タイに「プラーニン」とよばれる魚がある。
日本では「ティラピア」とよばれる魚だ。
ティラピアの肉質は臭みもなく非常に美味で、各国で食用として使用されている。野生個体が漁獲される他、養殖も盛んである。
「ウィキペディア」
5、6年前、タイを旅行しているときにティラピアのことを聞いた。
アマゾンのピラニアなら知っていたけど、ティラピアは初耳だった。
タイ語のプラーニンは、漢字で書くと「仁魚」になる。
タイ旅行でお世話になったタイ人の日本語ガイドに、「タイの人たちは日本の天皇をどう思っているのか?」と聞いたところ、そのガイドがプラーニンの話をした。
「天皇はタイの国王と同じですから、タイ人から尊敬されてますよ。それに感謝もしています。今のタイ人はプラーニンをよく食べますけど、この魚は天皇からのプレゼントですから」
「仁魚(プラーニン)」の「仁」は、今の天皇陛下のお名前「明仁」にちなんでつけられたという。
ガイドは続けて「プラーニンは日本とタイの友好のシンボルです」と言う。
日本人として、プラーニンという魚を知っておく価値がある。
1964年、現在の天皇陛下がまだ皇太子だったときにタイを訪問された。
そのときプミポン前国王から、タイが食糧不足で困っているという話を聞く。
それで陛下はティラピアの養殖を提案したところ、タイ政府がそれを受け入れる。
翌年1965年(昭和40年)、日本から50匹のティラピアがタイに送られた。
タイでのティラピア養殖はこのときから始まる。
今では「チャンピオン」とよばれるほど、タイ人に親しまれている。
「ロハスケ」から。
ナマズとともに国民的人気を持つのが上の写真ティラピア(Tilapia)。
タイ語でプラーニン(仁魚)と呼ばれている。
鶏肉と価格で対抗できる数少ない蛋白源の魚類がナマズとプラーニン。
「日本の明仁皇太子から贈られた魚」ということで、タイではプラーニン(仁魚)とよばれるようになったという。
このたび、天皇が退位される日が固まった。
天皇は2019年4月30日に退位される見通しだ。
それでタイでは今、陛下の退位を残念に思う人がかなりいるらしい。
AFPの記事(2017年12月1日)で、ティラピア(仁魚)の養殖をしているタイの女性はこう言っている。
ナツダさんは「ティラピアは病気にならず、飼育しやすい。タイ料理に合い、タイ人は大好き」と語り、プミポン国王にティラピアを勧めた陛下への感謝の言葉を繰り返した。
日本とタイの関係は徳川家康とアユタヤ(タイ)の王の時代から始まる。
昔から日本とタイの関係はとてもいい。
日タイ関係を考えたとき、日本の皇室とタイの王室の交流を外すわけにはいかない。
皇室と王室の親密な関係が日本とタイの友好関係を象徴している。
日本のタイ大使館のホームページにはこう書いてある。
タイも日本も立憲君主制がうまく機能しており、それぞれの国民に王族ならびに皇族は愛されています。日本の皇族とタイの王族は伝統的に友好的な関係にあります。両者間の相互訪問が関係の深さを例示しています。
日本とタイの友好的な関係を象徴するものに、プラーニン(仁魚)がある。
タイに行ったら、「天皇からのプレゼント」をぜひ味わってください。
タイ・バンコクの地下鉄が日本の支援によってつくられたことを伝えている。
タイでは「大理石寺院」がオススメですよ。
その名のとおり、大理石でつくられている豪華なお寺。
タイでもっとも尊敬される王の1人、ラーマ5世が建てている。
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