「タイとミャンマーの共通点と違うところは何か?」
そんな質問をされたら、たいていの日本人なら「そんなことより野球しようぜ!」って誤魔化したくなるか、「群馬は知ってるけどミャンマーは…」と返事に窮するはず。
でも知人のタイ人に聞いても、「さあ?なんでしょうね。よく分かりません」と言うぐらいだから、それも無理はない。
でもタイへ行ったミャンマー人ならすぐに分かるし、ちょっと前に、ミャンマー人からタイへ行ったときの感想を聞いたから、これからそれを中心に書いていこうと思う。
まずはそれぞれの位置を確認しましょ。
これがミャンマーの基本情報
・面積:68万平方キロメートル(日本の約1.8倍)
・人口:5,141万人
・首都:ネーピードー
・民族:ビルマ族(約70%)、その他多くの少数民族
・言語:ミャンマー語
・宗教:仏教(90%)、キリスト教、イスラム教等
以上の数字は外務省ホームページ「ミャンマー連邦共和国 基礎データ」から。
タイの基本情報
・面積:51万4,000平方キロメートル(日本の約1.4倍)
・人口:6,572万人
・首都:バンコク
・民族:大多数がタイ族。その他 華人,マレー族等
・言語:タイ語
・宗教:仏教 94%,イスラム教 5%
外務省のタイ王国(Kingdom of Thailand) 基礎データから。
ミャンマーとタイは仏教の影響がとても強く、面積や人口も近いし、多民族国家という点では同じ。
だけど、経済力がけた外れに違う。
2019年の名目GDPはタイの5436億ドルに対して、ミャンマーは761億ドルと約7倍の差があるのだ。
この圧倒的な違いから、タイへ働きに行くミャンマー人はたくさんいて、タイを旅行中にホテルやお土産屋で働くミャンマー人とよく会って話をした。
なかには「タイ人から見下されてムカつく」と言う人がいて、タイに住んでいる日本人からもそんな話を聞いたから、程度の差はあれこういう風潮がタイの社会にあるのだろう。
歴史的にはミャンマーはタイのアユタヤ王朝を攻撃して首都を廃墟にしたから、それを恨みに思うタイ人はいまでもいる。
両国の共通点は「味の素」が生活必需品になっていること
ボクが前に話を聞いたミャンマー人は日本の大学を卒業した30代の男性で、いまは静岡にある日本企業で働いている。
彼がミャンマー最大の都市・ヤンゴンで暮らしていたとき、毎日バスに乗って会社へ通っていた。
数年前、休みのときに隣国のタイへ遊びに行ったと言うから、そのときの感想をたずねるとこんなことを話す。
ミャンマーに比べてタイの社会は想像以上に発展していて、高層ビルが林立するバンコクはまるで日本の都市のよう。
ミャンマーにも路上に屋台がたくさんあるけど、タイのようにコンビニはそこらじゅうにはない。
それにバンコクでは、地下鉄やスカイトレインなどの公共交通機関が充実していて移動が便利で、エアコン完備だから快適なことこの上なし。
花丸ちゃんなら間違いなく、「未来ずらぁ〜!!」と言うレベル。
でもこれはバンコクの話で、地方都市だと「グレード」はかなり下がる。
そんなミャンマー人の話を聞いていて意外に思ったのは、タイに行って、彼が生まれてはじめてバス停を見たと言ったこと。
バス停を見たのが人生初って、じゃあヤンゴンではどうやってバスに乗っていたのか?
彼の話だと、ミャンマーのバスは路線上ならどこでも乗せてくれるから、バスが見えたら手を挙げるだけでいい。
会社へ行くときはいつも、大きな木がつくる日かげで待っていたから、彼はそれまでバス停というものを目にしたことがなかった。
ミャンマーにバス停はあったかもしれないけど、彼にとってそれは本で見た伝説上の存在。
だからタイへ行ってはじめてそれを見たとき、「これがバス停か!」と思って写真を撮ったという。
ラピュタかよ。
おまけ
タイの首都バンコクの街並み
近年ミャンマーは日系企業の進出が著しく、特にUNIQLOや無印良品の服はミャンマー製も目立つようになりました。
また、日本はタイとベトナムどちらに似てるかと言えば、国民性はタイ、文化性はベトナムだと思います。
日本人・タイ人は礼儀を重んじ過度の自己主張をする人は嫌われる傾向にあります。
日本・ベトナムは中国文化の影響で漢字文化圏であり(今のベトナムは使用されてない)、言語も中国語に由来しています。
一日でも早くコロナが収束したら東南アジアに行きたいですね。
ベトナムはインドと中国文化の境い目にあって、特に北部は日本の文化に近いですね。
タイ人はたしかに日本人に似ている性質があると思います。
とはいえ、いま大規模な反政府デモが起きているように激しく熱いところもありますが。
早く自由に海外旅行ができるといいです。
それまでにつぶれる航空会社が続出しそうで怖いですけど。