今朝の毎日新聞の社説はヘビーだった。(2021/2/22)
自殺遺族への賠償請求 重い負担減らす仕組みを
ここ最近、日本で自殺する人が増加している。
これは、新型コロナの感染拡大を抑えられないことが大きな原因とみていい。がんばれ政治。
毎日新聞は自殺防止策とは別に、これまで“スルー”されがちだった自殺遺族の経済的な負担に目を向ける。
夫や妻、子供が自ら命を絶って、悲しみと絶望のどん底にいる状態で賠償金を請求されるのは、仕方がないのだけど、そのひと言で片づけるのは情がなさすぎ。
日本では2006年の自殺対策基本法から、遺族の名誉や生活に配慮するよう求めている。がアパートやマンションで自殺があった場合、遺族には家主から多額の損害賠償を要求されるケースが多くて問題になっている。
社説を読むと中には、「法律ゆうんは弱いもんの味方やない、知っとるもんの味方するんや」と萬田銀次郎が言ったようなことも現実に起きているらしい。
こうした状況を変えようと、弁護士の有志が10年に「自死遺族支援弁護団」を作り、活動を続けている。法的な知識の乏しい遺族の相談に乗り、家主との交渉や裁判を通じて、請求額を減額させてきた。しかし遺族と家主とのトラブルは依然として絶えない。
部屋のリフォームをしないといけないし風評被害の影響もあるから、家主もある意味『被害者』なのはたしか。
ただ、「裁判所も近年、遺族側に立った判断を示すようになってきた」とある。
自殺の場合だと、生命保険の支払いが遅くなるといった「遺族に重い負担がかかるケースはほかにもある」という。
残された遺族の精神的・経済的負担を軽減するため、行政が遺族の相談窓口を設けたり、家主には一定の家賃収入を補償する保険制度も必要だと社説は訴える。
そんな社説を読んで、日本の大学に通っていたインドネシア人留学生の話を思い出した。
もともとアニメや食文化で日本に興味があった彼は、こんな第一印象を持って、この国に来たことは正解だったと確信する。
「成田空港から電車に乗って浜松まで来ました。その間、携帯電話で話す人は一人もいませんでした。人がたくさんいるのに車内はとても静かです。本当に驚きました」
インドネシア人の対人距離の近さやフレンドリーさたぶん世界トップレベル。
だから、こんな日本人のマナーはとても期待できない。
その反面、初対面の人に話しかけることはよくあるから、電車の中で乗客がアニメグッズを持っていると、「あ!ボクもそのアニメが大好き」「マジか!」とおしゃべりを楽しんでいるうちに、目的地についてしまうとか。
日本人は他者に対して、迷惑をかけないようすごく配慮して行動している。
それはインドネシア人が学ばないといけないところと言う彼だけど、そのために、日本人が恐ろしく冷たいと感じることもあるという。
それは、日本で人身事故が起きると、遺族がとんでもない額の請求をされること。
同じサークルの日本人大学生と、日本・インドネシアでの自殺の仕方について話をしていたとき(ほかの話題はなかったのか)、日本では飛び込み自殺をすると、鉄道会社から億を超える損害賠償を要求されると聞いて、「マジでっ」と驚くより前に彼はその話を冗談だと思った。
身内に自殺されて悲しむ遺族にそんな仕打ちをするのは、インドネシア人の彼の感覚ではありえないし、信じられない。
インドネシアではそういう場合、遺族に費用を請求されることはないという。
*これについてはネットで確認したけど事実は確認できず。
ちなみに『億単位の賠償請求説』は都市伝説のようだ。
日本の主要都市の在来線で、混雑するラッシュ時に人身事故が起きた場合、平均請求額は800万円ほどという。
それに相続人が故人の遺産相続を放棄すれば、賠償請求に応じる義務はなくなるし、鉄道会社側も遺族を裁判に訴えるのはできるだけ避けたい。
話を戻すと、いつもはやさしくて面倒見のいい友人が「会社や多くの人に迷惑をかけたのは事実だから、億を超える損害賠償は仕方ない。それはそれ、これはこれ。だったら他の方法にすればいいんだよ」と言うと、他の日本人学生もみんな「そうそう」と同意する。
その様子を見て、あ然とするインドネシア留学生。
インドネシアでは自殺を「罪」と考えるイスラーム教の影響が強くあるけれど、飛び込み自殺については、遺族の悲しみに多くの同情が寄せられるから金銭面での負担は負わせない。
少なくとも日本よりは。
家族を失った遺族に世間が同情するのは世界のどこでも同じこと。
でも毎日新聞によると、日本は自殺遺族へ重い負担をかける社会になっている。
この理由には、日本の社会は本当に冷たいとインドネシア人が驚き失望した『他人に迷惑をかけること』への日本人の強い嫌悪や拒否感があるのだろう。
> インドネシアではそういう場合、遺族に費用を請求されることはないという。
> *これについてはネットで確認したけど事実は確認できず。
> ちなみに『億単位の賠償請求説』は都市伝説のようだ。
> 日本の主要都市の在来線で、混雑するラッシュ時に人身事故が起きた場合、平均請求額は800万円ほどという。
そうですね。情報をうのみにせず、裏付けを取ろうとする姿勢は大事であると思います。
なのにどうして、ブログの冒頭がウソではないか? とは疑わないのですか?
> 今朝の毎日新聞の社説はヘビーだった。(2021/2/22)
> 自殺遺族への賠償請求 重い負担減らす仕組みを
> ここ最近、日本で自殺する人が増加している。
いったい何をもって「ここ最近」「増加している」と言っているのか知りませんが、上記インドネシアの件と違って、比較的事実確認しやすい部類の情報であると思うのですが。私は、誤差範囲以上に自殺者が増加しているような傾向はないと思いますよ。
それともう一つ、日本における「鉄道」の公共交通機関としての重要性を、そのインドネシア人には教えてあげた方がよいですね。自殺をする人が気の毒かどうかに関係なく、日本において飛び込み自殺で鉄道運航を妨害するのはほとんど「自爆テロ」と同じですよ。
ビルの屋上から人ごみの中へ飛び降り自殺して、他の人を巻き込んでしまった場合も、インドネシアでは「自殺者がかわいそう」という理由で損害賠償請求されないのですかね?
イスラム教寺院へ火をつけて放火焼身自殺をしても、非難されないのですかね?
自殺を選択することも結局は個人の自由の範囲内であるとは思うが、手段を選ぶことは、日本では個人の自由だけでは決められる問題じゃないのですよ。そのインドネシア人へ教え聞かせてやることですね。
これはよく言われることなので、すぐに確認できますよ。
人身事故と自爆テロは違うと思いますよ。
日本には自殺に対する宗教的なタブーが少ない(他のタブーも割りと少なそう)ので、自殺に対するハードルが相対的に低い。せめて遺す人に迷惑をかけないようにと思いとどまるほんの小さなハードルになるなら、多額の賠償の存在もやむ無しかも、と思ったりします。実際には示談や情状酌量による減免もあるでしょうし。
日本人の他人に迷惑をかけない、は最早宗教のようなものです。だからこそ
遺族が相談窓口に、の前に本人が相談窓口に今よりも行きやすい世の中になるといいと、思います。