きょう7月29日は縁起が良いぞ。
「悪・即・斬」ではなくて、「しち・ふく・じん」と読むことから「福神漬けの日」だ。
韓国人から聞いた話では、「これがあれば何杯でもご飯が食べられる!」という食べ物を韓国では「ご飯どろぼう」と言う。
たしかその時はのりの佃煮の話をしていて、ご飯がどんどんなくなる様子を「どろぼう」と表現するところに韓国人的発想を感じた。
それを日本語でいうなら「ご飯の友」で、日本人にとっては福神漬けが昔から代表的なメシトモだ。
いくつかあるこの漬け物の誕生話のなかで、よく言われるのが明治時代のこんな話。
1877(明治10)年ごろ、東京・上野にあった漬物店「山田屋」の店主・野田清右衛門が試行錯誤を経て新しい漬け物をつくり出した。
野田が売り出したところ、これが庶民にバカ受け。
そして「なにこれおいしい!」と気に入った作家が「福神漬け」と名づけたという。
ご飯とこの漬け物さえあれば他におかずはいらない。だから食費を安くおさえることができる。
これはまるで、家に七福神レベルの幸せがやってきたようなものじゃないか!
そんな考えや、7種類の野菜を使っていたことから七福神にあやかって「福神漬け」と命名された。
韓国人的発想だと「ご飯界のルパン三世」みたいな。
福神漬けが全国的に知られるようになったのは、日清・日露戦争で軍隊食で使われたことがきっかけと言われる。
「福」つながりで、この人物に登場してもらおう。
福神漬けが登場したころ、明治初期の日本の様子について福沢諭吉がこう書いている。
役人達はむかしの大名公卿の真似をして華族になって、是れ見よがしに殻威張を遣て居るから、天下の人はます〳〵腹を立てゝ暴れ廻わる。
「福翁自伝」
御一新で明治になったつーのに、頭の中はまだ江戸時代のままという人が多かった。
それで役人がかつての大名や貴族のようにいばり散らしていたから、庶民が怒って暴れていたらしい。
その原動力はきっとご飯と福神漬けだ。
福神漬けというと、ご飯だけではなくてカレーの親友でもある。
カレーならイギリスやタイなど世界中にあるけど、この組み合わせは日本だけのスペシャルだから、カレーのお皿にのってる福神漬けを見て疑問に思う外国人がたまにいる。
これは明治か大正時代に、日本郵船の船の食堂でカレーの薬味であるチャツネがなくなって、代わりに福神漬けを出したら意外と好評だったことから、以来この組み合わせが定番になったと言われる。
インドで使われるソースや調味料のチャツネについてはここをクリックのこと。
チャツネ
福神漬けが赤色になったのは、このチャツネの影響という話もアリ。
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> 明治初期の日本の様子について福沢諭吉がこう書いている。
> 役人達はむかしの大名公卿の真似をして華族になって、是れ見よがしに殻威張を遣て居るから、・・・
ちょっと分からないのですが。「華族」というのは、江戸時代の公卿や大名等高位武士階級の人間が位置づけられたのですよね。明治政府の役人一般が華族になろうとしても、なれなかったはずだと思うのですが?
あるいは、「華族になったつもりで空威張り」という意味なのかな?
それ以外の華族もいました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%AF%E6%97%8F