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中国メディアの「今日頭条」が日本の駅弁と中国の駅弁を比べて、日本に圧倒的な軍配を上げたらしい。
サーチナの記事(2016-12-03)
負けたくない!でも敵わない!日本の駅弁が中国に完勝の理由=中国報道
日本の駅弁は中国のそれより比較にならないほど美味しいらしい。
その理由がビックリだ。
記事は日本の駅弁が中国の駅弁よりも圧倒的に美味しいのは、何と言っても「製造当日に販売する」からだと指摘。一方、中国の駅弁は消費期限が90日と非常に長く、「これほど消費期限が長いのは防腐剤が入っているためであり、こんな弁当が美味しいわけがない」と批判。
いやいや、賞味期限90日の弁当って、ツッコミどころしかないじゃないですか。

日本の弁当は「本日中にお召し上がりください」と書いてある。
お弁当の場合は「消費期限」というらしいけど。
それはいいとして、弁当の賞味期限が90日というのはどう考えてもおかしい。
安全性にかなりの問題があるとしか思えない。
おいしいかどうか?
味以前の問題として、人間としてそれは食べたくないな。
日本の駅弁が中国に勝っている理由には、他にも「日本の弁当文化そのものが非常に発達していること」をあげている。
そんな日本の弁当文化の1つとして「愛妻弁当」があるという。
中国には愛妻弁当はないのだろうか?
あと、日本では駅弁グランプリなどがよく開かれていることも、日本の弁当文化を発展させている理由になっているという。
そういえば今年、「中国の駅弁と日本の駅弁は、同じ値段でこんなに違う!」という中国人の投稿が話題になった。
その記事のリンクが切れていたから、「日本の駅弁(900円)vs中国の駅弁(860円)」で画像検索して見てほしい。
中国人が見ても「これはムゴイ…」というでき。

駅弁もいいけど、かつての日本の誇りだった「あじあ号」も知っておこう。
新幹線の始まり「あじあ号」、明治(満州鉄道)から平成(JR)へ
前回、海外で日本料理店についてのバトルを書いた。
バングラデシュでは、韓国人が経営しているヘンテコ日本料理店と本物の日本料理を提供している日本人経営の日本料理店が戦っている。
そのときに、「海外にある外国人が経営する日本料理店を、現地の人がどう思っているか?」ということを紹介した。
「中国人、韓国人が経営してると・・」海外の日本食レストランのクオリティー 海外の反応
日本人がやってるアメリカの日本食レストランはかなり良いぞ。
南カリフォルニアには日本食を装った店がたくさんあるよ。インスタントラーメンに野菜を入れて日本のラーメンだと言ってるんだ。俺達をバカだと思ってるの?って言いたくなるよ。。
アメリカのほとんどの日本食は良くはないね。経営しているのは中国人か韓国人。。でも日本人がやってるとこに行けば最高にうまいよ。
「外国人が日本に来て和食(日本食)を食べたら、母国で食べていたのはニセの日本料理だと分かった」
外国人の友人からもそんなことを何度か聞いたことがある。
韓国人の友人は大阪でたこ焼きを食べたとき、「大阪のたこ焼きは、韓国のたこ焼きと全然違います!ビックリしました」と言っている。
タイ人やアメリカ人も、日本で食べた寿司の味に感激していた。
でも、これはちょっと昔の話だから今は分からない。
今の韓国、タイ、アメリカには、日本と変わらない本格的な和食の店も増えているからね。

タイの居酒屋。
「お氣軽に」の「氣」が、そんなに気軽じゃない。
「氣」は、日本では昭和初期まで使っていた漢字。
台湾や香港では、今でもこの漢字を使っている。
海外を旅行していると、デタラメな日本料理を見ることがよくある。
たとえば、インドの日本料理店に行ったときには「ヴィシュヌライス」という謎のメニューがあった。
「ヴィシュヌ」とは、ヒンドゥー教の神様である「ヴィシュヌ神」のこと。
ビシュヌ(〈梵〉Viṣṇu)
ヒンズー教で、ブラフマー・シバとともに三神の一。ベーダ神話では太陽神であるが、のちの叙事詩では破壊神シバと並んで最高神とされる。
(デジタル大辞泉の解説)
これが、そのヴィシュヌライスという日本料理。

なんでこれが、日本料理なのか?
オムライスは日本料理だから、これを「日本料理」としたのだろうか?
店員に話を聞くと、「オムライスは日本料理だろう?」という。
たしかにそうだ。
ボクはオムライスをずっとヨーロッパの料理だと思っていた。
でもじつは、日本で生まれた日本料理だった。
イギリス人の友人は日本に来て初めてオムライスを食べたという。
それ以来、オムライスがお気に入りになっている。
ちなみに、オムライスもハヤシライスもドリアも冷やし中華もすべて日本で生まれた日本料理。
スパゲティーのナポリタンは横浜、石焼ビビンバは大阪で生まれているしね。
![IMG_8337[1]](https://i2.wp.com/yukashikisekai.com/wp-content/uploads/2016/09/IMG_83371-300x225.jpg?resize=300%2C225)
インド人の店員に聞いてみた。
「なんでこのオムライスが、『ヴィシュヌ」』なんでか?」
「このケチャップを見ろよ。これがヴィシュヌ神をあらわしているんだ」
らしい。
このケチャップがヴィシュヌ神のシンボルということだけど、ヒンドゥー教徒ではないボクにはいまいちわからない。
とにかくインド人の考え方では、日本料理のオムライスにヴィシュヌ神のシンボルをつけたことで、「ヴィシュヌライス」が完成した。
日本人には不思議な日本料理だ。

これは、インドで食べた「お好み焼き」。
前から、外国にあるニセ日本料理に対する不満の声はあった。
外国人が経営している日本料理店で、「この食べ物はなんなんだ?」というような謎の日本料理を出していることが多いこと。
それで外国人が勘違いをしてしまって、日本料理ではないものが日本の食文化として海外で広がってしまうこと。
でも実際の問題、外国からニセの日本料理をなくすことはむずかしい。
カナダのすし店には「スシケーキ」って何なんてものもあった。
「外国人がデタラメナな料理を本物の日本料理だと思ってしまうなんてとんでもない。なくすべきだ!」というのは当然だけど、具体的にどのような手段でニセモノを駆逐(くちく)していったらいいか?
前にこんなテレビ番組を見た。
外国でニセ日本料理をつくっている外国人に、日本人の和食のプロがのりこんで行って本当の和食を教える、という内容のもの。
というか、「悪者を成敗する」というノリのテレビ番組だった。
これはテレビの番組として面白おかしくつくられたものだから、このやり方は現実的にはムリ。
でも、やり方がないわけではない。
外国でニセの日本料理をなくして、本物の日本食を広める方法はある。
ミシュランガイドがそれをやっている。
覆面調査員がレストランで食事をして、いろいろな観点からその店を評価する。
そして、「その店は星をつけるに値するか?」「いくつ星をつけるか?」などを判定するという方法。
2007年に日本政府がこれをやっている。
でも、「やろうとした」といった方が正確かもしれない。
それが、当時の松岡利勝農水相による「日本食認定制度」というもの。
でも残念ながら、この試みは失敗に終わってしまう。
そのことは次回書きます。
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