今回はタイでのはなし。
タイの大きさは日本の約1.3倍で、日本の人口のおよそ半分(約6700万人)の人々が住んでいる。
その6700万人のうちの1人が今、タイで国民の注目を集めている。
ちなみに、タイの首都バンコクと東京をかさねるとこんな感じになる。
「男人‼︎ きれいでね」
タイ人の友人が、フェイスブックでこんなメッセージを投稿していた。
日本語のまちがいは、マイペンライ(気にしない)。
これは何のことかと思ったら、「タイでおこなわれた徴兵検査で、美人すぎるニューハーフがあらわれて大きな話題になっている!」ということらしい。
タイでは徴兵制があることは前から知っていた。
でも、4月にそのための検査があることは初耳だった。
徴兵されて軍隊に入ったら、とても厳しい生活がまっている。
そのツラさに耐えられるだけの体力や精神力がないといけない。
それで軍人としてやっていけるかを確認するために、こうした検査が毎年4月におこなわれるとのこと。
病気がある人はもちろん、基準値を超えて太っている人も軍隊に入らなくてもいい。
さらにタイの場合は、ニューハーフも徴兵を免除されているという。
それで今年の徴兵検査にあらわれたニューハーフが「美人すぎる!」と、タイのマスコミで話題になった。
「Tuwayihp Oap」という人の動画で、どれぐらいの美人かを確認してほしい。
何の権限もないけど、断言しよう。
このニューハーフの子は軍隊にいれてはいけない。
本人が軍隊での生活に耐えられるかということの前に、まわりの男が耐えられないだろう。
タイ軍の秩序が、大きく乱れてしまうことは目に見えている。
外国の軍隊の攻撃をうけなくても、タイの軍隊が内側から崩壊してしまう。
このニューハーフの徴兵免除は適切な判断だ。
それにしても「本当にタイ人っぽいな」と思ったのが、この動画を撮影したのが検査会場にいた警察官だったということ。
しかもこの警察官は、これを自分のフェイスブックに投稿したらしい。
「このニューハーフは美人すぎる!」ということで、勤務中にもかかわらず動画を撮ってしまう。
このへんに、「マイペンライ(気にしない・大丈夫)」というタイ人気質があらわれている。
さらに、だれもこの警察官の行為を問題視していない。
本当にタイ人らしい。
画像はタイのメディアで確認されたし。
日本でもニュースになっていいレベル。
と、このとき書いたら、4月14日の朝日デジタルで「タイの徴兵検査に『美貌の人』 FB500万回再生も」という記事がのっていた。
でもタイの場合、韓国とはちがってすべての男性が軍にはいる必要はない。
タイでは、軍隊に入るかどうかを抽選で決めてしまう。
変わり種はタイ。期間は2年と定められているが、陸、海、空に加えて「徴兵免除」の4つをなんと「くじ引き」で決める。抽選は国民の一大行事で、テレビ中継までされる。一番過酷といわれる「海軍」を引いた若者が、ショックのあまり失神するシーンは世界的に有名となった。
「ショックのあまり失神するシーン」というのは、日本のテレビ番組で見た気がする。
これは2011年の記事だけど、今でも同じだと思う。
箱の中に赤い玉と黒い玉が入っていて、赤い玉を取ったら「当たり」で2年間の兵役が決定する。
黒い玉を取れば軍にいかなくてもいい。
玉ではなくて、赤と黒のくじの場合もある。
でも、玉かくじかなんてことはどうでもいい。
大切なことは、こんなことで2年間の軍隊行きが決まってしまうということ。
一人の人生を大きく左右するようなことを抽選で決めてしまう。
それでタイ人は、ショックのあまり失神するシーンや美人すぎるニューハーフがいたら話題にする。
何から何までタイ人らしさにあふれている。
韓国にも徴兵はあるけれど、抽選で選ばれるというのは100%絶対にない。
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