2月にベトナム正月が終わって、いまはもう3月。
20代のベトナム人の男女とご飯を食べに行って、その時いろいろ話をしたから、今回はその内容をシェアしようと思う。
ーー2人とも日本に住んで、3年以上になるのか。
日本での生活で、イヤなところところって何かある?
*以下、ベトナム人男性を「A」、女性を「B」とする。
A「あります! ボクは花粉症になりました。だから、この時期になると、同じ花粉症の日本人から、情報や対策を聞ききます。」
ーー花粉症デビューは辛いな…。
日本で生まれ育っても無縁な人がいれば、日本に来て3年未満でなっちゃう外国人もいる。花粉症ガチャに国籍は関係ないのか。
A「桜は好きなんですけど、花粉を出すのはイヤですね。」
ーーうん?
花粉症の原因はおもにスギやヒノキ、特にスギ花粉で、サクラに罪は無いのだけど。
A「そうなんですか。時期が重なっているから、てっきり桜の木が花粉症の原因だと思っていました。」
ーーそれは完全な濡れ衣。桜の妖精に謝罪してほしいぐらいだ。
B「わたしも同じく。暖かくなると、桜の開花と花粉症の情報をよく見るから、桜が花粉症の原因かと。でも、じつは違うんですね。」
ーーその2つを確認するっていうのは、もう完全に日本人の行動だな。
でも、ちょっと待って、いまスマホで調べてみる。
あ、花粉症の原因として、桜もゼロではないみたい。
スギやヒノキの花粉は風で運ばれるけど、桜の花粉は虫が運ぶから、大量に飛散しない。だから、花見ができると書いてある。
スギの木は日本中にあって、昔から日本人の生活に欠かせない。
「スギ」という名前は「すぐ(まっすぐ)」に由来すると言われるほど、この木は垂直に育つ。
だから、建材としては使うには都合がいい。
それにこの木は優秀で、夏は湿度を吸収して冬には熱を出すから、日本の建物にピッタリ。
いまでは「国民の敵」みたいになっているけれど。
ところで、ベトナムに花粉症ってないの?
A「ないですね。こんな苦しみは日本に来てからですよ。」
B「ベトナムはその点ではいいんですけど、排気ガスとかで大気汚染がひどいんです。このまえ久しぶりに帰ったら、すぐにのどが痛くなりました。」
ーー花粉症になる/ならないには個人差があるけど、大気汚染の被害は平等か。ベトナムには花粉症はなくても、違う苦しみがあると。
B「日本の空気はきれいで、のどにやさしいんですね。」
ーー花粉症の日本人がベトナムへ行ったら、苦しみから解放される代わりに、別の苦痛が待っていると。花粉症のない日本人には損しかないな。
今日はありがとう。
ベトナム人「Cảm ơn(カムゥン:ありがとう)。」
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