「おもしろき こともなき世を おもしろく」
そんな言葉を残してこの世を去ったのは幕末の長州藩士・高杉晋作。
*「おもしろき こともなく世に おもしろく」という説もアリ。
そんな高杉さんの句を借りるなら、「問題に ならないことを 問題に」というのが隣人の大韓民国さん。
本来なら問題ではないことを問題視して、騒ぎ立てることで実際に日韓の問題にしてしまう。
たとえば慰安婦問題と徴用工問題だ。
前者は2015年の日韓合意、後者は1965年の日韓請求権協定で最終的な解決を韓国自身が確認したのだから、もう過去の問題だ。
本来ならいまごろ両国首脳がお茶でも飲みながら、「あのときは大変でしたね」と談笑しているはずなのに、韓国ムン政権は「まだ終わっていない」と問題化させて、いま日韓の外交問題になっている。
あれは当時の韓国政府との約束ではなくて、韓国という国家と交わしたもの。
だから、政権が変わっても合意は守り続けないといけない。
「担当者が変わりましたので」と言って合意内容をひっくり返す会社は信用を失って淘汰される。いまも日韓関係は存在しているけど、信頼関係はなくなった。
いま日本がかかえる大きな問題は、韓国の被害感情にもとづく「問題化」だ。
きのうの読売新聞にこんな報道(2019/10/28)があった。
韓国、旭日旗批判強める…「戦犯旗」主張し反日カード化
これは読者会員限定だから、タイトルしかここでは載せられぬ。すまんの。
でもここで書いてあることは、9月22日の社説の内容と大きく変わらないだろう。
この社説で読売新聞は旭日旗を問題にする韓国を問題視していた。
旧日本軍が使っていた旭日旗は、いまは大漁旗や自衛隊旗などで使用されていて日本文化のひとつにもなっている。
これを批判し、「反日カード」にする韓国を社説でこう分析した。
韓国政府は、東京五輪にも紛糾の種を持ち込もうとしている。国際オリンピック委員会(IOC)に、会場での旭日旗の使用を禁止するよう要請した。(中略)韓国は「日本の侵略による苦痛を想起させる」と主張する。歴史問題の蒸し返しを図っているのではないか。
韓国人客の減少 反日感情の広がりを懸念する
間違いなくムン政権は埋葬された歴史問題を掘り起こして、来年の東京五輪にぶつけて日本を揺さぶっている。
「日本の侵略による苦痛を想起させる」という国民感情を「反日カード」として利用している。
こういう問題化という問題には、「相手にしない」というのが対応策が吉。
それはたとえば、中央日報の記事(2019.10.24)にあるような態度だ。
2020東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗元首相は前日、BSフジのテレビ番組に出演し、「政治の問題を五輪に持ち込んではいけない。正当なやり方ではない。無視しておくのがよい」と明らかにした。
東京五輪組織委「韓国が旭日旗禁止を要請? 無視するのがよい」
韓国はオリンピック競技場での旭日旗使用を禁止すべきと主張したけど、東京五輪組織委員会はその要請には応えなかった。
実質的には無視した、と言ってもいいような伯方の塩対応だった。
組織委員会の会長からして「無視しておくのがよい」と言うのだから、組織としては当然そうするはず。
韓国側は国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ委員長にも、旭日旗にかかわる問題やそれを使用することの不当性を説明して、スタジアムでの使用禁止措置を求めた。
でも、会長の答えはノン。
IOCのは韓国の主張を認めず、旭日旗を使用禁止にはしなかった。
東京五輪で問題が発生したら「ケース・バイ・ケースで対応を検討する」ということで、実質的に韓国の主張には耳を貸さなかった。
問題でないものを問題化しようとする相手はとかくやっかい。
こちらが反論すると都合のいい解釈や発言の切り取りをされて、逆利用されてしまう。
上げてない足を強引に取ろうとする。
でも感情的に対応すると話がこじれるだけだから、一番いいのは、いま日本政府が韓国に対して貫いている「丁寧な無視」という態度だ。
ことし2月に小野寺五典前防衛相が、「韓国とは同じ土俵で戦うのではなく、丁寧に無視する必要がある」といった発言をした。
その言葉のすこし前、自民党の山本朋広国防部会長が「韓国は日本の仏像を盗んで返さない。『うそつきは泥棒の始まり』ではなく、泥棒がただ単にうそをついていただけだ」と発言して、韓国側を怒らせて面倒なことになった。
レーダー照射問題で韓国側の説明が二転三転したことに腹を立てて山本氏はこう言ったのだけど、思ったことをそのまま口にできるのは小学生まで。
結果的にあの発言は韓国側に攻撃の機会をあたえてしまっただけで、日本にはメリットがなかった。
ストレス発散なら飲み屋ですればいい。それか5chに書き込むか。
とにかくやっぱりムン政権の韓国には、礼儀を持って相手にしないというさわやかな態度をとったほうがいい。
旭日旗問題というのはもともとなかったし(韓国は前回の観艦式では旭日旗を受け入れた)、慰安婦問題も徴用工問題も、日韓が話し合いを重ねて解決に合意したのだかもう存在していない。
後になってから、「あれで解決したと言ってはいけない」と言い出してまた問題化しようとしても相手する必要はない。すると問題になってしまう。
問題はないけど、韓国の国民感情による問題視という問題があるのが現状。読売新聞のいう「歴史問題の蒸し返し」だ。
そのたびに日韓が話し合いをしていたらキリがないし、いつまでたっても前に進めない。
でもそう言うとあちらは絶対に怒るから、基本的には敬意をもって上品に無視するほかない。
いまの日本政府はそれを超えて、“断固たる無視”のようだ。
時事通信の記事(2019年10月30日)
韓国側が現実的で前向きな案を提案しない限り、安倍首相はムン大統領との会談には応じない方針だ。
両国企業の資金拠出で被害者に慰謝料相当額を支給する韓国側提案も拒否した。日本政府関係者は「びた一文出さない。出せば韓国の主張を認めることになる」と指摘する。
日韓首脳会談、当面応ぜず=「徴用工」判決1年、協定厳守を要求-政府
でも、北朝鮮の異次元の冷遇よりはマシだ。
朝鮮日報の記事(2019/10/30)
重量挙げ:招待されて行ったのに…韓国人選手が出ると北の観客は一斉に退席
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