浜松市に住んでいたインド人が大阪旅行に行って、「あれは本当に素晴らしいと思ったよ!」と感激したのがこれ。
「交番にいる警察官が美味しいたこ焼き屋を教えてくれたんだ。インドの警官にそんなことをきいたら、怒って棒で殴られるかもしれない。」
なんて話はありそう。
このときはそうではなく、インド人はひざをかがめて子どもの話をきく警官の絵を見て、「I’d vote it. the best Police station signage in the world」と警察署のサインとしてはこれが世界最高だと絶賛。
7回ほどのインド旅行の経験から言わせてもらうと、あちらの警察官が市民目線で対応するとは思えない。
インド人の日本語ガイドと街を歩いていたとき、骨が見えるほどやせた男性を警官が木の棒でバシバシ音が出るほどたたいているのを見て、「え?」と思わず立ち止まると、「見ないほうがいいです。早く行きましょう」とガイドにせかされた。
市民が警官にぶん殴られることや、相手のカーストによって警察官の態度が変わることはインドでは珍しくないらしい。
これが常識的だとしたら、インド人があのサインを見たら「同じ地球上の国なのに…」と涙を流すかも。
日本では大人はふつうは「警察官」と言うし、親しみを込めて、特に子どもは「おまわりさん」と呼ぶことがある。
そんな話をすると、インドでそれはないという。
インドではワイロで動く警官が多いし信用できない。
警察は親しみを感じる相手ではないし、できるだけ関わりたくないらしい。
コロナ対策のルール違反(外出禁止令を無視?)をした市民をぶったたくインドの警官。
このまえアメリカ人とサイゼリヤで飯を食っていたとき、そんなインド人の感激話をすると、「ボクも基本的に同感だね。日本の警察官は礼儀正しいし信用できる」と言う。
彼の見方では日本人は警察を信用していて、警察もそれに値するけどアメリカはそうでもない。
最近のアメリカでは警察官を信頼しなかったり、ネガティブな存在と考える人が多くなって、特に黒人で警察官を「敵」として見る人がいる。
アメリカでは交番がないし、警官に気軽に道をたずねる雰囲気もない。
全体的にアメリカでは警察官を「おまわりさん」なんて親しく呼び理由がない。
警察官を呼ぶなら「オフィサー(ポリス・オフィサー)」が一般的で、「ポリス」や「コップ」 だとやや雑で失礼な言い方になるらしい。
別のアメリカ人にきいても、「彼の考えは正しいよ」とのこと。
ただアメリカで警察官が信用されてないことにはワケがあるという。
特にトランプ氏が大統領になってから、警官による黒人差別や射殺事件が多くなったから、黒人の間には警官を警戒する雰囲気が強くなった。
逆にトランプ支持者は警察官を「英雄」のようにみている。
*このまえ見たロサンゼルスの警察官のインタビュー記事には、最近のアメリカでは警察への憎悪が激しくなっていて、警察官がねらわれて銃殺されるケースが増えているとあった。
この点、日本では政治と警察は連動していない。
立憲民主党や共産党が政権をとったとしても、警察官の態度が変わったり、警察を見る市民の目が変化するとは思えない。
支持政党や人種によって、警官への見方が違うというのはアメリカらしい。
古代ギリシア語の「秩序ある人々・都市国家」を意味するポリスに由来して、「公共の秩序、行政、政府」を意味する police という言葉がフランスで生まれたという。
くわしいことは Police を確認されたし。
人々の住む公共空間に秩序を与えるという役割は世界中の警察で同じとしても、その方法は警棒や銃を使うなど国によってイロイロ違う。
ひざをかがめて子どもの話を聞くような存在(イメージ)で、「おまわりさん」なんて親しみを込めたよび方のある国はひょっとしたらレアなのか。
中国人にきいたら、困ったことがあったら手伝ってくれる、頼りになるお兄さんのイメージで警察官を「警察叔叔」と言うことがあって、これは「おまわりさん」に近いらしい。
挙動不審な人物に発砲するアメリカの警察官。
コメントを見てもこれなら警察官の行動が正しく、撃たれた側に責任があるという見方がほとんどでビックリですわ。
・Excellent and pofessional team work by both cops.
・Absolutely, the officer had the right.
・100% justified, they did everything right.
日本でこんなことがおきたら、年末の「今年の10大ニュース」に入りそう。
ちょうどいま米CNNでこんなニュースがあった。(2021.09.28)
サーフィン大会の会場で警官が武装した男を射殺 米カリフォルニア州
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