先週、日本に10年以上住んでいるアメリカ人と話す機会があったから、今回は彼から見た日米の違い、良い点と悪い点を書いていこうと思う。
ちなみにそのアメリカ人のジャパン・ラブは本物で、日本への帰化を真剣に考えている。
アメリカはとにかくデカい。
アラスカ州抜きでも東西ヨーロッパがすっぽり入ってしまうサイズで、カリフォルニア州だけでも日本とほぼ同じという、進撃されたらとても防げないような巨大な国。
面積:371.8万平方マイル(962.8万平方キロメートル・日本の約25倍)
人口:3億2775万人(2018年)
首都:ワシントンD.C.
言語:主として英語(法律上の定めはない)
宗教:信教の自由を憲法で保障,主にキリスト教
国祭日:7月4日(独立記念日)
アメリカ合衆国(United States of America)基礎データ
広大なアメリカにはいろんな人が住んでいて、「主として英語」とあるように英語を話せない人も多くいる。
「さあ日米を比べてみよう!」と一言で言ってもアメリカは日本の約25倍の大きさで、ひとつの国に複数の国があるようなものだから、アメリカ人が日本と比較する場合も出身地など自分がよく知ってる場所が基準になる。
今回話を聞いたのはニューヨーク州ニューヨーク市で生まれ育った生粋のニューヨーカーで、彼に言わせると、日本よりアメリカの良いところは世界各国の本格的な料理が食べられること。
いろんな人種や民族が集まるニューヨークでは、日本ではなかなか食べられない物が簡単に見つかるし、しかも競争が激しくて新しい店がすぐに登場するから、彼は帰国すると必ず各国料理を楽しむようにしているという。
昨年末にはこんなウクライナ料理を味わって、「マジでうめ~」なんてことをSNSに投稿していた。
日本料理だけをとれば日本のほうがいいけど、彼にとって食のバラエティーではアメリカの方が断然上。
たしかにその点でアメリカに、特にニューヨークに勝てるところなんて世界にはないだろう。
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ニューヨーク市に根付いた民族料理の多くは、その民族が多数居住している地区はもとより別の民族の居住地でもよく知られている。
でも彼が住みたいと思うところは日本。
その理由は、日本にはアメリカのような人種差別がないし、銃が出回っていなくて治安がいいから。
アメリカでの人種差別といえば、白人が有色人種に対して抱く憎悪や嫌悪によるものがほとんどで、それに銃が加わると、こんなNHKニュースのようなことが起こる。(2020年5月27日)
米 白人警察官が首を押さえ拘束の黒人男性死亡 人種差別と抗議
ミネソタ州で偽の小切手を使おうとしたとして、黒人男性が複数の白人警察官に拘束された。
それだけならいいのだけど、このとき白人の警察官がひざで黒人男性の首を強く押さえつけたことで男性はその後死亡する。
ネット上にはこのときの動画が拡散されていて、「息ができない」と苦しそうに声をあげる黒人男性が確認できることから、これは人種差別に基づく白人警官による過剰対応だと現地では抗議活動が行われた。
結果、このとき現場にいた警察官など4人が免職。
市長は会見で「警察の対応はひどかった。男性は亡くなるはずではなかった」と述べたけど、命はもう戻ってこない。
知人のアメリカ人が言うには、黒人への差別意識から生まれる暴力行為は前からあったけど、「トランプのアメリカ」ではその傾向がますます強くなった。
上の事件の前にも、ジョギングをしていた黒人男性を射殺した白人男性が2カ月以上も「野放し」になっていたことで、警察に批判が集まった。
AFPの記事(2020年5月9日)
非武装のアフリカ系米国人が殺害される事件は相次いでおり、活動家らは今回の事件について、米国に深く根付いた人種差別を浮き彫りにしていると主張している。
ジョギング中の黒人男性の殺害容疑で白人親子逮捕 事件から74日後 米
こういう事件が絶対に起こらないのが日本。
日本をふくめて人種差別は世界中の国であるけど、日本は銃規制が世界で最も厳しい国のひとつだからその2つが結びつくことはない。
日本で警官が黒人を射殺したら天地がひっくり返るようなニュースになるけど、アメリカでは国民は「またか」と思うだけ。日米の社会はこの点が決定的に違う。
日本とアメリカの良いところや悪いところは他にもいろいろあるけど、彼にとっては人種差別と銃社会がアメリカの「ガン」でそういうところが大嫌い。
日常的にそんなニュースに接していると精神的に滅入ってしまうから、日本で暮らしていたいと話す。
アメリカにはたまに戻ってグルメを楽しみたいと言うから、生活拠点は日本でアメリカは旅行先になっている。
彼は早く帰化した方がいい。
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日本でもあると思います。