2022年8月20日のきょうは、1年を24の季節に分ける二十四節気では「処暑」になる。
「ジョジョ」ではなくて「しょしょ」という何かさわやかな語感の処暑は、暑さのピークを越えて朝と夕方には涼しい風が吹くころだ。
とはいえネットを見ると「午前中から猛烈な暑さ 最高気温34℃台も」なんてニュースもあるし、日本の夏はまだまだ容赦ない。
でも、日本で生まれ育った人間ならまだいい。
夏でも冷房がいらないようなドイツやロシアから来た人の話を聞くと、この国の蒸し暑さは地獄かヘルのどっちか。
知人のドイツ人と8月の京都を旅行した時、清水寺へ向かう坂をのぼっている途中で、彼は「もうダメ…」と言い残して近くのカキ氷屋へ入ってしまった。
清水寺へ行きたいと言ったのはコイツなのに…。
でもそれがヨーロッパ人にとって、命を守る行動なら仕方ない。
そんなヘタレなドイツ人と最近、スカイプで話をしてたら「夏の飲み物」の話題になる。
暑い夏にはやっぱラムネでしょーとボクが言うと、「いや、あれは甘すぎる。夏には向いてないよ」と即座に否定された。
「それになんだよあのフタ!あれを開けたら爆発して、ラムネをノートパソコンにぶちまけてしまって大変だったよ!」というのは個人の感想です。
英語の「lemonade(レモネード)」をカタカナ表記したのがラムネ。
ラムネにNOを突き付けた彼に、ドイツ人は夏に何を飲むのか聞くと、ビール以外なら「アプフェルショーレ(ドイツ語: Apfelschorle)」と答える。
炭酸水で割った飲物をドイツでは「ショーレ」と言う。
リンゴ(アプフェル)のジュースを割ったのが「アプフェルショーレ」、オレンジジュースなら「オランジェンザフトショーレ」になるし、ワインにも炭酸水を混ぜて「ヴァインショーレ」にしてしまう。
ドイツ人はキホン炭酸水が好きだから、レストランやカフェで「水をくれ」と言うと炭酸水が出てくることはよくある。
そんなドイツ人にとって、炭酸水をジュースやワインに混ぜて飲むのは超フツウ。
それはいいんだが、ファンタみたいにフルーツ味の炭酸飲料ではなくて、それに炭酸水を注ぐとかなり味が薄くなるのでは?
知人が言うにはそれがいい。
同じ炭酸飲料でも濃い味のラムネと違って、ショーレのスッキリした飲み口は暑い夏に合うらしい。
確かにウィキペディアもそんなことを言ってる。
アプフェルショーレは100%果汁のリンゴジュースよりも低カロリーであり、甘みが少なく飲みやすい。このため、夏季に非常に好まれる商品であり、乳幼児からアスリートにまで幅広く人気がある。
炭酸水+リンゴジュースのアプフェルショーレ
ショーレは食べ物と一緒に飲むことが多いから、薄味だといろんな料理に合わせやすいから、ドイツ人はショーレを好きらしい。
食べ物に合わせるとなると、自己主張の強いラムネだと選択肢はせまい予感。
特にドイツ人にとっては日本の異常な蒸し暑さの中で、ラムネを飲みたいと思わないかもしれない。
ショーレはリンゴ、オレンジ、ピーチジュースなんかと炭酸水を混ぜれば出来上がりだから、日本でも簡単に作ることができる。
ラムネを「あっま~」と感じる人は、ドイツ風にショーレを試してみてもいい。
できれば夏が終わる前に。
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