韓国での不買運動、日本への影響は「ほぼゼロ」だった

 

いま韓国としては、日本が行っている輸出管理強化が許せない。
何とかしてこれを撤回させたい韓国政府はGSOMIAを破棄すると発表したけど、これがアメリカを激怒させた結果、3か月後に延長を発表する。
韓国が日本に加えている圧力で、最も“効果的”なものは日本製品の不買運動ぐらいではないか。

だから国民としてはこの結果に興味がある。
これがどれだけ日本にダメージをあたえているかを知りたいのだ。

それで韓国メディアもこんな“成果”を報道する。
聯合ニュース(2019/11/28)

日本のビール業界が韓国での日本製品不買運動で大きな打撃を受けていることが、統計資料から改めて確認された。

ビールの対韓輸出 10月は「ゼロ」=日本財務省統計

 

記事によると日本のビールは、「日本製品不買運動のターゲットとなり、韓国でほとんど売れていない状況」が続いている。
9月の韓国への輸出額は昨年9月と比べてなんと99.9%減の58万8000円で、10月には韓国への輸出は「なくなった」と言っていいほどのゼロ水準となる。
不買運動を行っている国民としてはこういう記事を読むことで「手ごたえ」を感じることができるし、韓国紙のほうもたくさんの人に記事を読んでもらえるからウィンウィンが成立する。

だから別の韓国紙も戦果を報じる。

中央日の記事(2019.11.28)

「日本ビール、10月の韓国輸出はゼロ」

 

韓国への輸出はゼロになったのだけど、同時に、韓国での不買運動が日本にあたえる影響も「ゼロ」であることが判明した。

中央日報の記事(2019.11.19)

「不買運動、日本経済に及ぼす影響はゼロ」…強硬一辺倒の日本の観点

今月18日に開かれた日韓経済関係改善セミナーに出席した日本の専門家、旧経済企画庁出身で在韓日本大使館での勤務経験もある高安雄一教授が「不買運動が日本経済に及ぼす影響はゼロに近い」と結論づけた。
その理由として次の2つをあげる。

・日本の素材・部品メーカーの売り上げは少ないため日本経済全体に波及するものではない。

・日本産ビール輸出が97%減少(8月)しても輸出全体で占める割合は0.15%にすぎず、訪日韓国人の減少も個人消費に及ぼす影響はない。

韓国の不買運動は日韓だけで考えたら大事だけど、全体からみたら小事。
日本経済からすると影響はほぼゼロだから、人によっては笑止かもしれない。

それに何の罪もない日本企業を「戦犯企業」とレッテルをはる国に対して、日本企業の視線はとても冷たい。
このときの会合では、「日本企業にとって韓国はこれ以上投資対象として魅力的ではない」という指摘も出たという。

 

不買運動だけではないけど、もっとも大事なことは事態を正確に把握することだ。
そのためには情報を正しく分析する必要があって、それには「全体像」をつかまないといけない。
韓国への輸出量がゼロになっても、日本が受けるダメージもゼロだったということもあるのだから。
ちなみ日本のビール会社はラグビーW杯でかなりもうけた。

それに、他にもこんな例があるのだ。
ことし10月に沖縄県を訪れた観光客数では、韓国人が昨年10月に比べて80・9%減の7900人だった一方で、沖縄を訪問した観光客全体では85万1300人と過去最高を記録した。

情報を発信する側の意図やねらいもしっかり確認したほうがいい。
韓国での不買運動の影響を大きく見せたかったら、80・9%減だけを伝えて、過去最高という全体像は隠すだろう。
沖縄といえばすこし前に琉球新報が社説(2019年8月27日)で、情報の真偽を見抜く方法について書いていた。

発信元は誰で、どのような背景があり、狙いは何か。人をおとしめる悪意や印象操作の可能性はないか。これらを疑うことが重要になる。

ネットのデマ 批判的読解力が必要だ

 

韓国の不買運動が大きな影響をあたえているという印象操作の可能性はないか、しっかり見極めることが大事。
結局いまのところ、日本への影響はほぼゼロなのだ。
不買運動を無視していいというわけではないけど、いま日本が韓国にゆずる理由になはない。
文大統領が日本との約束を守らない限り、この状態は続くだろう。

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。