きょう8月31日は「野菜の日」。
ネットを見たらたまたま日本人の苦手な野菜ランキングがあって、それは1位 セロリ、2位 ゴーヤ、3位 ケール、4位 モロヘイヤ、5位 春菊という順。
逆に好きな野菜ランキングでは、1 位玉ネギ、2位 キャベツ、3位 ジャガイモ、4位 トマト、5位 枝豆という結果だった。
この中で唯一、両方のトップ10に入っている野菜はトマト(嫌いな野菜7位)で、あの酸味は日本人の間でもファンとアンチに分かれているらしい。
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さてこの中でひとつだけアラビア語の野菜があるのだけど、それは何かわかるだろうか?
ヒントは「ملوخية」。
答えはモロヘイヤ(アラビア語でملوخية)で、上の写真はそれを煮込んだスープ。
ルフィが海賊王なら、栄養満点のモロヘイヤはまさに野菜の王様。
さてこの結果にネットの反応は?
・タマネギが好きな奴なんて聞いたことがないな。
BBQでもピーマンと並んでいつも残ってるやつじゃん。
・セロリ農家だけど死にたくなったわ
・イチゴは野菜でええやろ
・揚げたてのオニオンリングは兵器
・フライドポテトは野菜
トマトケチャップも野菜
好き・嫌いのトップ10に入ってなかったものの、日本人にとって伝統的な野菜でまさに今が旬の「なす」。
この野菜には「なす」と「なすび」の2つの呼び方があるのだけど、その理由は知っていたでしょうか?
野菜の日にちなんで、これからなすの歴史に触れながらそのことを書いていこう。
インド原産といわれるなすは中国経由で、奈良時代には日本へ伝わって食べられていた。
といっても当時は天皇や貴族だけが食すことのできる高級品で、庶民にとっては手の届かない至高の野菜。
東大寺正倉院の文書に、「天平勝宝二年(750年)茄子進上」とあるのが日本最古のなすの記録だ。
なすの語源には諸説あって、「中が酸っぱい実」→「なかすみ」→「なすみ」→「なすび」(奈須比)という説が知られている。
ほかにも夏に実がなるので「夏実」(なつみ)と呼ばれていて、それがなまって「なすび」になったという説もアリ。
いまでは「なす・なすび」の両方の呼び方があるけど、このように始まりとしては「なすび」が先で、「なす」と言われるようになったのは江戸時代という。
(これにも諸説ある)
もともとなすびは関西でよく作られていた野菜で、それを徳川家康が江戸でも育てるよう命じ、なすが関東にも広まったという。
ちなみに、「一富士 二鷹 三なすび」は徳川家康が好きだったモノだとか。
でも、生産量が少なくて値段の高いなすびはなかなか売れない。
生産量を増やし、安くてオマケにおいしいものを作れば即解決だけど、そんな魔法なんてあるわけない。
でどうしたか?
同じモノでも付加価値を付けると、消費者の見方が変わるのはいまも江戸時代も同じで、売れないなすびを見てある商人が「縁起の良い野菜」として売ろうと考える。
そのあとの展開はTBSの「この差って何ですか?」(2018年7月16日)で放送していた。
そこで、「なす」という音と縁起の良い「成す」という言葉を掛けて売り出したところ、これが大当たり!
江戸で「なす」は縁起の良い野菜として広まり、「なす」という呼び名が一般的になったそうです。なす派?なすび派?二つの呼び名の由来を知ろう
いまの日本で関西では「なすび」、関東では「なす」と言うことが多い理由は、もともと「なす」は江戸で生まれた呼び方だからといわれる。
キットカットを「きっと勝つ」にするような、または831を「やさい」と読むような言葉遊びだけど、なすを「成す」としたことで、イメージや印象を変えることに成功してすっかり庶民に人気の野菜となった。
そしては現在では、日本人の食卓に欠かせない国民的野菜の地位にまで昇り詰めた。
でも、好きな野菜トップ10の壁はまだまだ厚い。
反論できる?「日本人が、外国人の日本料理をインチキと言うな!」
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