日本人のお辞儀を外国人はどう思う? ポジティブ評価編

 

時代が進化しても、なかなか変わらないのが人の本質。
明治時代に日本を訪れたアメリカ人のシドモアは、日本人の印象についてこう書いている。

愛くるしい日本国民の微笑、比類なき礼節、上品で果てしないお辞儀と明るく優美な表情には、はるかに心よさを覚えます。

「シドモア日本紀 講談社学術文庫」

 

個人的な経験から言わせてもらうと、外国人が現代の日本人の笑顔を評価することはあまりない。
でも、お辞儀をはじめとする礼節や品の良さに、心よさを覚える外国人さんはよくいる。
日本人の礼儀正しさは「比類なき」は言い過ぎとしても、世界トップレベルだ。

 

大の親日家だったシドモア
日米友好のシンボルになっている「全米桜まつり」は、彼女がワシントンに桜を植えることを提案したことが原点だ。

 

いま行われているサッカーの女子ワールドカップで、日本代表「なでしこジャパン」の快進撃が世界を驚かせている。
優勝候補といわれるスペイン代表を相手に「4-0」と圧倒的な勝利を収め、先日はノルウェーを破ってベスト8進出を決めた。
「なでしこ」は選手としてのパフォーマンスだけでなく、日本人としての振る舞いでも海外の注目を集めている。
アメリカのスポーツメディア『ESPN』はSNSに、なでしこの選手たちが一列に並んで、応援してくれたファンに向かって深々とお辞儀をする写真を投稿した。
その投稿には、「日本の選手たちはワールドカップで、常に頭を下げて応援に感謝する」というメッセージが添えられている。

 

コメント欄を見ると、外国人のこんなコメントがあり。

・this is why Japan is the best country in the world.
(これが、日本が世界最高の国である理由です)
・Awesome.
(素晴らしい)
・Yes, yes we know. They always do it. And they clean their dressing room.
(そうそう。日本人は常にお辞儀をする。それに、彼らはロッカールームをきれいに掃除するんだ)
*以下、日本語訳のみ。

・中立的なファンはみんな日本の勝利を願っている。
・日本人は何かを始める前と、終わる時にお辞儀をするんだ。
・ロナウドにはこれができない。

 

 

最近、ベトナム人とドイツ人、それとアフリカ(ルワンダ)人と一緒に茶道体験に行ってきた。
後から彼らに感想を聞いたところ、着物を着たお茶の先生のお辞儀は、背筋がピンと伸びて品があってとても印象的だったと言う。
それぞれの国のあいさつの仕方について尋ねると、だいたいこんな感じらしい。

ドイツ:この3つの国の中では、人と人とのもっとも距離が近く、一般的には初対面の人には握手をし、親しい友人ならハグをする。
ルワンダ:ルワンダ人も初対面の人には、「こんにちは」と言いながら握手をし、友人なら握手とハグをすることが多い。相手が異性や社会的に高い立場の人だと、体には触れず、言葉だけであいさつをすることがある。
ベトナム:若い人同士ならハグをすることがあるけど、相手が年配の人なら、握手をしながら少し頭を下げて敬意を示す。

ドイツ人の話によると、欧米ではあいさつをする際、相手の目をしっかり見ることが重要で、視線をそらすと失礼になる。日本人のお辞儀はとても礼儀正しい動作だけど、アイコンタクトを大切にする欧米人とは礼儀の考え方が違う。

茶道のお辞儀は「座礼(ざれい)」で、立ったままする「立礼(りゅうれい)」とは別物でも、本質は同じだろう。
座礼は畳とセットになっていて、日本独自のものだという話を茶道の先生から聞いた。

日本人は日常生活のさまざまな場面で頭を下げてあいさつをし、茶道の先生も美しい所作でお辞儀をする。
日本に住んでいるベトナム人・ドイツ人・アフリカ人から見ると、お辞儀は自分の謙虚さや相手への敬意を示す態度で、日本文化の重要な部分を占めていると感じる。
日本国民の礼節や上品なお辞儀に心よさを覚えることは、21世紀の外国人も変わらない。
これは日本人の本質だ。
外国人からしたら「Awesome」なことでも、「なでしこジャパン」の選手や監督にとっては自然な行動だ。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。