現代の人間が、生きていくために必要不可欠なものがお金。
いくらあっても困ることはないけど、そのために身を亡ぼすこともあるのがこのオカネ。
そんな天使と悪魔の顔を持つモノを、いま人類で最も多く持っているのは一体だれでいくらなのか?
フォーブス誌が発表した「2021年版の世界長者番付」によると、1位はアメリカ人でアマゾンの創業者、ジェフ・ベゾス氏で1770億ドル(約19兆2900億円)。
2位はテスラのCEO、イーロン・マスク氏で約16兆4600億円で、3位はフランス人でヴィトンのCEO、ベルナール・アルノー氏で16兆35億円だ。
以下、4位マイクロソフトのビル・ゲイツ氏(約13兆5200億円)、 Meta(フェイスブック)のマーク・ザッカーバーグ氏(10兆5700億円)とつづく。
アジア人のトップはインド人のムケシュ・アンバニ氏で、なんとか10位(9兆21億円)に食い込んでいる。
アジアの2位は中国人の鍾睒睒氏で13位(7兆5100億円)。
この人は飲料会社の創業者で、それだけなら「へ~」なんけど、その会社名は「農夫山泉」と兆、ではなくて超庶民的で名前と資産のギャップがすごい。
日本最高のお金持ちは孫正義氏(4兆9500億円 )で世界ランクは29位だった。
ちなみに人類史上、最高の金持ちはアフリカ人のマンサムーサさん。
にしても世界の資産家トップ10(9)のうち8人を占めたアメリカの経済力は、国民の格差がすごいとしても、やっぱりさすがだ。
この人たちは億単位のドル(日本円なら兆)の持ち主で「ビリオネア(Billionaires)」と呼ばれている。
その爪の垢をせんじて飲もうにも、一般人じゃ近づくこともできない天上界に住んでいるからムリ。
で、このワンランク下、億単位(円)の資産を持人を「ミリオネア(millionaire)」という。
これは100万(million:ミリオン)に由来する言葉で、日本語ではよく「百万長者」という言葉で訳される。やや昭和感。
個人が持ってるお金の話だったら「億」で十分、次の単位の「京(けい)」は未知の領域にあってとりあえず人類には関係ない。
歴史をさかのぼると、古代ギリシャで最も大きな数を表す言葉は「1万」だった。
次のローマ時代になっても、10万より大きな数に名前はなかったから、もしローマ人が100万を表すなら、「10掛ける100掛ける1000」というように表現したという。
その後、人類が進化してより大きな数字を扱うようになっていき、いまから700年ほど前にようやく「100万」を表す一つの言葉ができた。
毎日新聞のコラム「余禄」(2022/2/9)
ミリオン(100万)という言葉を生んだのは14世紀イタリアの銀行家たちで、1000を表すラテン語に接尾辞の「大きい」をつけた「大きな1000」が語源という。
古代エジプトには100万を表す記号が…
ちなみに古代エジプトにも「100万」を表す記号があったらしい。
人がひざまずいて両手を上げる様子を表した象形文字(?)が、100万を意味したと上のコラムに書いてある。
人類はそのあとかなり長い間、「million(大きな1000)」の上を表す言葉は必要としなかった。
社会がさらに複雑化してスケールがデカくなっていくと、そんなシンプルな時代は終わりをつげて、いまでは日本政府がワクチンの「1日100万回接種」を目標にするとか、14世紀の欧州で最大の数字はかなりフツウになってきた。
「ビリオン」というさらに高次元の言葉を聞いても、「なにそれ初耳」という日本人はかなり少ないはず。
でも、身近に聞く「数の進化」はこのへんで打ち止めの気がするのですよ。
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