韓国人と日本人から見た「うどん」。起源はカルグクス?

 

2021年の7月2日~6日までは昔の暦で「半夏生」(はんげしょう)にあたり、この時期にはうどんを食べる地域もある。
7日の今日も何とかセーフでしょ。

 

 

おいヤドキング、歩きながらうどんを食べるのはマナー違反だ。しかもドヤ顔で。
という人間界のツッコミはいいとして話をすすめよう。

いまでは怪獣さえ食べるこの食べ物の起源をたどると、奈良時代に遣唐使が中国から持ってきた小麦粉のお菓子「混飩(こんとん)」という説もあれば、日本で誕生したという説もある。
日本国うどん県の香川には平安時代に、唐から戻ってきた空海がうどん作りの知識と技術を伝えたという話があって、これによって讃岐うどんが誕生したという。
だから空海は「うどん神」と言っていい。
といってもこの時代のうどんは、水と小麦粉をねったものを指で押しつぶしたような形をしていたらしい。
いまのよう長い麺になったのは江戸時代になってから。

 

 

戦前の統治時代に日本のうどんは朝鮮半島にも伝わり、いまでは韓国で人気の日本料理になっている。
数年前、うどんにほれ込んだ40代前半の外交官が日本のうどん屋に学んで、ソウルに店をオープンさせて話題になった。

聯合ニュースの記事(2012.11.01)

韓国外交官 仕事を辞めソウルにうどん店オープン

韓国でのうどん人気はかなり高いらしい。

外交官にはできない、民間レベルでの交流が韓日関係の未来に大きく貢献するという意気込みは良し。
でも、いまの韓日関係はその真逆にある。その苦情は文大統領に。

 

韓国を旅行したとき、辛い韓国料理の連続でまいってしまった。
それでアッサリしたものが食べたいと友人の韓国人にリクエストしたところ、「ならこれがいいですよ」と紹介されたのがカルグクスという麵料理だ。

 

 

包丁の「カル」と、麺類の「ククス」の合成語が「カルククス」。
激辛が多い韓国料理の中でもこれは薄味で胃にやさしくて、個人的には旅行でのオアシス的な食べ物となった。
日本のうどんに近いからとても食べやすい。

その韓国人も日本のうどんを知ったとき、カルグクスとよく似ていたから、「うどんはこの食べ物からうまれたのでは?」と思ったという。
でも調べてみたら、それぞれまったく違う歴史をもっていたことが判明。
ただ日本と韓国に似たものを見つけると思わず、「これはわが国から伝わったものでは?」と思ってしまうらしい。

心配しなくていい。そういう錯覚現象は韓国あるあるのひとつだから。
真実が分かればそれでいい。

問題はこっちだ。

中央日報日本語版の記事(2020.04.24)

岡原会長は「その時代には日本でも石臼が波及していた。カルグクスがうどんの原型ではないか」と推測した。岡原会長は「うどんを空海の功績にしたい人たちの気持ちは分かるが根拠に乏しい」と指摘した。

日本の専門家「うどんの原型は韓国の麺料理…中国起源説は根拠不足」

 

室町、江戸時代に朝鮮が日本に派遣した朝鮮使節団が麺料理のカルグクスを伝えたと紹介し、「韓半島から渡ってきた麺料理がうどんの原型という見方を明らかにした」という“専門家”というのは学者や研究家ではなくて、香川県にある製麺機企業の会長さんだった。

たしかに「空海由来」説には明確な根拠はないけれど、「カルグクス由来」説はこの会長の想像だけでそれを裏付ける資料は記事には何もない。
ウィキペディアの「うどん」には発祥として9つの説があるのに、会長の言う「韓国起源説」は載っていない。

「カルグクス」の項目を見ると、「なおこの製麺機会社は、韓国で讃岐うどんの製麺機の販売ビジネスを積極的に行っている」とある。
調べてみるとイグザクトリー。
この会社は韓国でうどん教室を開いていて、うどんの作り方の指導から製造機器の販売まで行っていた。
こんな背景を知ると「うどんの原型は韓国の麺料理」というこの人の持論は、「うどんを韓国の功績にしたい」ということがねらいではないか?

これだったら、利害がからまない知人の韓国人のほうが信用できる。

 

 

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9 件のコメント

  • 先生は韓国から流入した文物に対して激しい反感を持っているようですね。
    韓国に対して悪い印象を持っているので、当然だと思います。
    しかし古代、文物の発展は水が下に流れるように発電した場所からそうでない場所に流れ込んだのは自然な現象です。仏教をはじめとする文物の大部分が中国から韓半島に、そして日本に流れ込んだのは自然なことです。もちろん例外も存在しますが。韓国人が過去の日本を「非常に未開の国」として無視するのは、おそらく壬辰倭乱(文禄·慶長の役)当時まで陶磁器を作れなかったという事実のためではないかと思います。
    日本は朝鮮を1ヶ月も経たないうちに焦土化させるほどの軍事力を持っていたのに器を作ることができなかったという事実に韓国人は衝撃を受けました。そのような誤解のため、いまだに韓国人は、日本がすべてを韓国人の祖先から学んだり、持っていったりする傾向が強いです。
    柔道や剣道もやはり韓国がオリジンだと知っています。しかし、その根拠を見ると、非常に曖昧で信じられません。 それにもかかわらず、柔道も韓国が元祖で、剣道も韓国が元祖だと信じる韓国人が大多数であるのは、やはり日本に対する根深い反感のためでしょう。私は率直に言ってどの国がその武道の元祖なのか分からないです。
    しかし、韓国が援助なら、確かな根拠を持って証明してほしい。 言い張ることは文明社会ではありませんから。

  • > この会社は韓国でうどん教室を開いていて、うどんの作り方の指導から製造機器の販売まで行っていた。
    > こんな背景を知ると「うどんの原型は韓国の麺料理」というこの人の持論は、

    ははは、またもや韓国人の「すぐにバレるウソ」ですか。いい加減こりたらどうなんですかね。
    文明国の人間だったら、こういう見え透いたウソはつきませんよ。この場合はつまり、自分と同国民である韓国人を「どうせばれないだろう」と、馬鹿にしているっていうことなのですがね。
    こういう韓国人が多いことに呆れる。

  • >先生は韓国から流入した文物に対して激しい反感を持っているようですね。
    うどんは韓国から流入していません。

    >韓国に対して悪い印象を持っているので、当然だと思います。
    記事では、
    ・韓国旅行でカルグクスが気に入った。
    ・日本人より知人の韓国人のほうが信用できる。
    と書いてあります。
    それでも「韓国に対して悪い印象を持っている」ということであれば仕方ないですね。

    日本では陶磁器を縄文時代から作っていました。
    それと新羅は日本の従属国だったこともありますが、韓国ではそんな歴史は教わっていないでしょう。

    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E7%BE%85%E9%96%A2%E4%BF%82#%E5%80%AD%E5%9B%BD%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%96%B0%E7%BE%85%E3%81%AE%E6%9C%8D%E5%B1%9E

    日韓の歴史や文化史は基本的に両論併記でしょうね。

  • 「うどんの原型は韓国の麺料理」と言ったのは日本人です。
    知人の韓国人はうどんとカルグクスはまったく別と知っていました。

  • 韓日両国の古代史の中で不明な部分が多いです.
    特に任那日本府説は日本側の主張であって、韓国側の歴史書には全く存在しません。
    2010年に韓国と日本の歴史学者が集まって作った韓日歴史共同研究委員会(委員長チョ·グァン)は最近、「日本の大和政権勢力が韓半島南部で活動したかもしれないが、任那日本府という公式本部を設置して支配活動をしたと見ることはできないということで意見を同じくした」と明らかにした。広開土大王碑に関する解釈も、どちらに確定されず議論が続いています。このような歴史的不明な部分を、ウィキペディアなどの主張によって一方的に結論づけることはできません。歴史の解釈は学者たちが明らかな証拠と論理によって今後たゆまず研究しなければならない部分です。

  • 百済の王仁や高句麗の曇徴が日本にすぐれた文化を伝えたという話も、日本側の資料にありますが韓国側の資料には全く存在しません。
    だから任那日本府がウソなら、王仁や曇徴が日本に進んだ文化や文明を伝えたという話もウソです。
    古代韓国が日本に文化を伝えたのは本当だけど、任那日本府はウソというのはネロナムブル(내로남불 )です。

    日本「新羅は日本の従属国だった」
    韓国「新羅は日本より文明国で進んだ文化を教えてあげた」

    こういう両論併記でいいじゃないですか。

  • 先生の意見が一理あると思いますが、私の書いたコメントには、歴史に不明な部分があり確定することができないために、今後、関係する学者たちの研究が必要であることを明らかにしております。
    王仁と曇徴についての話も韓国側の歴史書にはありませんが、日本側の歴史書に記載されているので、日本で否定すれば仕方がないのですね。検証が難しい古代の歴史について一方的な解釈は無理な結果を生むことになります。 私が水が高い所から低い所へ流れる」という例をあげたのは、不明な歴史は自然の道理に従った方が賢明ではないか」として書いただけであり、明確に証明するためには学者たちの研究が必要です。
    心情的解釈、感情的解釈は事実を扱う学問である歴史では警戒しなければなりません。

  • 古代、朝鮮半島にあった国が日本に進んだ文化を伝えたことも、日本が朝鮮半島の南部を支配していたことも両方事実でしょう。
    根拠はどちらも日本の資料ですから、自分の思い込みで一方だけを否定するのはおかしいです。
    日韓では互いに歴史の違いを認め合うことが重要ですね。
    そうでないとケンカになるだけですから。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。