2017年にベトナムを訪問した当時の文大統領は、韓国はベトナムに対して「心の負債」があると述べると同時に、「ところが、もうベトナムと韓国は互いに最も重要な経済パートナーであり、友人になりました」と言った。
ベトナム戦争が起こると韓国は、アメリカを支援することによって経済援助を得られるとふんでこの戦争に参戦した。
でも韓国軍は現地で民間人の虐殺に略奪、女性への性暴行などの戦争犯罪を犯してしまう。
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これは韓国にとって触れてほしくない闇歴史だから、政府はできるだけ隠そうとしている。
でも、この問題を積極的に解明しようとする人たちが国内にいて、きょねん最高裁は国にこう迫った。
ハンギョレ新聞(2021-03-26)
「ベトナム戦争での韓国軍による民間人虐殺資料を公開せよ」最高裁で最終判決
韓国政府は当時の戦争犯罪について正式な謝罪や賠償は拒否しているが、文大統領は「心の負債」と謝罪の意を示した。
日本の首相が韓国に対して、同じ言葉で謝罪をしたことにして、「ところが、もう日本と韓国は互いに最も重要な経済パートナーであり、友人になりました」と言ったら、きっとどえらい騒ぎになる。
とにかく文大統領の言葉を受けて、ベトナムでは外交アカデミー対外政策戦略研究所の副所長が「過去のことは過去のことであるだけ」として、韓国とベトナムとの未来志向的な関係を呼びかけたという。
中央日報(2017.12.05)
ベトナム外交アカデミー副所長「韓国-ベトナム、過去を捨てて未来へ向かおう」
まずこの副所長がどんな人物で、ベトナム社会においてどんな影響力を持っているのかはナゾ。
そんな副所長は韓国側に、
「過去のことを知らないわけではなく確かに知っているが、未来へ向かうために過去のことを蒸し返さない努力をしなければならない」
「両国がこれから未来に向けて共に進んでいきたい」
と言ったと記事にある。
でも韓国メディアでは報道したあとに、当の本人から「そんなことは言ってない」と否定されることがよくあるから、副所長が本当にこんな発言をしたかどうかは確かめようがない。
さらに副所長はこうも言ったとか。
「韓国政府がもう一度過去のことを思い起こさせるか、そのような余地のある行動をしないでほしい」
いま韓国がホントに困ることは、ベトナムから戦争犯罪について追及されることで、「被害者がもういいと言うまで、加害者は謝罪をつづけないといけない」とベトナムに言われるのがきっと最悪の悪夢だ。
でも上の発言だと、ベトナム側から韓国へ、もうこの問題を追及してくれるなと求めたことになる。
韓国側としては満足120%の反応だ。
でも、そんな韓国に悲報がある。
中央日報(2022.05.11)
韓国軍ベトナム民間人虐殺被害者、8月に法廷で直接証言へ
韓国の政府も軍も、少なくとも2020年までは認めていなかった「フォンニィ・フォンニャットの虐殺」の被害者が8月に初めて韓国の法廷に立って証言する。
「過去を捨てて未来へ向かおう」なんて都合のいい考え方こそ、捨てた方がよさそうだ。
もちろんこれはベトナムと韓国の問題だから、日本には関係ない。直接には。
それは分かるのだけど、韓国もベトナムと同じように、
「未来へ向かうために、過去のことを蒸し返さない努力をしなければならない」
「日本政府はもう過去のことを思い起こさせる行動をしないでほしい」
と言って有言実行してくれたら、日韓関係はすぐにバラ色になるのに。
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