【親日ドイツ人の話】日本語の難しさ・おすすめのドイツ体験

 

以前、日本に住んでいて、いまは母国に戻り、働きながら日本語を学んでいるドイツ人とこのまえ話をした。
なので、今回はその内容をシェアしようと思う。

 

ーーこんにちは。
最近は何かありましたか?

うれしいことがあった!
ネットでこんな日本人の話を見つけたんだ。
その人が店で買い物をしていて、レジで「すみません。千円で」と言おうとしたら、「すみま千円」って言ってしまって、すごく恥ずかしかったんだって。
私も笑ってしまったよ。

ーーなるほど。
それは恥ずかしいですね。
でも、その話の中で、あなたが喜ぶツボが見当たりませんが?

この話を日本語で読んで、理解できたことは私にとってはうれしいことなんだ。

ーーなるほど、それなら納得です。
でも、その話はなんかネタっぽいですね。
ところで、日本語を勉強していて、むずかしいポイントってどんなところです?

和製英語だよ。
元の英語の意味を知っていると、かえって覚えづらく感じる。
それに、英語発音じゃなくて、カタカナで発音するのはけっこう難しいんだ。
バイキングって、船に乗って略奪や殺人をしていた集団のことなのに、なんで日本では「食べ放題」の意味になったんだろうね。
(英語なら「ビュッフェ」か「オール・ユー・キャン・イート」になる)
あと、「ノートパソコン」にはビックリした。
「パソコン」という言葉が和製英語だから、その時点で分からないのに、これに「ノート」をくっつけると「ラップトップ」の意味になるとか、いったい誰が分かるかと。

ーードイツには独特の英語はないの?

ドイツ語の翻訳が無い英語表現はそのまま使う。
たとえば「フロントエンド」とかね。
私の職場の人間なら意味が理解できるけど、ウチの両親には謎だよ。

*後で調べたら、ドイツ語(Deutsch)と英語(Englisch)をくっつけた「デングリッシュ」という言葉を見つけた。

ちなみに後で調べてみたら、ドイツ語(Deutsch)と英語(Englisch)を組み合わせた「デングリッシュ」という言葉を発見。
これは、英語を取り入れたドイツ語やドイツ語を直訳した英語などで、「独製英語」と表現する人もいる。
「デングリッシュ」の例にはこんな言葉がある。

Claim:キャッチフレーズ、スローガン
Handy:携帯電話
Back Shop:パン屋
Dressman:男性モデル

 

ところで、いま私が日本での仕事を探しているのは知ってるよね?
それでこの前、驚いたんだ。
(オマエよく驚くな)
プログラミングの求人情報で、英語能力は必要ないって書いてあったんだよ。
英語を話さないプログラマーなんて初めて聞いた。
日本では、日本語だけできればいいんだね。
でも、そうすると、やっぱり私は日本語をマスターしないといけないようだ。

 

オクトーバーフェスト

 

ーーもし、日本人がドイツを旅行するなら、何がおススメです?

ドイツに来るなら、オクトーバーフェストをぜひ経験してほしい。
それは私の故郷、バイエルン州の祭りなんだ。
日本でもけっこう知られていると聞いた。

ーー世界最大のビールの祭典ですね。
オクトーバーフェストは、日本でも時々やってますよ。

「オクトーバー」なのに、10月ではなく、なぜかゴールデンウイークに開催していましたが。
ところで、あなたはビールが好きじゃないと言ってませんでした?

そう。
私はビールが飲めないことはないけど、どっちかというと嫌いだ。

ーーそれだと、ヴェジタリアンが「肉フェス」をすすめるような矛盾を感じますね。

それでも、オクトーバーフェストは楽しいんだよ。
店員がバイエルンの伝統衣装を着ていて、客席は人でいっぱいでみんな楽しそうだし、すごくにぎやかで独特な雰囲気や盛り上がりがある。
会場では、本当にさまざまな種類の食べ物を売ってるから、ビールの代わりに、ドイツグルメを満喫するのもよし。
私はいくつかの種類のソーセージとでっかいプレッツェルを食べて、友だちと楽しい時間を過ごしたよ。

 

カリーヴルスト

 

ーー「ビール抜きのオクトーバーフェスト」も意外と楽しそうですね。
焼いたソーセージにカレー粉とケチャップをかけた「カリーヴルスト」も食べてみたいです。
セブンイレブンのブリトーにも「カリーヴルスト」があって、日本でもそこそこ有名なんですよ。

いやいやいや。
カリーヴルストって日本でいうと、おにぎりみたいな食べ物なんだ。
ドイツのどこにでもあるから、せっかくオクトーバーフェストに参加するなら、南ドイツの料理を食べなきゃダメだよ。
おすすめは「シュバインス・ハクセン」。
豚のすね肉をじっくり焼いた料理で、皮がパリパリですごくおいしいんだ。

あと、歴史が好きなら、ハイデルベルクの旧市街がいいと思う。
京都みたいに昔の街並みがよく保存されているから、「歴史散歩」を楽しむことができる。
それと、きれいな自然を見たいなら、プファルツがいいね。

ーー分かりました。ありがとう。
では、いつか行ってみます。

そういう人って、結局行かないよね。

ーードイツ人もそうなんですね。
こういう社交辞令って、万国共通なんですかね。

 

 

 

ヨーロッパ 目次 ③

ヨーロッパ 目次 ④

外国人から見た不思議の国・日本 「目次」

日本人の身近にあるバイエルン:食べ物・スイーツ・自動車

日本在住ドイツ人の話:お寺の「卍」とナチスの「かぎ十字」

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。