修学旅行で海外に行くのは、今やあたり前。
修学旅行先として、日本の高校にもっとも多く選ばれたのは台湾だった。
そのことが毎日新聞の記事(2018年1月27日)に書いてある。
修学旅行で日本から台湾に行く高校生が10年前と比べ11倍超に急増し、海外の修学旅行先で米国を抜いてトップに立った。
「日本からの修学旅行トップに 10年前の11倍超」
「全国修学旅行研究協会」によると、2016年度に台湾へ行った高校生は4万1878人(262校)で、2位のアメリカは3万6661人(254校)だった。
台湾の場合、”伸び”がすごい。
2006年度には3552人だったのに、10年で約11.8倍になっている。
「修学旅行での台湾人気」の理由には、台湾への航空路線が増えて、日本の地方都市から簡単に行くことができるようになったことがある。
それと治安の良さと”親日的”であること。
「全国修学旅行研究協会」の国際部長はこう指摘する。
「親日的で治安も良いのが人気の理由。旅費が安価な点も大きい」
このニュースに日本のインターネット上では、賛同の声が広がっている。
・いいことだ
・タイワニーいい子達
我朋友
・八田與一とかいい教材だよな
・当たり前だの行き台湾(´・ω・`)
・当然でしょ、どんどん台湾に行くべし
・台湾でタクシー車内でカメラを忘れたが、運転手さんが駅にいる私を探して届けてくれた。
感謝。台湾のホテルのおもてなしもいいよ。
・非常に良いことだね
台湾の旅行会社に勤めている台湾人にこのことをメールしたら、こんな返事が来た。
このニュースを見ると、うれしいですね。台湾の光栄です。
修学旅行の担当はそんなに簡単ではないです。同僚は毎日いろいろなチャレンジがあります。
学生ツアーですので、アレルギー物もたくさんがあります。例えば、カニとかエビとか。
でも、日台友好のために頑張ってほしい。
高校生だけではなくて、たくさんの日本人が台湾に行くべきだと思う。
台湾に行けば、台湾を通して日本を知ることもできる。
日本は日清戦争後、1895年から1945年まで台湾を統治していた。
その時代を象徴するものとして、観光名所にもなっている「台湾総督府」がある。
台湾総督府(ウィキペディアから)
高校日本史ではこう習う。
台湾総督府
台湾統治の官庁。1895年、台北に設置。初代台湾総督は樺山資紀。
当初は軍政をしいたが、1897年台湾総督府官制を定め、民生局後藤新平の下で統治体制を整備。隣保(隣や近所)組織を活用した警察制度、米・砂糖・樟脳・塩などの産業育成のほか、土地調査事業、同化・皇民化政策などを行った。
「日本史用語集 (山川出版)」
この時代、日本は台湾に鉄道やダム、学校などのインフラを整備した。
日本の警察官が台湾の人たちに、日本式の農業を教えている。
台湾の学校。
警察官が教師になって教えることが多かった。
1923年(大正12年)、当時の皇太子(後の昭和天皇)を迎える準備をしている台湾の街。
画像は「NKH 映像の世紀 11集」のキャプチャー。
画像は台湾の歴史教科書「認識台湾 (明石書店)」から。
台湾の歴史教科書では、日本統治時代に「衛生観念」「法を守る精神」「時間を守る観念」といったことが台湾に定着したと書いてある。
台北の台湾人は「台南には、まだその3つが定着していません」なんて言っていたけど。
先ほど「八田與一とかいい教材だよな 」というコメントがあった。
烏山頭(うさんとう)ダムを建設した八田與一(はったよいち)は、台湾でよく知られている。
くわしくは「歴史街道」の記事をご覧ください。
今も「台湾で最も尊敬されている日本人」と称される八田與一。彼の功績は台湾の教科書に、写真入りで紹介されているそうです。
でも、この日本人を今の日本人は知らなすぎる。
あるテレビ番組で、「台湾では90%の人が知っていたのに、日本では5%しか知らなかった」ということに衝撃を受けた。
台湾人の知り合いも八田與一は知っていた。
けれど、台湾に「日本の軍人を神としてまつる廟」があることは知らなかった。
フォーカス台湾の記事(2016/05/12)から。
神像は海軍の帽子を被る。朝と夕方には「君が代」と「海行かば」が流され、杉浦少尉が好きだったとされるタバコが手向けられる。
とはいえ、日本統治時代はすべてが良かったわけではない。
霧社事件(むしゃじけん)のような悲惨な事件も起きている。
霧社事件
1930年10月27日,台湾の台中州霧社の台湾先住民が中心になって台湾総督府の統治に反抗蜂起した事件。派出所襲撃に始まり,130人以上の日本人が殺害された。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
毎日新聞の記事では、修学旅行先で台湾の人気が高い一方で、韓国への修学旅行が「激減した」と書いてある。
韓国への修学旅行は06年度2万3197人から16年度3246人と約7分の1に激減した。
中国への修学旅行も減っている。
修学旅行先を台湾に変えた高校は、「親日的で心配なく旅行できる」と話しているという。
「日本の地方都市から行きやすくなった」という条件は、台湾と変わらない。
中国と韓国が敬遠されるようになった原因として、記事は「外交問題が影響している可能性がある」と指摘する。
台湾は親日的であることが人気の理由だったのだから、単純に「反日」が原因だろう。
特に韓国の場合、各地に建てられている慰安婦像(少女像)のために、日韓の高校生の交流が中止になる事態が起きている。
例えば、朝日新聞にこんな記事(2017年5月16日)がある。
平沢市青少年文化センター前に少女像が設置されたため、「施設を拠点として高校生の交流を行うことは教育上適切ではない」と判断したという。
「秋田県、高校生の韓国派遣中止 少女像設置など考慮」
個人的には、これから日本の高校が修学旅行先として、中国を選ぶことは増えるかもしれないと思っている。
でも文政権の韓国では、その可能性が見えない。
韓国ではいまだにテレビ放送で、「日本語の歌詞は放送禁止」「日本のテレビ番組を放送してはいけない」といった制限があるくらいだから。
くわしいことはこれを見てください。
大日本帝国の韓国併合の影響による国民感情を害するとして、日本の漫画や映画、音楽など、大衆文化を法令で規制してきた。
こちらもどうぞ。
台湾人がアニメを見て感じた「日本と台湾の学校との違い」とは?
[…] https://yukashikisekai.com/?p=48248 […]
[…] https://yukashikisekai.com/?p=48248 […]