景だ。

*「ずる」を意味するカンニングは和製英語で、英語では「cheating」になる。
ゲームの「チート行為」と同じ。

 

この学校ではきょねん、カンニング行為が多発して問題になっていた。
それで今回、不正行為をさせないよう生徒の頭に段ボール箱をかぶらせて試験を行わせたところ、州の教育相の知るところとなって「生徒を動物のように扱う権利はだれにもない」と怒らせてしまう。
学校側はすでに謝罪しているし死傷者はゼロだから、まあ大した問題でもない。

でも、上の写真が世界に衝撃と笑いをもたらす。

いろんな海外メディアで報じられたことよって、日本にいるボクもこの画像にたどり着くことができた。
かつてイエス・キリストは、「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず石を投げなさい」と言ったとか。
この学校の先生を責める人は、まずインドのカンニング事情を知ってからにするべきだ。

アメリカCNNの記事(2019.10.22)

インドでは学業成績をめぐる競争が激しく、2015年には試験中の子どもにカンニングペーパーを渡そうと、親たちが学校の外壁をよじ登る事件も起きていた。

カンニング防止で生徒に段ボール箱かぶらせる、学校に批判 インド

 

「インド カンニング 画像」で検索してみよう。
インドの現実はアニメやテレビゲームの世界だとわかるはず。

これはどこかの国のカンニング対策。

 

ブリンカー(遮眼帯 )をつけられた競走馬のよう。
視野がなくなって、目の前しか見えなくなったのは教師のほうだけど。

 

おまけ

首都デリー、旧市街の様子

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。