ことし1月におこなった演説で、韓国の文大統領は日本を「最も近い隣国」とよび、「両国の協力関係を一層、未来志向的に進化させていく」と国民に宣言した。
ただしそのために必要な、具体的な行動はいまのところない。
とりあえずそれは置いとくとして、いま韓国政府が日本との関係改善を望んでいることはガチだし、隣国との良好な関係を期待しているのは日本政府も同じだ。
でも政府同士の思いとは別に、国民が相手国について、正確な情報をもとに正しく理解しないと話にならない。
にもかかわらず、東京の大学で20年教えてきたという韓国人が全国紙のハンギョレ新聞で最近こう書いた。(2021-05-22)
*Fは彼の妻。
何より、私もFも「日本は安全安心だ」とは思っていない。そうは思えない。日本は例えば、数円しか所持していないため行き場のない女性ホームレスが夜のバス停で殴り殺されるような場所である。「ヘイトスピーチ」も、一向になくなる気配がない。
[徐京植コラム]無慈悲な時代―日本から送る連帯の手紙
2020年11月に東京・渋谷区でホームレスの女性(64)がバス停のベンチに座っていたところ、男に襲われその後死亡した。
女性の所持金は8円だった。
捕まったのは近所に住む46歳の男で、「邪魔だった。痛い思いをさせればいなくなると思った」という理由で石の入った袋でいきなり女性の頭を殴ったという。
日本でこの事件が起きたのは事実。
でも、日本を「そのような場所である」と言い切るのは正確でも適切でもない。
こんな自分勝手な動機から見知らぬ人を殴り殺すような人間は、日本人にとっても考えられないような存在だ。
毎月おこるような事件なら、日本を「そういう国」と表現するのはわかるけど、超例外的な事件を取り上げて一般化させるのは「日本は危険な国」というレッテル張りとかわらない。
ホームレスや障害者といった社会的弱者と、大学で教えていた外国人(おそらく教授)を同列に語るのもおかしい。この人やFに協力的で好意的な日本人だっているはずだ。
「ヘイトスピーチ」についても、日本ではやがて外国人をいきなり殴りつけような、暴力をともなうヘイト・クライムが「頻発するのではないかと私は真剣に危惧している」という。
この韓国人がその“根拠”として挙げたのが、2016年に神奈川の相模原市でおきた障害者施設殺傷事件だ。
当時26歳の男が障害者施設に侵入し、「こいつらは生きていてもしょうがない」と刃物で19人を刺殺。
太平洋戦争後の日本で発生した殺人事件としては、これがもっとも多くの人が殺された事件で、日本中がことばを失ったあまりに異常な出来事だ。
これを「戦後最悪の大量殺人事件」と言うのは事実に基づく表現で問題はない。
でもこれを根拠に、「安全安心だとは思っていない、日本はこのような場所である」と決めつけるのはあまりに悪意に満ちている。これは日本への批判とは違う。
この人は、日本でのヘイトスピーチが暴力的なヘイト・クライムに発展することを心配していると言う。ならやってることが矛盾している。
こんな一方的で偏見にあふれた文章を読んで、日本人が韓国人に好感を持つわけなく、むしろ敵意や憎悪をあおるとしか思えない。
嫌悪には嫌悪が返ってくる。
この文章に寄せられたヤフコメを見るとそれがよくわかる。
障害者を大量に殺害した人間は言うまでもなく、ホームレスの女性を襲った人間も、近所の人が自宅にパラボラアンテナを設置すると文句を言いに来るような、どこかおかしい人間だった。
少なくとも平均的な日本人とはかけ離れている。
自国民の想像を超える異常な人間が数年、数十年に一度は出てきて、社会に大きな衝撃を与える事件を起こすことは世界のどの国にもある。
きょねん韓国では、10歳未満の幼女をふくむ70人以上の女性にこんな行為をさせ、それをネット配信してカネ儲けをしていた「n番部屋事件」が発覚して大騒ぎになった。
アメリカ誌ニューズウィークの報道(2020年3月24日)
「ナイフで皮膚に奴隷と刻ませる」「膣内に虫やはさみを挿入する」「男性公衆トイレで強姦/自慰」「床をなめる」など常軌を逸した酷い行為を強要されていた。
韓国激震 常軌を逸した極悪わいせつ動画SNS「N番ルーム」事件の闇
世界的にみると韓国は治安の良い国だ。
それでも数十年に一度というスパンでなら、こういう考えられないような事件も起こる。
ちなみにこのとき全国紙の朝鮮日報が「n番部屋で起きていることが日本でも同じように起きている」という文章を載せた。
ワタクシ日本に住んでマスけど、これに匹敵する規模と内容の事件は聞いたことアリマセン。
日本を巻き込まないでクダサイ。
この事件を持ち出して、「韓国はそのような場所である」と断定するような日本人がいたら、韓国社会でぶっ叩かれても当たり前。
そう思うのなら、その人間が何も言わずに韓国から出ていけばいい。
このときは日本のネットの掲示板なら、「これが韓国という国」といったコメントはあった。でも、匿名での書き込みがムゴイのはどこの国も同じだし、これは防ぎようがない。
百歩譲って個人のブログでなら、そんな文章を書く人もいるかもしれないが、朝日や読売新聞といった日本の全国紙がこんな一方的で悪意のあることばを紙面に載せることはないだろう。
対してハンギョレ新聞は全国紙なのに、あんな文章を掲載した。
内容や表現に問題がないかどうか、社内で複数の人間がチェックしているはずだから、社としてあの文章を「適切」と判断したことになる。
韓国メディアの報道を見ていると、日本への偏見をあおるような内容が良く目につく。
せっかく大統領が「日本は最も近い隣国」、「両国の協力関係を一層、未来志向的に進化させていく」とアピールしても、こういう日本に対する偏見やレッテル張りがそのことばを無力化する。
大統領だけじゃなく、日韓のいろんな人の思いや努力を無意味にする。
社会的に大きな影響力のある全国メディアがこんな報道をしていたら、そのイメージが国民の間に浸透するのは避けられない。
負の見方や感情は連鎖するから、それに応じた韓国観が日本人の間にも出来上がる。現に今回の報道はそうなった。
結果、両国にとって不幸な未来しか見えない。
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この韓国人教授(?)にしても、ハンギョレ新聞あるいは朝鮮日報など韓国メディアにしても、しょせんはこのレベルなのでしょう。
北朝鮮のスパイとして韓国に潜入し逮捕され、
自殺を図って大火傷したのを「独裁一味に拷問された!」と騒ぎ立てた徐兄弟事件。
彼らの弟なんですね。徐京植
学園浸透スパイ団事件はえんざいのようですね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%A6%E5%9C%92%E6%B5%B8%E9%80%8F%E3%82%B9%E3%83%91%E3%82%A4%E5%9B%A3%E4%BA%8B%E4%BB%B6