最近、大阪市長がサンフランシスコ市との姉妹都市解消を発表した。
このときに、こんなことが話題になったことをご存知だろうか?
「日本の大手新聞が”少女像”ではなくて、”慰安婦像”という表現を使っている!」
韓国ではあの像を「平和の少女像」とか「少女像」とよんでいる。
でも日本の外務省は、少女像ではなくて「慰安婦像」とよんでいる。
日本政府が調査したところ、あの像のような中学生ほどの少女が慰安婦になったという事実は確認されなかった。
慰安婦はいた。
でも、少女はいなかった。
歴史の正確性を尊重するのなら、あの像は「慰安婦像」とよんだほうが適切だ。
朝日新聞の記事に日本政府の見解が書いてある。
菅氏は「今まで『慰安婦の少女像』という話をしてきたが、『慰安婦像』のほうが分かりやすい。そのものズバリだ」と説明した。自民党内からは「『少女像』というと、慰安婦だった当時、全員が少女だったとの誤解を与える」といった異論が出ていた。
韓国では慰安婦問題について、歴史の事実を無視するという悪いクセがある。
それで、実際にはいなかった少女をモデルにして像をつくって、「少女像」とよんでいる。
これによって、戦時中の日本兵の残虐性を強調するねらいがあるとされる。
韓国はそれでしょうがないとしても、日本の新聞も「少女像」とよぶことには前から批判があった。
ジャーナリストの古森氏が「Japan In-depth」の記事に、こう書いている。
慰安婦像を日本側でも少女像と呼ぶことは韓国の不当な主張を認めることに等しい。日本の政府や国民にとっての不当な非難を受け入れてしまうことにつながる。
それでも、今まで日本の大手新聞は「少女像」という言葉を使っていた。
それがサンフランシスコ市の像については、大手新聞が「慰安婦像」と書いていることに古森氏が注目する。
今回、サンフランシスコでの慰安婦像をめぐる論議の報道では朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞などがあいついで「慰安婦像」という呼称を使うようになった。見出しでなお「少女像」という韓国側の推進するプロパガンダに等しい用語を使っているのは、私の見る限り、東京新聞だけだった。
「メラビアンの法則」というものがある。
アメリカのトレビア、いや違う、メラビアンという学者が提唱した考え方のこと。
メラビアンの法則
人物の第一印象は初めて会った時の3〜5秒で決まり、またその情報のほとんどを「視覚情報」から得ていると言う概念。
「人材マネジメント用語集の解説」
この法則によると、初めて会った人の印象は次の要素と割合で決まる。
「見た目/表情/しぐさ/視線等」の視覚情報が55%。
「声の質/話す速さ/声の大きさ/口調等」の聴覚情報が38%。
「言葉そのものの意味/話の内容等。」の言語情報が7%。
人が何かを認識するうえで、「見た目の印象」という要素はとても大きい。
すばらしい内容の話を無表情で話している人よりも、どうでもいいことをニコニコ話す人のほうが、きっと深くて良い印象をあたえる。
メラビアンの法則によると、話している内容は7%しかないのだから。
*でも、あまりこの部分を誇張してはいけない。
少女像についても、「あの像の見た目で、歴史の事実が引っ張られないか?」という不安は前からもっていた。
この像を見たら、「こんな少女が慰安婦にされていたのか!」と誤解されそうでコワい。
韓国側はそれがねらいなんだけど。
くり返しになるけど、慰安婦はいた。
でも、少女の慰安婦はいなかった。
「少女が慰安婦にされた」と主張したら、「歴史のねつ造」「歴史修正主義者」と言われても仕方がない。
先ほどの古森氏もこう書いている。
慰安婦像を少女像と呼ぶことはすでに韓国の無法への屈服である
あの像を「少女」とよんでしまうと、歴史がわかりにくくなってしまう。
誤解が広がれば、慰安婦問題はより複雑になる。
あの像を少女像とよぶか慰安婦像とよぶかの違いは、「どれだけ歴史の事実を尊重するか?」「慰安婦問題の誤解をなくし、正しく理解するか?」という態度にかかっている。
やっぱり、「慰安婦像」とよんだほうが適切だ。
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