はじめの一言
「それだけはなく、彼女らは一包みのお菓子を差し出し、主人は扇に自分の名を書いて、私が受けとるよう言ってきかなった。私は英国製のピンをいくつかしか彼らにやれないのが悲しかった。(イザベラ・バード 明治時代)」
「逝き日の面影 平凡社」
今回の内容
・日本人はウソつき
・専門家がいう日本人に必要なこと
・日本人に大切なこと「強さと伝える力」
・日本人はウソつき
タイ人、中国人、ベトナム人、ミャンマー人などの日本語ガイドによくこんなことをきく。
「日本人のお客さんで、イヤなところってありますか?」
よくきく答えは「日本人は、ウソをつきます」というもの。
「日本人は嘘をつく」といっても、悪いインド人のようなウソをつくわけではない。
「そのホテルなら知ってるよ!オレについて来い」と言って全く別のホテルに案内するような、しょうもないウソではない。
「日本人は、心で思っていることと口で言うことが違う」という意味での「ウソ」のこと。
例えば、こんな感じ。
ツアーのときは、何も文句を言いません。
「何か、不満はありませんか?」と聞いても、『ありません』と言います。
でも、ツアーが終ってから、会社にメールで文句を言うんです。「あのホテルの部屋が写真と違った」とか「料理の味が濃すぎてマズかった」とか。ツアーのときに言ってくれたら対応できます。
でも、日本に戻った後から言われても、私は何もできません。
なんで、日本人はそのときに思っていることを正直に言わないんですか?
「日本人あるある」だ。
こういう経験が何度かあると、日本人の言うことが信じられなくなるらしい。
「日本人は、心で思っていることと言っていることが違います。だから、日本人が『大丈夫です』と言っても本当かどうか信用できません」
こういう感じの「ウソ」なら、日本人はよく言う。
「本音と建て前」みたいなもので、これは外国人には理解されない。
・専門家がいう「日本人に必要なこと」
そういえば、自分もそういうところがあるかも?
と心あたりがある人には、外国人と接するときは心で思っていることや気持ちをはっきりと伝えることが大事になるよ。
「日本人には、こうしたことが大切です」ということをいろいろな専門家がずい分前から言っている。
ソウルの日本大使館の職員だった人は、「韓国人とどうつきあうか」についてこうアドバイスをしている。
・外国人についても、感情表現をストレートにする外国人が好まれるようです。
・韓国人からは「日本人は恥ずかしがり屋の人が多いせいか、自分の意思をはっきり表さないし、何を考えているかわからない」「おいしくない料理でも、とりあえずおいしいと言う人が多い」「文句があっても言わない」と言われました。韓国人の自己主張ははっきりしていますから、韓国人が日本人を見れば明らかにそう見えると思います。
「何を考えているかわからない」というのは、日本人に対する不信感にもつながる場合があり得ます。
(つきあいきれない韓国人 渡辺晶)
また、評論家の小室直樹氏はこう言っている。
一言も反論しようとしない。
これでは相手が困ってしまう。 韓国でも中国でも欧米でも、右のような態度をとると、この喧嘩、こっちが負けました、という意味でとられる。
(中略) 日本人みたいに何も言わない、反論しないとなると、こっちの言っていることに、この日本人は賛成なのか反対なのか、それどころか、自分の言っていることが正確に伝わっていないのか、それすらわからない。(韓国の悲劇 小室直樹)
これは韓国人に対してだけじゃなくて、どの外国人に対してもいえること。
「日本人は思っていることと言っていることがちがう」
「何を考えているか分からない」
ということを外国人の友人からよく聞く。
「日本人のこういうところが嫌い」という人も多い。
ソウルの市場
ちょっと話がそれて韓国のことになる。
前回の記事で、こんなことを書いた。
韓国と問題がおきときには、日本側が「遺憾の意をしめす」と口で言うだけじゃなくて、抗議の意を具体的な行動でしめしたことが問題解決に有効だったと思う。
韓国人の呉善花氏も韓国人についてこう分析している。
日本人の方からは、言いたくとも状況があることも事実ですね。言えば激しい反発が来るわけですから、それで面倒だと。
そんなふうになっていると思います。ただ韓国人の方は、相手が何も言わないと、それは悪いことをしたから何も言えないんだととってしまうわけです。韓国人的な性格からいってもそれは言えると思います。
(日本の驕慢 韓国の傲慢 徳間書店)
「遺憾の意をしめす」と言うだけだと、韓国人からしたら「あ、それだけで終わりなんだ。じゃ、日本人は大して怒っていないんだ」と理解してしまうかもしれない。上にある韓国人的な性格からいってもその可能性は高い。
歴史問題や領土問題で日本が怒っているのなら、それを行動で示さないと間違ったメッセージを韓国に与えることになってしまう。
だから、前回の記事で書いたように「はっきり抗議の意思をしめす」ということが有効だったと思う。
当たり前のことだけど、交渉では厳しさと優しさの両方の要素が必要。
日本ではこれまで、優しさの面が強すぎてうまく物事が解決に進まなかったように思う。
国と国との関係だけじゃなくて、個人と個人との関係でもこれは大切なこと。
相手に配慮しすぎて思っていることをはっきり言わないと、長いつき合いはできないしね。
もうちょい、強気でいきましょうか?
・日本人に大切なこと「伝える力」
日本人は、もともと考えていることをはっきり伝えることが苦手。
それは、そういう教育を受けているから。
日本の高校で英語を教えているアメリカ人は、日本とアメリカの教育の違いをこう言っていた。
日本では、班になって集団でおこなう学習が多い。
アメリカの教育では個人単位の学習が多く、自分が考えていることを相手にはっきり伝えることを重視している。
日本は空気を読むことを大事にする社会だから、相手が自分の気持ちを察してくれようとする。
でも、外国人はそんなことをしない。
だから、日本にとっては、自分の気持ちや考えていることをはっきり言葉や態度で相手に示すことが本当に大事になる。
そうしたら、日本語ガイドが「日本人はウソをつきます」と言うこともなくなるだろうしね。
おまけ
2016年7月15日の中央日報の記事に、ドイツ人が日本で感じた「息苦しさ」について書いてあった。
このドイツ人はそうでなくても日本で働こうと東京の会社で2カ月間のインターンシップを経験したと答えた。
ところが実際に日本で生活してみると、韓国よりも息苦しかったという。
韓国の人々は嫌なら嫌だと話したり表情に表れるが、日本の人たちは内心が分からず苦労したと語った。
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