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いくら日本と韓国の関係が悪くなったとしても、国の要職にある人がこんなことを言うことはない。
Record chinaの記事(2017年1月10日)から。
インドネシア大統領、「中国人をサメの餌に」暴言の軍司令官を叱責―中国紙
報道によると、ヌルマンチョ司令官は「中国の食糧不足により数百万人もの中国難民がマレー半島へ流入する可能性がある」と懸念を示し、「彼らは海を経由してインドネシアへ来る。
私は海上で10頭の牛を殺す。そうすれば多くのサメが集まってくる。その後、私は彼らを撃ち殺し、小さな武器を使うだけでボートは水漏れし、彼らはすべてサメに食べられる」などと発言していた。
「中国人をサメの餌にしてやる!」と言った軍司令官に対して、大統領は叱った(叱責)だけ。
日本で自衛隊の幹部がこんなことを言ったら、どんな騒ぎになることやら。
奴隷貿易がおこなわれていた時代、黒人奴隷は海に投げられてサメの餌にされたことがあった。
これは脅しじゃなくてガチの歴史。
黒人奴隷の様子:アフリカ(セネガル)の負の世界遺産「ゴレ島」
2015年末に日韓両政府が合意したことによって、慰安婦問題が決着した。
その合意にもとづいて、日本は首相による心からのおわびと反省をあらわしたうえで、10億円を韓国側に渡している。
ちょっと話がそれてゴメンよ。
どうも最近の日韓のマスコミ報道を見ていると、「日本が心からのおわびと反省をした」という部分にあえて触れないものが多い気がする。
外務省のホームページには、こう書いてある。
安倍内閣総理大臣は,日本国の内閣総理大臣として改めて,慰安婦として数多の苦痛を経験され,心身にわたり癒しがたい傷を負われた全ての方々に対し,心からおわびと反省の気持ちを表明する。
日本は決して「金だけ払った」というわけでもないし、「金を出して終わりと考えている」というわけでもない。
10億という金額が一人歩きしているような?
いずれにしても、日本は日韓合意にもとづいて約束を守った。
そしたら今度は、韓国の番ですね。
でも韓国は、ソウルの日本大使館前にある慰安婦像を撤去しない。
それどころか、釜山の日本領事館前に新しい慰安婦像ができてしまった。
「なくなると期待していたら、増えてしまった」
この事態にさすがに日本政府は怒った。
ここは、怒りを見せなきゃダメだけど。
日本政府は韓国大使を一時帰国させて、韓国との通貨スワップ交渉の中断を決める。
日本政府のかつてないような厳しい対応に、韓国はどう反応しているのか?
簡単にいったら困っている。
と~っても困惑している。
たとえば、朝鮮日報(2017/01/10)にこんな記事がある。
慰安婦・THAAD、日米との約束破棄に韓国識者から懸念の声
2012年8月に当時の李明博(イ・ミョンバク)大統領が独島(日本名:竹島)に上陸して以降、韓日関係が回復するのに3年かかり、その回復の核心となる条件が慰安婦合意だった。
東京の外交消息筋は「2012年に352万人だった日本の人観光客は、15年に半減(184万人)したが、同年末の韓日首脳会談と慰安婦合意により昨年は210万人(11月末現在)まで回復した。
李明博元大統領の竹島上陸と天皇への謝罪要求によって、日韓関係は「戦後最悪」といわれるまでに悪化する。
それでも、慰安婦問題が決着したことで、長い冬を終えて雪解けのきざしが見えた。
でも、慰安婦問題が解決したら、今度は「慰安婦像問題」が生まれてしまった。
また日韓関係が悪化することは避けられない。
そうなったら、どうなるか?
合意が破棄されれば、観光客をはじめあらゆる分野で交流・協力が大幅に落ち込むだろう」と言った。日本が韓日通貨高官(スワップ)協定再締結交渉の中断を宣言したのは、交流・協力縮小の始まりだというのだ。
ま、韓国への観光客は減るだろうね。
それだけじゃなくて、他の分野にも悪い影響を与えるでしょ。
それにしても、日本政府の対応が「遺憾のイを言って終わり」じゃなくて良かったよ。
大使の帰国や通貨スワップ交渉の中断まで決めたから、韓国の新聞も真剣にこの事態を見つめるようになったはず。
日本が珍しく強い対応を示したから、韓国からこんな反応を引き出せたワケで。
今の韓国は、「借金をしたけど返せない状態」に似ていると思う。
「慰安婦像を動かす」と約束したけど、国民の強烈な反対にあって動かせずに困っているのが今の韓国。
この韓国の現状は、「借りたお金を返してほしい」と言われたけれど、返すお金がなくて困っているようなもの。
「借りた金を返さない状態」という表現は韓国に失礼かもしれない。
でも、日本の政府高官はもっときつい言葉をつかっている。
日本は10億円を渡したけど、韓国は約束を守らない。
この状態を、日本の政府高官は「振り込め詐欺」と言っている。
下はハンギョレ新聞の記事から。
日本の安倍晋三首相周辺では12・28合意によって、日本が10億円を韓国に支給したにもかかわらず、少女像が移転されていない事実について「まるで『振り込め詐欺』だ」との不満の声も上がっていると伝えた。
これに比べれば、借金なんてまだ優しい表現でしょ。
日本政府が断固たる対応をしてから、韓国の新聞を見ていると次の4つの反応があったように感じる。
・困る
中央日報(2017年01月09日)では、韓国政府のあせりや困惑を伝えている。
適当な対応カードがない外交部はどうすることもできず日本の圧迫が和らぐことだけを願っている。
*外交部は、日本でいう外務省のこと。
「金を返してほしい」と言われても、返すお金がない。
だったら、日本が借金の返済を強く迫らないように願うのはごく当たり前の反応ですね。
できれば韓国としては、「金は返さないくていいよ(慰安婦像を動かさなくてもいいよ)」なんて日本が言い出すミラクルを願っていると思う。
そんなことがあってはダメだけど。
人間の力では対抗できないような、暴風雨に耐えているようにも見える。
嵐が去るまで、じっと待つ。
でも、今回のは韓国の国内問題なんだから、韓国の外交部が解決に動かなきゃこの嵐が去ることはないでしょ。
・情に訴える
借金が返せなかったら、「返せない事情を理解してほしい」と相手の情に訴えることもある。
これは、2017年1月7日の中央日報の社説。
釜山少女像設置を主導したのは韓国政府ではなく市民団体だ
釜山東区庁を含む韓国当局はこれを防ごうとしたが、爆発直前の世論に押されたのだ。これを勘案せず直ちに日本大使召還という超強硬対応を見せたことで、日本政府は両国間の葛藤を深めた。
それをしたのは市民なんです!
韓国当局も阻止しようと頑張ったんです!
そんなふうに相手の情に訴えかける。
でも、日本は一年間、待ちましたから。
その間に、「お金を返してください(慰安婦像を動かしてください)」って何度もお願いしたけど、それに応じなかったのは大韓民国。
慰安婦像がなくなるどころか増えてるし。
なのに相手の情に訴えても、ムリムリムリ。
そもそも「爆発直前の世論」って、具体的には反日感情のことでしょ?
結局、「法律違反でも、反日愛国なら仕方ない」と認めてしまったのが韓国政府とマスコミ。
韓国は、官民一体となって「反日無罪」の空気をつくり上げている。
北海道新聞の社説(2017/01/08)にこんなことが書いてある。
問題の根本には日韓合意への反発が根強い韓国の国民感情がある。そこを解きほぐさない限り、解決にはつながらない。
この場合の韓国の国民感情とは、ほぼ反日感情と考えていい。
でも、これを解きほぐす責任があるのは日本ではなくて韓国。
まず第一に、韓国の国内問題なんだからさ。
韓国の反日感情を利用して、政治家は支持率のアップ、マスコミは売上アップを狙っておいしい思いをしていたはず。
日本政府が韓国人の「反日愛国」や「反日無罪」を認めるわけにはいかない。
日本政府までが、韓国の「爆発直前の世論」に屈服したら終わり。
続きは次回に。
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