はじめの一言
19世紀末の朝鮮(韓国)
「朝鮮人は自分を苦しめる災難をすべて鬼神のたたりに結びつける。取り引きの失敗、官僚の悪行、慢性・急性の病、貧困、地位や権力の失墜といったものは鬼神の悪意から生じるのである。
(イザベラ・バード 朝鮮紀行)」
現代のムーダン(巫女)
今回の内容
・「くだらない」は、「百済ない」?
・日本に対する「文化的優越感」
・「くだらない」は、「百済ない」?
韓国人の友人と話をしていたとき、その子が言ったことを聞いて驚いた。
「日本語の『くだらない』という言葉は、『百済にはない物は、価値がない』ということから、できたんですよ」
*百済(くだら)というのは、345年ごろ~660年まで朝鮮半島にあった国。
百済
新羅・高句麗の圧迫を避けるため倭と親交。儒教・仏教を伝えるなど、倭への大陸文化伝来に貢献。
(日本史用語集 山川出版)
彼女の言葉を聞いてビックリ。
まさか、この子がそんな都市伝説を信じていたとは。
たしかにそういう説はあった。
でも実際には、「くだらない」の語源ははっきり分かっていない。
一説にはこのようなものがある。
下らない(質が悪い、良いことではない)の語源は、清酒などの高級品が、関西地方から江戸への「下り物」であったことに由来するという説がある。
(逆説の日本史 14 井沢元彦)
東京にある「大江戸博物館」のボランティアガイドは、この話が「くだらない」の語源だと話していた。
その一方で「くだらない」という言葉は、江戸時代の前から使われていたともいわれている。
結局、「くだらない」の語源はよく分かっていないのだ。
でも一般的には、「くだらない」という言葉と「百済」という国には関係がないと考えられている。
それはともかく、百済からいろいろな文化が倭(日本)に伝わったことはまちがいない。
でも、このことの「解釈」が日本と韓国とでは大きくちがう。
その解釈の違いから、友人の韓国人のような誤解が生まれてしまう。
日本では、百済からの文化の伝来をこのようにとらえている。
6世紀には百済から渡来した五経博士により儒教が伝えられたほか、医・易・暦などの学術も受け入れられ、また仏教も百済からもたらされた。
(詳細 日本史研究 山川出版)
・日本に対する「文化的優越感」
日本は百済を、「倭への大陸文化伝来に貢献」した国と考えている。
ここでいう大陸文化とは中国文化のことだろう。
でも韓国は、「百済は日本に進んで文化を教えてあげた国」と考えている。
1998年発行の韓国の歴史教科書(小学生)には、このような記述がある。
*「王仁」は「わに」と読む。
(先生は)「わが先祖は発達したわが文化をとなりの日本に教えてあげたと言い」
「王仁は百済の文化を日本に教えてあげた学者である。彼は『千字文』と『論語』などの本を日本に伝えてあげ、日本にながく暮らしながら、日本国王と王子の先生になって学問をおしえてあげたりした。
そうして、日本の人びとに漢文と儒学がわかるようにつとめた。今も日本人は、王仁を日本文化の先生として崇めているし、彼の功績をたたえる遺跡があちこちに残っている」
高句麗の文化を日本に伝えてあげた曇徴
「わかりやすい韓国の歴史 明石書店」
「今も日本人は、王仁を日本文化の先生として崇めている」
そんなことを言う日本人に会ったことがない・・・。
そもそも、王仁を知っている日本人なんてどれぐらいいるんだろう?
でも、勝海舟はこれと似たようなことを考えていた。
昔は、日本文明の種子は、みな朝鮮から輸入したのだからのう。特に土木工事などは、ことごとく朝鮮人に教わったのだ。
数百年も前には、朝鮮人も日本人のお師匠様だったのさ。
(氷川清話 勝海舟伝 角川ソフィア文庫)
韓国の教科書には、独特の表現がある。
それが先ほどの教科書にあった「日本に~してあげた」という表現。
この教科書を書いた韓国の人は、どんな考えがあってこの言葉を使ったのか?
そのことはこの教科書を翻訳した日本人が説明している。
韓国文化の日本伝来については、王仁や曇徴を挙げて、わが国はすぐれた文化を日本に「教えてあげた」とする記述になっている。
韓国語にも「教える」「伝える」という言い方は、親が子どもに、先生が生徒にといった目上の人が目下の人に使う表現である。
こうした表現が日本に対する文化記述に使われているのは、韓国の歴史教育が古代史において文化的優越感を堅持することを目標にしているからである
「わかりやすい韓国の歴史 明石書店」
つまり、韓国人の小学生に日本に対する「文化的優越感」をもたせるために、こうした表現を使っているということ。
日本の教科書なら、こういう表現は考えられない。
小学生に対して、特定の国への「文化的優越感」を持たせるような教育はさせないだろう。
ちなみにこの「王仁(わに)」という人物は、本当にいたのかどうか分かっていない。
王仁(わに、生没年不詳)は、百済から日本に渡来し、千字文と論語を伝えたとされる記紀等に記述される伝承上の人物である
昭和時代になると「内鮮一体」を標榜する朝鮮人皇民化教育政策に利用されるようになり
1970年代に韓国の農業運動家で民族史観を信奉する金昌洙らの顕彰運動によって、知られるようになった。
(ウィキペディア)
韓国では「韓国の歴史教育が古代史において文化的優越感を堅持することを目標」にしている。
だから「発達したわが文化をとなりの日本に教えてあげた」という考えは韓国人の常識になっている。
こうした考えが韓国の社会で一般的になると、それは日本にも影響を与えるようになる。
それは次回に。
こちらもどうぞ。
私は韓国人です。
古代史において、韓国の歴史教育が日本に対する優越感を教える方向で叙述されていることは否定できません。
そういう考えは正しくないのですが、ありのままに教えるのは悪くないと思います。
韓日間の歴史認識に誤解がないことを願います。
もちろんですよ。
事実を客観的に記述するのは大切なことです。
いま日本と韓国は政治では良くないですが、韓国の音楽やドラマ、グルメを楽しむ人もいます。
韓流文化を楽しむ人たちは被害者や加害者、優越感や劣等感といったことに関係なく、自由で対等に接しています。
それでいいと思います。
そういう日韓交流に役立つ方向で、両国の歴史教育がおこなわれるといいのですが。
私も非常に残念に思いますが、韓国内での反日感情は極限に達しています。
政権で扇動した結果でもあるが、昔から韓国の教育課程は生徒たちに反日感情を植え付けてきたので政権が利用するには非常に便利です。韓国の政権が変わらなければ、韓日の民間レベルの理解も困難になるでしょう。
それでも日本が好きな韓国人がいるのがうれしいし、ちょっと不思議な気もします。
韓国人は政治と文化をきれいに分けて考えるのだと思います。
友人の韓国人がきょねん12月に日本へ旅行に来ましたが、SNSに写真を一枚もアップしませんでした。
「こんな時期に日本へ行くとは、おまえは売国奴だ」といった批判コメントが来るのを恐れたそうです。
早くそういう空気がなくなってほしいと思うのですが、当分は続きそうですね。
政治はどうなっても、個人的な交流は続けたいです。
多くの韓国人の意識に反日がありますが、日本への旅行からそんな意識が一部分変わっています。
学校で習ったことと政治家たちが扇動したこととは違う日本の姿を見ながら,日本に対する認識を変えた韓国人が多く、私もその中の一人です。私は甲子園100回記念大会を甲子園球場で観戦しましたが、日本がとても健康な国だと感じました。今韓国は混乱して国が後退しているのに, 日本の若者たちはとても健全で望ましい青春を送っていると感じました。
それが旅行のいいところですね。
中国人も日本に来てから、イメージが変わったという人が多いです。
韓国へ行った日本人も「反日なんて感じなかった」と言う人がよくいます。
政治がどうなっても民間交流はなくしてはいけません。
相手を直接知る人がいなくなると、反日・嫌韓は大きくなるばかりです。
まずはコロナウイルスを退治しないといけませんが。
同感です.
韓国は地理的に日本の一番近い隣で, 情緒的にも似ている点が多く、身近になれる共通の要因を数多く持っています。そうするためにはお互いの誤解をなくすべきです。
古代の場合、韓国が日本に文物を伝えた国だったので、韓国に対する認識を少し変えてください。
日本と韓国は儒教の考え方が強いですから、似ている感覚や価値観があります。
それと同時に違う部分もあって日本人は「親しき中にも礼儀あり」で、一線を引いて、人間関係で距離を置きますしルールやきまりには厳しいです。
いまの韓国をみると若い女性はBTSなどの良いイメージ、政治に関心があると慰安婦合意や請求権協定で文政権が約束を破ったイメージが強いです。
それと最近、日本では台湾がすごく人気があります。日本が統治したのは韓国と台湾ですが、日本に対するいまの韓国・台湾の見方はぜんぜん違います。
ネットを見ていると、台湾の親日ぶりと韓国を比較する人も多いです。
でも日韓の政治対立は続きそうですし、民間交流は切り分けて考えないとダメだと思います。
台湾は韓国とは歴史的環境がたくさん違います。台湾はまるで日本の沖縄や対馬島 (つしま)のように, 中国本土とはつながりが弱いです。そのため、日本の統治に対しても受け入れる感覚が異なります。
その時代について台湾は”日本統治時代”と言い、韓国は現在”日帝強占期”と言います。1990年代までは”日帝時代”と呼ばれていましたが、韓国に左派性向が強くなってから “日帝強占期”と呼びます。
にもかかわらず, 韓国の日本帝国主義統治時代に対する無条件の反感は明らかに間違っています。
16世紀に日本に入った沖縄と対馬はちがいます。
台湾の場合は唐の時代から漢民族がわたっているというから、さらにちがいます。
台湾と韓国の最大のちがいは教育です。台湾と韓国の歴史教科書を読み比べるとわかります。
台湾の教科書には日本統治の悪い面・良い面が書いてありますが、韓国の教科書で日本統治は全面悪です。両国のウィキペディアの記述もちがいます。
だから台湾人と韓国人の意識もちがいます。
台湾では近代化に貢献した日本人には感謝しますが、韓国でそんなことはありません。残念なことです。
同感する次第です。
日帝時代の肯定的な面に対しては非常に否定的に書いています。韓国人の古い意識、「日本は我々より未開の民族だった」という考えから抜け出せないのです。自尊心が許さないからです。
しかし、朝鮮は300年以上の間、発展を止めていたのに比べ、日本は持続的に速い発展で国を発展させて朝鮮とは比較にならないほど世界的な強国になったという事実を、韓国人は認めません。歴史的事実を認めなければなりませんが、韓国人は認めないので、日本を直視できないのです。
しかし、最近は一部の学者を中心に、日本を直視するための動きがあって幸いです。
正しい歴史をもとに韓日関係を築くために『反日種族主義』を書いた李栄薫氏のような人もいます。
そういう人たちの主張が韓国社会で大きな声になればいいと思っています。
あなたのような韓国人がいることを知らず、「韓国は反日だけの国」という間違ったイメージを持っている日本人もいます。
お互いに誤解や負の連鎖から抜け出さないとダメですね。
その夏の甲子園大会に台湾や満州とともに朝鮮チームも出場してるんですよね(最高位ベスト8)
台湾では「KANO」という甲子園出場の話を描いた感動映画がヒットしましたが、
韓国では絶対に作られることは無いでしょう。替わりに作られるのは「鬼郷」や「軍艦島」
といった虚構を織り交ぜた反日映画ばかり。
ありのままを記述することは決して間違ってませんが「公平さ」「バランス」を欠いてはいけませんね。
同じ日本統治を受けたのに、現在の韓国・台湾の違いを見ると驚きます。
教育の違いが大きいですね。