世界共通単位・メートルが生まれた背景:フランスと大航海時代

 

きょう5月20日は「森林の日」。
「森林」の中に「木」が5つ入っていて、「森林」の総画数は20画だからこの日が森林の日となった。なんつー力技。
日本人は縄文時代から森林の恵みで生きてきたから、日本人としてこの日はおぼえておく価値はある。

でもそんなことは海外では超絶どうでもよくて、世界的には5月20日といえば「世界計量記念日」(World Metrology Day)。
今回はこっちについて書いていこう。

 

日本では明治8年、京橋の凮月堂でビスケットが販売された1875年に、フランスのパリでメートル条約が締結されたことにちなんで、その125周年を記念して2000年から「世界計量記念日」が実施されている。
メートルというフランス語は「ものさし・測ること」を意味する古代ギリシャ語メトロンからつくられた言葉で、いまでは長さの世界的な基準になっている。
まー、それを拒否するわがままな国もあるらしいけど。

 

もし人間が「自分たちの世界」だけで暮らしていたら、独自の度量衡(長さ・体積・質量)を使っていればいいけど、いろんな国や地域との交流が盛んになってくると、長さや重さの単位が違うと取引などで面倒くさいことになる。

ヨーロッパが世界中に進出(または侵略)する大航海時代は15世紀から始まって、日本には16世紀に鉄砲やキリスト教、おまけに伝染病や黒人奴隷まで連れてきたのは、歴史の授業でならったと思う。
大航海時代のように地球規模での航海や交流が進むと、長さの単位がバラバラでは不都合が生じることから、ヨーロッパで共通単位の必要性が高まった。
これに熱心に取り組んだのが、地球測量の経験と知識を持っていたフランスでござんす。

そんな背景があって1790年フランスで、赤道から北極までの子午線の1000万分の1を「1m」ときめられた。(メートル法制定)
現代では、測量技術がわけのわからないレベルにまで向上した結果、1mは「1秒の2億9979万2458分の1の時間に光が真空中を伝わる行程の長さ」と定められている。

いままで旅行してきたタイやインド、イエメンや西アフリカの国などでもメートルが使われていて、フランスのおかげで旅行がずいぶん便利になった。

 

でも、世界に背を向ける国がある。

アメリカはこの「世界基準」の採用をガンとして拒否していて、アメリカ人は「マイル」に慣れているから、キロメートルで言われても距離の実感がつかめない。
*すべてがそうとは言わない。

例えば日本でアメリカ人とドライブをしている最中に「~まで、あとどのぐらいあるんだ?」と聞かれて「200キロメートルぐらい」と答えると声が聞こえなくなる。
あれ?と思って横を見たら、彼はスマホを取り出して、200キロメートルをマイルに換算している最中だった。
アメリカはいまでも大航海時代の前、「自分たちだけの世界」で生きているらしい。

 

 

こちらの記事もどうですか?

外国人から見た不思議の国・日本 「目次」

外国人から見た日本と日本人 15の言葉 「目次」

 

3 件のコメント

  • 「子午線」という単語は最近の人には難しいかもです。「子(ね)」は「子の刻」つまり夜の0時であり北の方角を表す、「午(うま)」は昼の12時であり南の方角、よって子午線とは北極から南極まで地球表面に沿ってピンと張った糸のような縦の線、すなわち「経度」を表す線のことです。子午線は赤道とは直角に交わりますが、その交点から北極点までの長さを1,000万m(=1万km)としたのですね。なので、地球の外周は約4万kmです。

    >現代では、測量技術がわけのわからないレベルにまで向上した結果、1mは「1秒の2億9979万2458分の1の時間に光が真空中を伝わる行程の長さ」と定められている。
    うーん、その「結果」と言うか・・・。
    非常に精密に地球の大きさを測定してみると、実は地球って常に振動していて結構大きさが変化している(人工衛星による測量で確かめられる)こととか、大陸そのものが動いたりしている(マントル対流による大陸移動現象)ことなど分かってきたのです。なので、しょっちゅう伸びたり縮んだりしている子午線長さは、もはや一定長さの基準には採用できなくなってしまったのです。
    これに対して、真空中の光の速さは、この宇宙のどこでどうやって測定しても、光源がどれほど速く動いていても、観測者がどれほど速く動いていても、絶対に変化しません。この宇宙の光速度は必ず一定値になります。それがこの宇宙を定義づけている基本法則の一つであると、アインシュタインが相対性理論によって解明しました。それゆえ、現在では、光速度を長さの基準値(正確には速度なので【長さ÷時間】の基準値)として採用しているのです。

  • 昔、NASAの火星探査機の事故がありましたよね。メートルとヤードを勘違いして、軌道がめちゃくちゃズレたとか。それに誰も気づかなかった…NASAでもそんなことが起こる。ややこしいこと、やめればいいのにね。

    真空中の光の速さは、宇宙のどこで測定しても絶対に変化しない…
    重力の影響って受けないんですかね??まぁ、知らんけど笑
    ここで話す内容でもないですしね。

  • コメントを残す

    ABOUTこの記事をかいた人

    アバター

    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。