外国人の質問「すしを食べるのは箸か素手か?」の答え

 

きょねん日本に3ヶ月いたリトアニア人(東ヨーロッパの国)が最後の食事として選んだのはスシローだった。
いちばん好きな日本料理はオムライスだったけど、みんなで食べるなら回転ずしがいいらしい。

それにしても外国人にすしはオールマイティーで、アジア人にもヨーロッパ人にもこのおいしさは通じる。
このとき一緒にいたタイ人とドイツ人の場合、抹茶キットカットには賛否が大きく分かれたけど(タイ人はOK、ドイツ人はダメ)、2人ともすしは大好きで日本料理のナンバーワンか少なくともスリーには入ると言う。
そのドイツ人は日本に来て「本場のすしは想像以上に安くてうまい!」と驚いて、ドイツで食べていたすしは日本の「バッドコピー」(劣化版)とわかったと話していた。

ドイツ人、日本で寿司を食す。その感想は「バッドコピー」

といっても生ものは食べられない外国人もいるから、事前に確認しておく必要はある。

 

これによろこばない外国人を見たことがない。

 

さてスシローで食べているときに、ドイツ人からこんな質問をされた。

「すしを食べるのは箸で?それとも素手?」

前に他の外国人からも同じ質問をされて、「どっちでもいい。気分で選べばいい」といった答えをこのときも繰り返す。
でも、すしは箸で食べるべきかそれとも素手なのか?
正解が分からず気になっていたところ、そんな時、出会ったのがオトナンサーのこの記事です(2020.03.29)

「にぎりずし」は箸で食べるもの? 素手で食べるもの? 和文化研究家に聞く

和文化研究家の齊木由香さんの話では、箸か素手かのどちらかが正解ではなくて、次の基本を押さえた上で、場所や状況によって使い分けるのが正しい。

基本的に、手で握ってくれたものは素手でいただくという伝統があります。回転ずし店では最近、酢飯を機械で握ることが多いので、箸で食べるのがスタンダードになっています。

 

カウンターで職人さんが握って出してくれる店なら、すしを素手で食べたほうがいい。
ネタと酢飯のバランスを考えて、適度に空気を含んだ状態ですしを出すから、職人としては崩れる危険の少ない手で食べてもらいたいと思う人が多いらしい。
なるほど。

でも、穴子のようにタレが塗ってあるものは、おしぼりを汚さないように箸で食べるのもひとつの配慮だ。

店ではなくて状況からいえば、一緒に食べる人と同じように食べたほうがいいケースもある。
これは相手との関係性や距離感によるから、そのとき自分が判断するしかない。
接待する側なら相手に合わせる必要があるだろうし、家族や友だちとなら深く考える必要もない。

ただ、おすしを含めて和食ではかじったりかみ切ったりするのは縁起が悪いとされているから、先ほどの専門家は「一口でいただきましょう」とすすめている。

果たしてこれにネットの反応は?

・にぎってそのまま口に入れてくれたらいいのに
・知り合いとスシロー行った時に
寿司は手で食べるものよ?って言われた時は
とても不思議な気持ちになった。
・今はポテチでも箸だぞ
寿司なんて箸が当たり前
・今の時期は箸を使った方がリスクが少ない
・素手で食べた事がないわ

というわけで外国人から、すしを食べるのは箸か素手かと聞かれたら、「手で握ってくれたものは素手で食べる」という基準をふまえた上で、あとは臨機応変に使い分けるのが正解と答えておこう。

いま思ったけど欧米やアジアで、素手かフォーク(または箸)かの食べ方で悩む食べ物なんてあるんだろうか。

 

「ごちゃごちゃ言わんで好きに食べたらいい」という意見もあるけど、客が賢くなるとすしもおいしくなる。だから客も食の知識は身につけたほうがいい。

日本料理界の巨匠で伝説的な美食家・北大路 魯山人(明治16年 – 昭和34年)がそんなことを言っている。

 

北大路 魯山人
マンガ「美味しんぼ」の海原雄山のモデルなった人物

 

魯山人いわく、すしを作るのは寿司屋だけではなくて客と店の真剣勝負だから、一方のレベルが上がればもう一方も上がるのだ。

寿司は結局寿司屋が作ってるか、客が作ってるかということになる。見ているといい客はいい寿司屋に行き、わるい客はわるい店に行く。寿司屋と客とは五分五分の勝負で、各店それぞれそれらしいのが来ている。

「握り寿司の名人 (北大路 魯山人)」

 

まえにアメリカ人とすしを食べに行ったとき、「これがカジキでそれがサワラね」とネタを説明していたら、「そんなに言われても覚えられない。アメリカ人は魚の種類なんてツナ・サーモン・アザーズ(その他)の3つしか知らない」と言われた。
これだとすしの文化はなかなか発達しない。

 

 

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4 件のコメント

  • 食事って味覚だけでなく、視覚、嗅覚、触覚、聴覚全て味に影響するんですよね。
    詳しいことは知りませんが、脳が味覚以外からの情報も整理して色々補完するそうです。
    なので、美味しく食べたいなら手を使ったほうがいい。というのが回答かなっと。
    ちなみに、箸の種類を変えるだけで味が変わります。
    食事処で割り箸が減っている(特にチェーン店)のはそういう視点もあるそうですよ。
    また、スプーン、フォークも同様ですが、更に器(視覚+触覚)によっても味が変わります。
    スープや味噌汁をカップ・お椀でなく、スプーンで食べると味が全く違う事がよくわかりますね。

  • そうですね。
    五感で味わうのがいいという話は聞いたことがあります。特にインド人から。
    日本でも魯山人が「器は料理の着物」と言って見た目をとても大事にしていました。
    たしかに味噌汁でスープを使うと感じが違いそうです。
    お好み焼きをナイフとフォークで食べていたイギリス人がいましたが、あれはあれでアリかも。

  • >外国人から、すしを食べるのは箸か素手かと聞かれたら、「手で握ってくれたものは素手で食べる」という基準をふまえた上で、あとは臨機応変に使い分けるのが正解と答えておこう。
    ただし、そのことを尋ねる外国人には、「素手で食べることのリスクは自分で負うことになる」ことを忘れず念押ししておいてあげるのが親切だと思います。今や素手で寿司を握ることのできる寿司屋は、日本国内でも、一昔前に比べて非常に少なくなりました。

    >欧米やアジアで、素手かフォーク(または箸)かの食べ方で悩む食べ物なんてあるんだろうか。
    ありますよ。カレーです。フォークでも箸でもないけど、素手で食べるかどうかを現地では悩むことになる。
    東南アジアでカレーを食べる場合には、ムスリムに合わせて右手だけの素手で食べるのか、それとも外見が自分とよく似てるチャイニーズに合わせて両手の素手で食べるべきか、ちょっと悩みました。結論として、私は彼らのように素手で食べることができず、スプーンを注文したのだけど。

  • そんな経験があったのですか。
    東南アジアでカレーを食べるときに、日本人がそう悩むという話は初めて知りました。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。