はじめの一言
「日本固有の文化にもっと誇りを持つべきです。(中略)あなた方の文化は、本当に優れているのです。日本の力を忘れてはいませんか(マハティール 昭和)」
「日本賛辞の至言33撰 ごま書房」
マハティール・ビン・モハマド(ウィキペディア)
マハティール氏はマレーシアの政治家でいまは首相(2018年11月現在)
欧米諸国ではなく、日本の経済成長を見習おうというルックイースト政策でも有名。
さて、今回もフロリダについて。
最近の日本の若者の間で「フロリダ」という言葉は、「おフロに入るから、メッセージのやりとりからリダつ(止める)する」という意味で使われるとか。
若者のSNS言葉に興味ある人は、産経新聞の記事(2015.11.6)をご覧あれ。
若者とみられる投稿者同士のメッセージのやり取りを眺めていると、唐突に「フロリダ」という言葉が登場する場面を目撃する。「フロリダしてくる」「フロリダる」。こんな風に語尾を“活用”しているケースも多い。
この記事では、アメリカのフロリダ州について、フロリダ出身のアメリカ人の女の子から聞いた話を書いてきます。
まずは、フロリダの位置をチェック。
アメリカの南部、赤い部分がフロリダ州。
地図はウィキペディアから
静岡といったらお茶。
それぐらい有名なのが、フロリダのワニ(たぶん)。
フロリダのワニ事情を書く前に、このことを確認しておこう。
ワニには「アリゲーター」や「クロコダイル」という種類がある。
この違いは知ってますか?
アメリカ人の彼女の話では、アメリカにいるワニは「アリゲーター」になる。
ネットにもそんな説明がある。
日本で単に「ワニ」といってイメージされるのはほとんどがこの「クロコダイル」の種類で、人や家畜を襲う「人喰いワニ」とされるのも「クロコダイル」です。
「アリゲーター」の代表種はミシシッピワニとも呼ばれるアメリカアリゲーターで、「クロコダイル」の構成種と比較すると温和な種類といえます。
フロリダ州には、このワニ(アリゲーター)がそこら中にいる。
大リーグで活躍しているイチロー選手もワニに恐怖を感じていた。
14番ホールのウォーターハザードの辺りに、ワニがいるのが目に入った。眠そうに威嚇するその姿を見て、本当に気持ちのよい午後のゴルフを一時中断したと、イチロー・スズキは語った。
さらにイチローは、借りている家の近くにある池の周りを散歩する時は、ぶらついているワニがいないかを常に入念にチェックしている。
フロリダにワニがいることは前から聞いていたけど、「どのようにいるのか?」ということはまったく知らなかった。
北海道のヒグマとか、日本にも危険な動物がいる。
でも、ヒグマはふだんは山奥にいるから、人と出会う可能性は本当に少ない。
フロリダのワニも、そんなもんだと勝手に思っていた。
ふだんは人里離れたジャングルのようなところにいて、たまに住宅街に迷い込むことがあるものだと。
でも、フロリダで生まれ育った人の話を聞くとまるで違う。
「フロリダには、ワニがはたくさんいるわ。ゴルフ場にいるし、私も通学中に何度も見た」
驚いた。
小学校や中学校に向かうときに、彼女はよくワニを見かけたらしい。
ボクの予想とは違って、人が住むエリアにもワニがいる。
そんなにもワニがいたら、ワニワニパニックにならないのだろうか?
「ワニはぜんぜん怖くない。車に乗ってたら怖いけど」
車に「乗っていたら」?
車に「乗っていなかったら」の間違いじゃなくて?
「車で走っているときの方が危ないのよ。時速で100キロ以上のスピードで、道を横切っているワニをひくと、どうなるか分かる?」
分かるか。
「車がふき飛ぶのよ」
わーお。
ワニをひいたら車が吹っ飛ぶって、アニメの世界だ。
彼女が通っていた大学にも、野生のワニがいたという。
下の写真は、その大学にある池。
本当にワニが泳いでいる。
日本の大学でこんなことがあったら、事件だ。
「大丈夫!ワニがいるところには、ちゃんと注意書きがあるから。そういう池の中に入らなかったらいいのよ。ワニが人間を怖がっているぐらいから」
カバも猛獣で恐ろしい。
「大丈夫!」といってもやっぱりワニはおそろしい。
悲劇は、起きるときには起きてしまう。
2006年には、ジョギング中の女性がワニに襲われて死亡した。
アメリカCNNニュース(2006.05.12)から。
調べによると、フォートローダーデール北西の運河で10日、建設作業員が水面に浮かんでいる手足が切断された女性の遺体を発見し、通報。
捜査の結果、前日夕方にジョギングへ出たまま行方が分からなくなっていた、ヨビー・スワレス・ヒメネスさん(28)と判明した。「ジョギング中の女性がワニに襲われ、死亡…フロリダ州」
フロリダ州で人がワニに襲われるのは「1940年代以来、18人目の死者」とある。
ということは、66年間で18人がワニの犠牲になったことになる。
言い方はよくないけど、思っていたより犠牲者は少ない。
北海道でヒグマに襲われる危険性の方が高そうだ。
でも、今年6月には、2歳の子どもがワニに襲われて亡くなっている。
しかもこのときは、家族旅行で訪れていたディズニーリゾートのなかでワニに襲われたという。
この衝撃的なニュースは、日本でも報道された。
AFPの記事の記事(2016年6月17日)
14日午後9時(日本時間15日午前10時)ごろ、深さ約30センチの浅瀬で遊んでいた男児が、ワニによって水中に引きずり込まれた。当局によると、父親がワニと格闘したが、ワニは男児と共に水中に消えた。
これは本当に例外的なできごとで、彼女をふくめてフロリダにいる人たちが驚いだという。
でも彼女から見たら、子どもの運が悪かったというより親に重い責任がある。
ワニがいる池には必ず注意書きがある。
そこに近づかなかったら、ワニはまったく怖くないから。
彼女の話を聞いていると、ワニが身近すぎて、フロリダの住民のような気がしてきた。
フロリダ住民の「友だち」のような。
ヒグマやハブのような「危険な生き物」という意識がまるでない。
彼女はこう言う。
「フロリダで怖いのは、ワニじゃなくて人間。アメリカ人はもっとコワいから」
そうだ。
フロリダは、アメリカでも治安が悪いことで有名な州だった。
それは次回に。
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