「英語の力をのばしたい!」と思った場合、やることはたくさんある。
たとえば単語を覚える、英文をつくる、英文を読む、リスニングの4つのことをしないといけないとする。
英語の勉強を1時間する場合、その時間配分をどうするかはとても大切になる。
それにどのぐらいの時間を使うか?
これにはいろいろなやり方がある。
・4つを15分ずつ勉強する
・リスニングが弱いからリスニングに30分使って、あとの3つは10分ずつ勉強する。
・リスニングはやらないで、他の3つを30分ずつ勉強する。
あげていけばキリがない。
こんなことは、自然にやっていると思う。
自分の英語力をあげるためには、どの分野を特にがんばるかを決めて、そこに時間を集中的に配分して勉強する。
これが「選択と集中」という考え方だ。
ある分野に時間やお金を集中的にかけるというもの。
本当は英会話学習での「選択と選択」について書こうと思ったけど、「選択と集中」ということだけでかなりの量の文になってしまった。
だから、今回は「選択と集中」というテーマだけ記事を書くことにする。
知っていて損はない考え方ですよ。
・「選択と集中」が大事
この「選択と集中」という考え方は、ビジネスでとても大切にされている。
「ビジネスで一番大切な【選択と集中】 」というサイトには、アップル社をつくったスティーブ・ジョブズのこんな言葉が紹介されている。
「我々はゴミはつくらない」
そりゃ、そうだ。
企業にとっての「ゴミ」とは、誰も買いたいと思わないような商品のこと。
そんなものをどれだけつくっても、会社は損しかない。
「我々はゴミはつくらない」というのは、「我々は売れるものしかつくらない」ということだろう。
そのためには、「選択と集中」という考え方が必要になる。
このビジネスでの「選択と集中」という考え方はどのようなものかは、先ほどのサイトを見てほしい。
この記事では、もっと広い意味で「選択と集中」ということについて書いていくから。
「選択と集中」はビジネスで成功したり、会社を成長させたりするためだけのものではない。
国を発展させるためにも有効な考え方だ。
中国を例にとれば、中国では国を発展させるために「経済特区」というものを設けている。
経済特区(けいざいとっく)とは、経済発展のために法的、行政的に特別な地位を与えられている地域を指す。
(ウィキペディア)
この経済特区には、厦門(アモイ)や深圳(シンセン)といった都市がある。
「中国を発展させたい!」と考えた場合、国内のすべての都市を同時に成長させるというやり方は効率がとても悪い。というか、これではムリだろう。
だから、まずはいくつかの都市を指定して、その都市を発展させることに集中する。
そして、その都市が経済的に豊かになることで、少しずつ他の都市も発展させていく。
こんな感じで、中国という国全体を発展させる。
おおざっぱいったらこんな感じだ。
国の経済発展には、外国からの資本や技術の導入が必要になる。
だから中国の場合、いくつかの都市を経済特区に決めて、その都市に資本や技術が集中的に入ってくるようにした。
具体的には、経済特区では税金を安くしたりなくしたりして、外国の会社が入ってきやすくした。
この中国の経済特区というのも、「選択と集中」の1つの例になる。
まあ反日暴動のせいで、たくさんの日本企業が中国から出て行ったらしいけど。
でも、これと似たことを明治時代の日本もやっていたのだよ。
明治の日本も「国を発展させなきゃいけない!」と強く思っていた。
そのためにとった戦略は「選択と集中」の考えにもとづいている。
まず、優先的に発展させる都市を決める。
このとき、まずは東京、名古屋、大阪といった日本の南側にある都市を発展させることにした。
政府がその都市に集中的にお金を使って発展させる。
そして徐々に他の都市も経済的に豊かになっていくことで、日本の国全体を発展させていった。
実際、それで明治時代の日本は国力を高めることができている。
もちろん、日本の成功は他にもいろいろな理由があるけどね。
残念ながらこのとき、東北や日本海側の都市は選択されなかった。
でも、東北や日本海側の都市を含めて、日本にあるすべての都市に平等にお金を投入していたら、日本国の発展にはものすごく時間がかかってしまう。
ということで、一つの国の発展でも「選択と集中」はとても有効で大切な考え方だ。
「選択と集中」はビジネスを成功させるためでも1つの国を発展させるためにも使える。
企業や国家という大規模なものではなくて、個人的な目的にも応用することができる。
ボクは以前、テニススクールに通っていた。
そのスクールでは、サーブ、ストローク、ボレー、スマッシュなどいろいろなことを学んでいたけど、すべてに同じ時間を使っていたわけではない。
「君はボレーが弱いねえ。特にバックボレーがダメだから、そこを集中して練習しよう」と、コーチから失礼言い方のなアドバイスをもらって、バックボレーに特に時間を使って練習をしたことがある。
確かにそのことで、テニスの試合で強くなった(ような気がする)。
これも「選択と集中」だ。
英会話学習でもこの考え方は大事で、そのことは記事の始めに書いた。
「単語を覚える、英文をつくる、英文を読む、リスニング」の4つに15分ずつ時間をかけて勉強することは効率的ではない。
それより、特に力を入れる分野を決めてそこに集中的に時間を配分して勉強した方が、効率よく英語の力をのばすことができるだろう。
もちろん個人差があるから、すべてのことに同じ時間を使って勉強をした方が良い場合もある。
こんな感じで、「選択と集中」という考え方はいろいろなことに応用できる。
今、何かに目標をもって取り組んでいるのなら、役立つ考え方になるはず。
「自分が成長するために必要なものを選んで、それに時間や労力を集中的に使って取り組む」
「すべてのことに平等に時間や労力をかけない。今、大切なことや自分がやるべきことを決めて、それだけに時間と労力を集中させる」
早く目標に到達したり自分の能力を上げたりするためには、始めにこうしたことを決めておいたほうが効率良くことが進む。
ぜひ、いろんなことにこの考え方を当てはめてほしい。
何となく始めるより、どの分野に集中して取り組むかをはっきりさせてから始めた方が絶対にいいから。
少ない時間と労力で、早く目標に達成するよ。
もちろん「で、おまえは?」というのは、聞かないでほしい。
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