海外旅行で出会う日本人を信頼しても信用するな。自分ファーストで。

 

前回、中国人から見た日本人について書いた。

日本人は人をだまさないし悪いこともしもない。
日本の社会は、「だまさない」「悪さをしない」という相互の信頼で成り立っている。

その具体的な例に「無人販売所」がある。
だれもいないところに野菜や果物が置いてあっても盗まれない。
ふつうの日本人は書いてある料金を箱に入れる。

くわしいことはこの記事をどうぞ↓

中国人やインド人が見た日本人。「背筋が凍る」ほど信用重視。

 

これと同じことをことをほかの外国人もよく言う。

日本の社会は信用が第一。
だから、商売で「損して得取れ」の考え方が通じる。
人から信用を得ることができたら、お金はあとからついてくる。

逆に、一度信用を失ってしまうと、それを取り戻すことはとてもむずかしい。
日本の社会にはそんなコワいところもある。

 

ただ、何ごともやり過ぎはいけない。
特に海外旅行の場合、日本人を過信しないように注意したほうがいい。

 

 

海外旅行に行くと、「ドミトリー」という部屋に泊まることがある。
ドミトリーには、1部屋に何人もの宿泊客が泊まっている。

だから安いし、その分危険でもある。
同じ部屋の人に物を盗まれることはよくある。

ちょっとした小物なら、ボクも何回か盗難にあった。
これでは宿泊費を節約しても、まったく意味がない。

 

それでも、日本人宿だったら安心を感じるという人は多い。
そのせいだと思うけど、スマートフォンやノートパソコンを充電したままにして、部屋から出て行ってしまう日本人もいた。
ドミトリーに入ったら、無人の部屋にカメラやスマートフォンが置きっぱなしで放置されている。
日本人宿で、そんなことを何度か見た。

これで盗られたとしても、フロントの外国人スタッフはまず間違いなく同情しない。
「それじゃ、盗られて当たり前。おまえに責任がある」と、警察にも言われるだろう。

 

 

上の写真では、「日本人宿でも」と「でも」を強調している。

日本人でも盗むヤツは盗む。

外国に行ったら、ほとんどの日本人が警戒心を高くしている。
日本語で声をかけてくる外国人だったら、「アヤシイ」とセンサーがはたらくはず。

海外で起こることは自己責任。
「スキを見せた方が悪い」という見方も一般的。

でも、それでは疲れてしまう。
そんなこともあって、同じ日本人と思うと安心してついつい油断が生まれる。

「そうなるだろう」と思って、盗みを目的として日本人宿に泊まる日本人もいるという話を聞いたことがある。

それが下の写真の「旅泥棒」や「旅乞食」といった日本人だと思う。

 

これはタイの日本人宿

 

日本人の旅人は、同じ旅人をだますことはないし悪いこともしない。
一般的にはそれで正しい。

だからこそ、注意が必要になる。
例外もいるから。
海外で、同じ日本人にだまされたり物を盗まれたりした旅行者には、何人も会ったことがある。

タイで出会った日本人旅行者がこんなことを言っていた。

「旅先で会った日本人を信頼してもいいけど、信用まではしないほうがいい」

個人的にこの言葉が印象に残っている。

海外旅行先で知り合った日本人とご飯を食べたり観光したりするのはいい。
でも、「そんな人たちだから大丈夫」と、スマホを部屋に置きっぱなしにするほどは信用しないほうがいい。

「信頼する」というのは、相手と一緒に楽しむこと。
「信用しない」というのは、相手を疑うのではなくて、自分を守ること。

インドで出会った日本人旅行者と連絡先を交換したら、実家に振り込む詐欺の電話がかかってきたという人もいた。
「インドを旅行している~君が病気で入院しています。すぐ、ここにお金を振り込んでください」と電話で言われたという。

海外旅行で起こることは自己責任。
だから、「自分ファースト」で考えていい。

 

 

日本人宿には、旅人ならではのローカルな注意情報がある。

 

 

外国人が日本人を見て、「日本人は信用できる」とか「礼儀正しいしマナーをよく守る」と言っても、それは母国と比べたら、ということ。

でも、最低限の常識や礼儀を知らない日本人だってけっこういる。

個人的には「車のあおり運転」が気になる。

警視庁によると、2016年に「あおり運転」で7625件の摘発があった。
その9割近くが高速道路でのこと。

「かかわったら負け」「関心を示したら負け」という日本人もたくさんいる。

 

おまけ

タイのゲストハウスのドミトリー

 

もひとつおまけ

「旅」とは何か?
漢字の由来からすると、旅とは戦いに行くこと。

戦車を連ねて軍団が進み、他の国へ遠征をする。
このことを「旅」といいました。

旅という字の古い形は(4)のように字の中に「車」が入っています。旗と人と軍がひとつになっている形です。
旗をひるがえし、物を車に積んで人々は進む、これが「旅」なのです。

「図説 漢字の成り立ち事典 教育出版」

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画像は「図説 漢字の成り立ち事典 教育出版」から。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。