きょう3月30日、志村けんさんが亡くなったという報道がでるとすぐに、台湾の総統がツイッターで哀悼の意を表明してくれた。
知らなかったけど、台湾でも志村けんさんは人気者で「志村けんのだいじょうぶだぁ」などの番組がなどが字幕付きで放送されているという。
それで新型コロナウイルスに感染したとわかったときには、台湾のSNSで「早く良くなって欲しい」「どうしよう、涙でてきた」という日本と同じ声が上がっていた。
そんな願いも届かなかったけど、ネットを見ると蔡総統のメッセージは日本人の心に響いている。
・ありがとうございます。いつも気にしていただいて
・なんか泣けてきた。
・台湾からのメッセージはいつも
ありがとうと言える言葉ばかりだな
・僕のスマホASUSです
台湾好き
・アカン。我慢しきれんようになった
・台湾て何でそこまで日本人より日本人らしいの?
これは知人の台湾人がSNSに投稿したメッセージ。
「RIP 志村健,謝謝你帶給大家的歡樂。一路好走」
(意訳)志村けんさん、安らかに眠ってください。みんなに喜びをもたらしてくれてありがとう。ご冥福をお祈りします(天国まで良い旅を)
どうもこのところ、日本は台湾のお世話になっている。
ペルー政府の国境封鎖によって日本人旅行者が出国できなくなったとき、台湾政府が台湾人旅行者のために派遣したチャーター機に日本人も乗せてくれたことで、日本政府(菅官房長官)が3月30日の記者会見で台湾に深い感謝の意を伝えた。
蔡総統はことあるごとに日本を気にかけていて、よくメッセージを発信してくれる。
日本人としては、2011年の東日本大震災のときに台湾の人たちが送ってくれたエールを忘れちゃいけない。
2020年のことしはこんなメッセージがあった。
東日本大震災があった2011年末に、「台湾にとって、ことし最高に幸福なできごとはなにか?」という世論調査が行われた。
その結果はなんと、日本におくった義援金の額が世界で一番だったことだった。
サーチナの記事(2012年1月1日)
台湾の華視新聞とYAHOO奇摩が共同で行った調査によると、2011年の最高に幸福な出来事の第1位が、東日本大震災に対する台湾からの義援金額が世界でもっとも多かったことだった。
11年最高に幸福な出来事「日本への義援金が世界一」=台湾
記事にはその理由についてこう書いてある。
「『台湾人の愛』であり、受けるよりも与える方が幸福ということで、この愛が台湾人を幸福にさせたのだ」
この一言だけで、日本人が台湾を好きな理由がわかる。
台湾は日本の友人じゃなくてもはや家族。
食べ物はおいしいし自然は豊かだし、何より人が大きくて温かい。
日本人の旅行先で台湾が人気ナンバーワンになるわけだ。
日台友好の基礎を築いたのはきっと李登輝元総統(1988~2000)で、蔡総統はその精神を継承している。
李登輝
日本統治時代には、「日本人」として育った李登輝氏はこう言っている。
私は、このような「日本精神」、すなわち、「義」を重んじ、「誠」をもって、率先垂範、実行躬行するという「大和魂」の精髄がいまなお脈々として「武士道」精神の中に生き残っていると信じ切っているからこそ、日本および日本人を愛し、尊敬しているのです
「日本賛辞の至言33撰 ごま書房」
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それだけじゃありません。
今回のコロナ19感染症への対応では、台湾は日本も見習うべき素晴らしい感染予防対策を早々と実行しており、今のところ死亡者は台湾全土で僅かに2名です。もちろん、国土の大きさとか付属する条件が及ぼす影響もあるのでしょうが、それにしても2名に押えているのはすごい。
結果がすべてで、台湾の対応は見事です。
何が違うかよくわかりませんが、日本が見習うところはありますね。