ほんじつ10月7日は「盗難防止の日」。
「10・7」を「とうなん」と読むそうなんです。
日本人はよく“平和ボケ”と自称(自嘲)するけど、この国にいたら同じようにボケてしまう外国人はいる。
20代のアメリカ人女性は街で飲んでて飲んでて…、気がついたら自宅のアパートで寝てた。
どうやって帰ったか、まったく記憶がない。
でも、足にいくつかできたひっかき傷で何となくわかる。
こういう感覚に慣れてしまうと、もう自分はアメリカじゃ生活できなくなるんじゃないかと不安になったらしい。
海外旅行先として日本人に人気のイタリアは、ヨーロッパの中でも治安は悪いほうに入る。
酔っぱらった若い女性が深夜に一人で歩いていたら、どこでどんな状態で目覚めるかまったく分からない。目覚めることができないかも。
イタリアに住んでる日本人がこのまえ、「駅でスリにあって財布を盗まれた!みなさんご注意を!」とSNSで呼びかけていた。
そんな話をシチリアに住むイタリア人にすると、それはコロナ禍が落ち着いてきたからだと言う。
なんでコロナが少なくなると、スリが増えるのか?
このところイタリアでは入国の条件がゆるくなって、外国人観光客の受け入れが本格化している。
彼の“体感”では街を歩く外国人が増えてきて、同時にスリも増加している。
イタリアはもともとスリの多い国だから、正確にいうと復活している。
街中を歩く人からターゲットを決めて貴重品を盗む人間を、そのイタリア人は「ジンガリ」と表現した。
これは日本では「ロマ(ジプシー)」と呼ばれる外国人のことで、イタリアではジンガリと言うらしい。
でもこれは差別的なニュアンスがあるということだから、テレビやラジオで使ったら一発アウトの予感。
このところイタリアではコロナ患者と反比例してスリが増えていて、外国人には分かりづらいけど、イタリア人なら雰囲気で何となくわかるらしい。
そんなロマは単独ではなく集団でシゴトをしていて、その中に妊婦を含ませる。
イタリアで妊婦なら犯罪行為をしても、刑務所に入れられることはないから、そんなパーティーを組んでいるとか。
やっかいなことに、スリに気づいて声を上げたり抵抗すると相手に殴られて、盗難よりもっと大きな被害を受けることがあるという。
話を聞いたイタリア人は以前、街を歩ていると、アジア系の観光客を後ろからつけ狙うスリ集団を発見した。
それでアジア系の人を追い越す時に、「後ろに気を付けて」とつぶやく。
彼は後ろを振り返って警戒したらしく、シゴトを奪われたスリは早足で近づいてきて、いきなり後ろから彼の足を蹴飛ばして走り去った。
見て見ぬフリはできないとしても、不用意に“正義マン”になると、自分に火の粉がかかってくるからむずかしい。
現地のイタリア人が気をつけていても、財布やスマホを盗られることがあるから、日本人観光客なら、イタリアの日本大使館HPの「主な犯罪の手口と防犯対策」は必見。
イタリアレベルの治安を想定すれば、日本人がよく行くヨーロッパの国はOKだと思う。
ただ日本大使館のHPには、「3~4人の浮浪者風の女性や子供たちが新聞やダンボールを手に近寄ってきて」と書いてあるが、イタリア人の話では、彼らは最近ではイマ風の服装をしているということだから、この情報はちょっと古い気がする。
イタリアは美食と歴史の宝庫で世界でも最高クラスの観光地だから、その魅力が外国人旅行者を呼んで、それをねらってイラナイものもやってくる。
こんな動画を参考に、人の多い場所では特に気をつけて快適な旅をしてほしい。
2人の女性が入口でターゲットをブロックし、注意を前方に向かせたところで、後ろにいた仲間がスリをはたらこうとする。
油断させるためか、1人の女性は「ニセモノの赤ん坊」を抱えている。
こういう発想は日本人には無さそう。
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