まずはインドの列車の様子を見てほしい。
これは10年ぐらい前のインド旅行で撮ったもの。
この中でインドの民族衣装であるサリーを着た女性が何人か映っている。
今回はそんなサリーの話。
前回に続いて、今回も「インドってどんな国だ?」ということを書いていきたい。
まず始めに前回の内容をサラリと紹介したい。
日本との大きな違いは、インドは「多様性のある国」だということ。
インドはとても大きい。
日本の約8.7倍の面積がある。
この広大なインドには、日本の人口のほぼ10倍、約13億の人たちが暮らしている。
そしてそこには、いろいろな種類の人・宗教・言葉・文化がある。
そんな多様性がインドという国の特徴であり、インド旅行の大きな魅力にもなっている。
「丸亀製麺の野菜かき揚げが気に入った!」というインド人が大学の寮に入ったとき、インド人のルームメイトと言葉が通じなくて苦労したという。
他民族国家のインドには言語がたくさんある。
だから同じインド人どうしでも言葉が通じないということは珍しくない。
下の100ルピー札には15種類の文字が書いてある。
すべて「100(ルピー)」と書いているらしい。
日本の場合、国内にいる人間の95%以上は日本人だし全国のどこでも日本語が通じる。
だからお札には、日本語が書いてあればいい。
それと外国人用に英語があればじゅうぶん。
それ以外の言語なんて必要ない。
多様性がない国というのはそういうこと。
今回はインドの文化、民族衣装であるサリーについて書いていく。
インドのサリーは日本でも有名だ。
ボクも友人の結婚式で、新婦側の友人がサリーを着ていたのを見たことがある。
新婦の友人が注目を浴びるというのは、ビミョウだけど。
それはともかくとして、「サリー」という言葉は「細長い布」を意味する。
今では日本の着物と同じくインド文化を代表する服になっているけど、サリーがインドで一般化したのはそれほど昔ではない。
イギリスの植民地になってからということだから、ここ150年ほどのことだろう。
サリーの起源はギリシアにあり、西アジア、ペルシアを経てインド北部にもたらされたとされている。しかしこれがインドを代表する衣装となったのは、植民地時代以後のことだという。
「色彩の世界地図 (文春新書)」
「サリーの起源はギリシアにあり」というのは、ひょっとしたら、こんな「トガ」のことかもしれない。
このサリーがなんでインド全土に広がって民族衣装になったのか?
その大きな理由は、ヒンドゥー教のカースト(ヴァルナ=ジャーティ)制度にある。
この時代のインドでは、服装や飾りなどの外見でその人間のカーストが分かってしまった。
それで、その身分差を隠したいということから、全身を覆うサリーがインド全土に一気に広まったのだという。
くわしくは「色彩の世界地図 (文春新書)」に書いてある。
インドの女性がサリーを着るようようになった理由には、カースト制度(差別)があったとは。
これもインドらしいといえば、インドらしい。
ちなみに「カースト」という言葉は、今の学校の教科書からは消えつつある。
カーストではなくて、「ヴァルナ(ヴァルナ・ジャーティ)」という言葉を使うようになっている。
ヴァルナ・ジャーティ制(ヴァルナ・ジャーティせい)は、インドにおける身分制度に対する一呼称で、従来用いられてきた「カースト制」の別称。
「ウィキペディア」
下校中の中学校か高校生
インド人の感覚だと、ヘソを見せるのはいいけど足を見せるのはダメらしい。
この感覚は日本人と逆。
日本だったら膝下を見せるのは当たり前だけど、ヘソを出して街を歩く女性は本当に少ない。
友人のインド人がこのギャップに驚いていた。
東京で女子高生のミニスカートを見たときには、信じられない思いだったらしい。
「あんな化粧とミニスカートをしているのは、売春婦だよ」なんてことを言っていた。
インドだったら、あんなかっこうで家を出たらもう二度と戻って来れないかも。
サリーを着るにしても、その着方にインドの文化があらわれている。
インド人に話を聞くと、その人が着ているサリーを見てどこから来たか分かることもあるという。
下の動画でそのことを分かりやすく説明している。
1人の女性が8種類のサリーを着ている。
Ohmygod Yaaaから。
最初のサリーは、首都のデリーでよく見たような気がする(ハッキリ分からないけど)。
この動画は、それぞれの州のサリーの着方をかなり特徴的に表現しているとは思う。
それにこの動画を見たインド人がこんなコメントをしている。
the part where i am from in india, we dont wear sari’s
(インドのわたしの出身地ではサリーを着ないわ)
What do you wear then O.O
(じゃ、何を着るんだよ)
もしインドで少数民族の衣装を見たかったら、カッチ地方に行くといい。
多様性の国であるインドには、たくさんの少数民族がいる。
いろいろな民族衣装を見ることを楽しみに、インドへ来たという旅行者もいた。
インドのカッチ地方に住んでいる民族の服はカラフルでとても有名。
上の写真はそのカッチ地方の村にあった家。
エービーロードでもこんな紹介をしている。
今回ご紹介するのはカッチという地域。インドのなかでもとくにカラフルなことで知られるこの地域の衣装は、いったいどういうものなのでしょうか。
カッチ地方の少数民族の女性。
なかなかの目力。
これがカッチ地方のある村の様子
インド北部では、頭に生花をのせる文化もある。
こちらの記事もいかがですか?
インド人が驚いた日本人。カースト差別と闘う佐々井秀嶺という仏教僧。
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