隠れキリシタンかよ。韓国のシャイ・ジャパンと不買運動

 

江戸時代、幕府はキリスト教を禁止していたため、バレないようにこっそり信仰を続けていた信者は「隠れキリシタン」と呼ばれた。
表面上は仏教徒のフリをするキリシタンも多い。
見つかったら処刑されてもおかしくないから、信者は密かに必死で信仰していたはず。

 

「日本製品は買わないし、日本には行かない」というノージャパン運動、ボイコットジャパンがいまも続く韓国にも、隠れキリシタンのような人たちがいる。

NHKニュースおはよう日本(2019年9月29日)

最近では、こっそりと日本製品を買ったり日本旅行を楽しんだりする人もいて、そうした行動は「シャイジャパン」と呼ばれています。

「韓国で“反日批判”本がなぜベストセラーに?」

 

「反日批判本」というのは韓国の元ソウル大学教授らが書いた「反日種族主義」という本のこと。
「反日種族主義」の意味は「韓国人は、反日思想を掲げなければ生きていけない種族だ」とかなり過激で(韓国では普通かも)、いきすぎた反日姿勢を批判している。
この本がベストセラーになった理由には、不買運動が展開されていることで、逆に「日本製品や文化を消費しても周囲に知らせない”シャイ・ジャパン”が影響を」あたえたことがあるという。

韓国にもいまの反日の空気を疑問に思う人がいる。
不買運動によって、そうした人が増えているかもしれない。
そうでなかったら、慰安婦問題や徴用工問題で韓国の見方を批判する本なんて売れないだろう。

ことし9月のチュソク(秋夕)の連休でも、旅行先として日本が上位にランクインしていたという「予想外」の結果を韓国メディアが報道していた。

 

仏教徒のフリをした隠れキリシタンがいたように、韓国でも不買運動を装いながら日本製品を使っていた人がいた。
ユニクロの店舗に足を運ばないでも、インターネットでユニクロの商品を買う韓国人はけっこう多い。
ボイコットジャパンを続けた結果、韓国の旅行会社や航空会社が大ダメージをうけたことなど、韓国側に被害が広がっていることが判明して、最近では不買運動も下火になってきた。

それでユニクロがキャンペーンを行ったところ、韓国人が店舗に殺到。
「いいものはいい」という自然な流れだけど、反日活動家で大学教授でもあるソ・ギョンドク氏が自身のSNSでこうなげく。

中央日報の記事(2019.11.20)

ユニクロ店舗前の長い行列光景を撮影した写真を掲載しながら「最小限の自尊心だけは守ってほしい」と残念な気持ちを表わした。

ユニクロ「無料下着」のために長蛇の列…徐敬徳氏「日本がどれほど嘲笑していることか」

 

韓国社会の空気から「エアー・不買運動」をしていて、これまでシャイ・ジャパンを余儀なくされていた人たちが解放されたのだろう。
もっと反日をあおりたい人には残念な結果だけど、こういう気持ちを抑圧することがおかしかったのだ。
それと同時に、韓国はこれまでのノージャパン運動のツケを払わされると思う。
韓国の態度が変わったところで、日本人の韓国不信は変わらないから。
日本のターンがこれから静かに始まる気がする。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。