【日本ならアニメ】タイの小学生の、ぶっ飛んだ通学手段

 

ロシアのウクライナ侵攻の影響もあって、このところガソリン価格がシャレになってない。
価格は上昇傾向にあって、いまでは全国平均で1リットル約180円だ。
海外を見てみると、アメリカが約1743円と日本とだいたい同じで、ヨーロッパでは300円前後で、北欧のフィンランドでは約362円もする。
日本で300円超えというのは、夏休みの移動や旅行をあきらめないといけない鬼畜レベルの厳しさ。
でも、香港では約400円で運送業者が悲鳴を上げている。

そんなガソリン価格の急騰を受けて、通勤・通学の手段を自動車から自転車に変えた人は世界中でいる。
でも、象に乗り換えたのは、地球上でこのタイの小学生だけだろう。
タイ東北部のイサーンで燃料費を節約するために、小学5年生の女の子が「象通学」を始めたところ、ソーシャルメディアの有名人になったという。

バンコクポストの記事(16 JUL 2022)

A fifth grade student in Satuek district has become a social media celebrity after switching to the family elephant for her daily commute to school to save fuel costs.

Elephant-riding Buri Ram 5th grader goes viral 

 

それまでは家の自動車かバイクか、別の何かで登校していたのだろう。
それを象にスイッチしたことで、娘が交通費の節約に貢献したと記事にある。
(Daughter of mahout helping family save on transport expenses)

 

 

建物の2~3階の高さの象の背中に乗っている11歳の少女は、子どものころから(いまでそうなんだが)、家の象と仲良しで、6歳のころからこの象に乗っていたらしい。
少女と象が心を通わせていることは、棒を鼻で渡す場面からも伝わる。
父親はアユタヤで仕事をしていたけど、新型コロナのせいでその職を失って、イサーンの実家に地元に戻ってきていた。
たぶん父親が失業中で、少しでも家の出費を浮かすために、この子は象で登校することにしたという。
日本ではあり得ないが、タイでもこれは超例外かオンリーワンだ。
それでニュースになって、タイのネットではいま大人気になっている。
小さな女の子が大きな象のマスターになってる“画”は、世界中で注目されるはず。
乗り降りの際、女の子が手を合わせて、ちゃんと象に敬意や感謝の気持ちを表すところもポイント高し。

日本なら、完全にアニメの世界だ。
タイからの転校生が初めて小学校へ来る日、校門で待ってた先生が象に乗った小学生を見て言葉を失う、という展開が昭和のマンガやアニメでありそう。
世界的にはそのレベルにあるから、この女の子の日常をユーチューブに上げれば、その広告収入でガス代どころか、タイの地方なら家が一軒建てられる予感がする。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。