東アジアではピークを越えつつあり、最近ではヨーロッパで感染が広がっている新型コロナウイルス。
病気がうつらないようにどんなに注意していても、なるときはなるさケセラセラ。
それで日本では緑茶や納豆が注目されるなど(効果は知らない)、世界各国で独自の免疫力アップ法が話題になっている。
なかでもインドの方法は、他の追随を許さないほど独創的だった。
AFPの記事(3/15)
新型ウイルスの特効薬は牛の尿? ヒンズー教団体が「飲尿パーティー」開催 インド
そうか!
その手があるわけねーだろ。
どんな田舎でこんな500年前の発想を、と思ったら首都ニューデリーでござる。
ヒンドゥー教の活動家が集まって、「ガウムトラ(牛の尿)パーティー」を開いたという。
ボランティアの1人クマールさんはAFPの取材に「牛の尿を飲めば誰でも癒やされ、守られる」と答えて、参加者の1人は「コロナウイルスはバクテリア(ウイルス)でもあるから、牛の尿はわれわれに害を及ぼすあらゆる形態のバクテリアに対して効果がある」と強調する。
彼らの発想では、牛の尿を飲み干すことでウイルスを「鎮める」ことができる。
この考え方の根本には牛を神格化して聖獣とするヒンドゥー教の見方があって、それをガチで信じる人にとって牛のおしっこは“聖なる薬”。
記事にこう書いてある。
ヒンズー教徒が大多数を占めるインドでは、牛は聖なる動物とみなされており、近年はにせの療法として専門家が否定するにもかかわらず、牛の尿が万能薬であるとの主張が相次いでいる。
無宗教の日本人が特に嫌いなのがこういうバカげた迷信だ。
だからネットもあきれかえってる。
・また新たな病気に感染しそう
・さすが、俺もコロナ解明のカギはインドが握ってるとおもてたわ
・もー こういう事ほんとやめてよ…
・良い結果が出た時だけ報告してくれ
・ほんと宗教ってよくわからんな
・イッテQで女優が飲んで
流石にグロッキーになってたな
・宗教って何のために存在しているのだろうか?
コロナウィルスは我々にそう問いかけてきている。
コロナ感染でインドはあんまり目立たなかったけど、ここにきてすい星のようにランキングに登場するかも。
さて、なんでヒンドゥー教では牛が崇拝されているのか?
インド人にそんなことを聞くと、よく下の「ナンディン」を理由にあげる。
ヒンドゥー教には3つの最高神がいて、そのなかのシヴァ神の乗り物がこのナンディンで四足獣の守護神にもなっている。
だからシヴァを祀っているお寺に行くと、ナンディンの像をよく見かける。
牛の神格化がすすみ、一体の牛にはいくつもの神が宿るという考え方も生まれて、その数を3憶3千万という主張するヒンドゥー教学者もいる。
これ以上の情報はここで確認されたし。
民衆の牛への崇拝はインド大反乱のきっかけとなったとも言われ、マハトマ・ガンディーが牛への帰依心を言及したことも、彼が民衆から聖人のような名声を得る理由のひとつとなっている。
牛の体の各パーツごとに神が宿るという。
上はそんなヒンドゥー教の教えを示した「84柱の神格を持つ牛」という図。
ということは、焼肉でその部位を食べるとその神の力を得られるのか?
おしっこ以外にも、南インドでは「牛糞浴」をすることによって、コロナウイルスから身を守ると主張して実践するヒンドゥー教徒の集団もある。
こうすれば体に付いたウイルスが死滅したり、免疫力が高められたりするという。
「牛の尿を飲めば癒やされて守られる」なんて言うのは、一部の例外的なヒンドゥー教徒だけだから、これを一般的なインド人とは思わないように。
それに残りのインド人たちは人類と同じように、「だったらコロナウイルスに感染して免疫力をつけるわ!」と言うとおもう。
おまけ
聖地ヴァラナシと徘徊(はいかい)する牛
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